★沖縄県知事・翁長雄志の死去に伴い13日告示、30日投開票と予定より前倒しで行われる県知事選挙を占う形で、沖縄では名護市議会議員選挙などが行われた。名護市議選は辺野古基地建設に賛否を示していない市長・渡具知武豊を支持する与党と、辺野古基地建設に反対する野党がそれぞれ13人ずつ当選し、議席を二分した。野党は改選前の14議席から1議席減らしたものの、基地建設反対の立場の議員は公明党を含む15人となり過半数を占めた。今回から定数1減となり議会構成はより複雑になったといえる。

 ★「この結果を見ると知事選挙の行方は見えにくくなった」とは東京から応援に入った自民党秘書。というのは元来、翁長知事の弔い選挙で県内野党の自民党は劣勢とみるべき。秘書が続ける。「しかし、前回の選挙との違いがいくつかある。1つは前回、公明党が自主投票で公明支持層の6割は翁長に投票している。もう1つは前回の選挙では日本維新の会の下地幹郎が出て6万票取っていること。今回維新は自民党候補支持だ。もう1つは、かりゆしグループが今回自主投票となったこと。前回は翁長政権樹立の立役者の1つだった」。

 ★つまり、なかなか票読みが難しいということになる。公明党は基地反対派だとしても、この選挙では自民・公明・維新・希望と共闘を張っている。その中で告示前に各陣営はどういう取り組みをしようというのか。ところが同日投開票が行われた宜野湾市議会議員選挙では新人が、南城市議会選挙では現職の共産党議員がトップ当選するなど、情勢は複雑だ。知事選が今年最大の選挙戦になることは間違いなさそうだ。(K)※敬称略