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動画もあったので下に貼りました.
犬小屋がポリスボックスを倒し,それが住宅を倒し,雑居ビルを倒し,...,高層ビルが次々に倒れるという,標記のような小説を書けないかと思った...というのは嘘で,前世紀末に出版された,ある小説を思い出した.
津島誠司「A 先生の名推理」講談社ノベルズ (1998/3) の中の,設計者の気まぐれ?で建物の高さがある数列をなしているニュータウンが舞台となっている一編..
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本全体としては短編集だが,最後の一編を除きいわゆるバカミス.あまりお利口でない大学生「私」が,毎度毎度不思議な出来事に遭遇し,それを安楽椅子探偵 A 先生が解明するという趣向.ドミノものは短編集中で出色の一編.
著者は鮎川哲也に私淑しているようで,その鮎川先生 (A 先生) が解説を書いている.各編の扉には,いしいひさいちの3コマ漫画がある.カバー絵もご覧のように,いしい氏.
印象は,古い昭和の探偵小説.アイデアはいいのだが,ストーリーに夾雑物が多すぎて文章もうまくない.
アマゾンで見る限り,この著者の唯一の著書のようだ.
絶版だが,当市の図書館の棚には一冊存在していた.