Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

武士の料理帖

2016-03-18 08:29:30 | 読書
柏田 道夫, 毎日コミュニケーションズ (マイコミ新書 2011/5).

5 年前の出版だが,図書館で発見.著者は映画「武士の家計簿」の脚本家.そのためか,タイトルは「武士の...」だが,この本に限っては下級武士を含めた「江戸庶民の...」と言い換えた方が良い.

260 ページ余に 20 編の短編小説が詰め込まれている.タイトルは,筍ご飯,鯉のあらい,うな丼,稲荷鮨,みそ田楽,....それぞれに「賄随筆-まかないエッセイ」というコラムが 2 ページずつで,タイトルの食についての薀蓄が披露される.赤穂浪士の討ち入り・桜田門外の変が取り入れられていたりする.

あとがきで著者は
江戸時代は...庶民や下級武士たちは特に不自由な生き方を強いられました.けれども,賢いリサイクル・エコ社会であったり...飽食時代よりはるかに,人生の味をわかっていたのかもしれません.これが全編に折り込んだ隠し味的なテーマでした...」
と書いている.

長さもちょうどよく,人情噺とか講談とかにして,高座にかけたら良さそうなものが多数.ぼく的ベストは殿様が愛玩する鑑賞魚を食べてしまう「鯉のあらい」.
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