路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【HUNTER】:福岡市長元政務秘書の県議選出馬に異論続出

2019-01-17 08:10:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER】:福岡市長元政務秘書の県議選出馬に異論続出

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:福岡市長元政務秘書の県議選出馬に異論続出 

 一昨年まで高島宗一郎福岡市長の政務秘書を務めていた人物が、今年4月の統一地方選挙で県議選に出馬するという。
 秘書から議員へとステップアップするのは珍しいことではないが、異例としか言いようがないのは、元政務秘書氏の評判の悪さ。HUNTERに送られてきた数十件の読者メールは、いずれも「立候補する資格なし」「税金を食い物にするとんでもない人物」「悪行について告発したい」といった批判ばかりになっている。

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 ■危うい行為の数々
 問題の人物は、北九州市を地盤とする自民党衆議院議員の元秘書。高島氏が初当選した平22年の市長選で選対メンバーとなり、選挙後、市長の政務秘書として活動するようになった。7年間高島氏を支えたが、一昨年、裏で市長の進退に関わるような「事件」を起こす。市内博多区にある青果市場跡地の利権に首を突っ込み、問題になったのだ。この際、特定業者との間に見返りの約束があったとも言われており、危うさを感じた市長周辺が協議の上、政務秘書を解任していた。権力に酔った青年が、踏み込んではいけない領域に足を入れたということだ。

 際どいカネ集めの手法をどこで身に着けたのか分からないが、問題の元政務秘書は行儀が悪過ぎた。2011年11月、高島市長の政治団体が開いた政治資金パーティーの収益を上げるため、市幹部にパーティー券を割り当て、職員らにパー券を購入させていたことが判明。公務員の政治的中立を規定した地方公務員法や、公務員がその地位を利用して政治活動に関する寄附や政治資金パーティーの販売に関与することを禁じた政治資金規正法にも抵触することから、市議会で追及される事態となった。2014年9月には、市の第3セクター「博多港開発株式会社」の幹部に、パーティー券購入の取りまとめを依頼していたことも明らかになっている。市長の権威を笠に着て、横暴さを増していく政務秘書に対し、市役所内部からも批判の声が上がっていた。

 役所の人事に介入して仲のいい役人を重要ポストに押し込むなど、身の丈を超えた動きをするようになった政務秘書――。市役所周辺では、「市長の秘書が公共事業の業者選定などに口を出してくる」という黒い噂が絶えなかった。役人を動かした見返りを特定業者に求めたり、あるいは実際に見返りもらっていれば、刑事事件になりかねない話。こうした危ない話が増える一方、九州一の歓楽街中洲における“夜の活躍”も取り沙汰されるようになっていく。クラブ遊びがお気に入りだったようで、若い経営者などを引き連れ、派手に飲み回ることも――。数十万円をキャッシュで支払うことも度々だったという。

 座っただけで数万円と言われる高級クラブMでも、しばしば目撃されていた。入店時も退店時も別々に出入りするなど警戒していたようだが、同行者はいつも福岡市中央区に本社を置く建設会社の前社長だった。元政務秘書が頻繁に同社の会長室に出入りしていたことも分かっており、市内部で関係の深さを懸念する声が上がっていたのも確かだ。その建設会社は、前社長が刑事事件を起こしたことで昨年5月に廃業届を提出、現在は市の指名業者から外れている。

 ■県議選出馬に「冗談だろ」の声
 その元政務秘書氏が、県議選に出馬するという情報が流れたのが昨年秋。以来、HUNTERには毎週のように彼に関する読者メールが送られてきている。注目すべきは、一連のメールが、どれも元政務秘書氏の政治資金集めに関する行儀の悪さについてだ。

 メールを送ってきたある企業の関係者は、元政務秘書について次のように話す。
「どこの案件かは勘弁してもらいたいが、仕事を世話すると言って近づいてきた。市長の秘書だから信用した。押し付けられたパーティー券は100万円単位。買い取ったけど、その後は何の連絡もなく、仕事ももらっていない。こちらもスケベ心があったのは確かで、文句を言ってもはじまらないが、もう付き合いたくない。酷い話だとは思う。えっ?彼が県議?冗談だろ。とんでもない。今度は税金が食い物にされるよ」

 元政務秘書氏に市長のパーティー券を押し付けられたという証言は、他からも得ている。いずれの関係者も、数十万~百万という単位でパー券を買っており、強引な手法にもう付いていけないと関係を絶った経営者もいるという。権力を盾にカネをむしり取っていった元政務秘書が県議に挑戦――。被害に遭った関係者から批判が出るのは当然だろう。

 ある市関係者はこう話す。
「政治資金パーティーのパー券がどのように捌かれているかなんてことは、市長は一切知らされていなかったんですよ。すべて政務秘書任せ。仕事をチラつかせて資金を得ていたなんて、市長は夢にも思っていなかっただろう。業者とのただならぬ関係が知れたのが、青果市場に絡む事件。これで彼の首が飛んだ。いや、飛ばさざるを得なくなった。下手すれば刑事事件なんだから。歴代市長の取り巻きを見てきたが、やつ(元政務秘書)の汚れ方はぴか一。特定の建設会社との癒着も酷かった。不可解なのは、青果市場の件で一番怒っていたはずの建設会社が、彼(元政務秘書)の選挙を応援しようとしている点。建設会社に詫びを入れたらしいが、あの人たちのやることは理解できない」 

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・社会 【社会ニュース】  2019年01月17日  08:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
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【HUNTER】:福岡市長政務秘書 “謹慎”の背景に中洲の豪遊

2019-01-17 08:10:40 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER】:福岡市長政務秘書 “謹慎”の背景に中洲の豪遊

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:福岡市長政務秘書 “謹慎”の背景に中洲の豪遊 

 福岡市博多区の大型開発に介入したことが露見し、謹慎処分となった高島宗一郎福岡市長の政務秘書。公共事業や市の人事にまで口を出すことに関係者の反発が強まっていたらしく、謹慎処分になっていることを報じて以来、政務秘書の行状について告発するメールが急増している。
 問題の政務秘書は公務員ではなく「私設」。一民間人が市政を歪める形になっているため、市長本人の監督責任を問う声も上がり始めた。
(参照記事⇒「市長政務秘書“謹慎”でざわつく福岡市」)

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 ■目に余る政務秘書の危ない動き
 高島市長の政務秘書は、北九州市を地盤とする自民党衆議院議員の元秘書。高島氏が初当選した平22年の市長選で選対のメンバーとなり、選挙後、政務秘書として活動するようになった。7年間、高島氏を支えてきた実績がある。

 政務秘書が最初の“事件”を引き起こしたのは、市長選翌年の平成23年。高島市長の支援団体が開いた「政経セミナー"福岡市の新ビジョンを語る"」の準備段階で、副市長や局長といった市幹部を通じて10,000円のパーティー券を売りさばいたことが発覚。公務員の政治的中立を規定した地方公務員法や、公務員がその地位を利用して政治活動に関する寄附や政治資金パーティーの販売に関与することを禁じた政治資金規正法にも抵触することから、市議会で追及される事態となった。

 発端は、「市長の私設秘書からパーティー券を押し付けられて困っている」「役所を利用したカネ集めは非常識」などとする市内部から上がった悲鳴。福岡市では平成9年、いわゆる「自民党パーティー券事件」が起きており、「市の歴史を無視した暴挙」として厳しい批判が出るのは当然だった。
(「自民党パーティー券事件」:自民党福岡市議団の創立40周年記念パーティーを巡って、市議らが市交通局幹部にパーティー券販売の斡旋を依頼。交通局幹部が地下鉄工事を受注した建設会社にパー券を割り当てていたことが表面化し同幹部が自殺した)

 懲りない政務秘書が次に物議をかもしたのは平成26年。パーティー券での失敗にまったく懲りていなかったらしく、かつて市政を揺るがした「ケヤキ・庭石事件」の舞台となった第3セクター「博多港開発」の常務(当時)に、パーティー券の取りまとめを依頼。これを受けた常務が、港湾関係の企業・団体で組織される一般社団法人の上層部にパー券販売への協力を求めていたことが、HUNTERの報道で明らかになっている。

 政務秘書への批判が高まりだしたのはこの頃から。公共事業に口出し、役所の人事に介入して仲のいい役人を重要ポストに押し込むなど、身の丈を超えた動きをするようになったという。市内部からは、「市長の秘書が公共事業の業者選定などに口を出してくる」という黒い噂が聞こえてくるようになっていた。役人を動かした見返りを特定業者に求めたり、あるいは実際に見返りもらっていれば、刑事事件になりかねない話。危ない話が増える一方、“夜の活躍”も取り沙汰されるようになっていく。

 ■中洲の夜 クラブで豪遊
 夜の活躍ぶりは、具体的だ。政務秘書がよく遊んでいるのは、九州一の歓楽街中洲の高級クラブM。座っただけで数万円と言われる同店を、たびたび訪れる姿が確認されている。入店時も退店時も別々にするなど警戒していたようだが、同伴は決まって特定の建設業者だった。

 クラブ遊びがお気に入りのようで、若い経営者などを引き連れ、派手に飲み回ることも――。ある会社経営者は匿名を条件にこう話す。
「私ら若手経営者が飲みに連れて行ってもらったのは2度、3度ではないですよ。豪遊ですね。もちろん、支払いは〇〇秘書。何十万円だか、キャッシュで払っているのを見た仲間もいます。一体、どこからあんなカネが出てくるのか、みんな不思議がっていますがね……」

 数年前には、国家戦略特区に絡んで安倍晋三首相が開いたベンチャー企業経営者との意見交換会に参加した飲食店経営者の系列店で、大騒ぎする政務秘書の姿も確認されていた。

 ■“市長の責任”問う声も
 前出の会社経営者が話すように、疑問に見られているのは遊興資金の出所だ。推測の域を出ないが、政務秘書は私設であるため、給料は高島氏の資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」からの支給。実績に伴う支給額ではあろうが、何人も連れてクラブで遊ぶほどの高給取りとは思えない。「公共事業で口利きし、業者から見返りをもらっているのではないか」(市OB)との疑いが出て当然だろう。

 下はアジアリーダー都市研究会の政治資金収支報告書から年ごとの収入と人件費支出を抜き出し、まとめた表だ。(*設立初年の正式名称は「高島宗一郎後援会」)

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 選挙の年を別にして、収入は着実に増える傾向となっている。それに伴い人経費も上昇。団体設立当初800万円台だったものが、何人分かは不明ながら1,500万円台にまでなっている。政務秘書の給料もそれなりに上がっていると思われるが、家庭持ちの政務秘書が、何度もクラブで遊ぶほどではあるまい。飲み歩くカネの出所は藪の中ということになる。

 金銭授受がなくとも、市長の私設秘書が市の人事や公共事業に口出しするのは間違い。市政の歪みが同秘書の謹慎という形で顕在化した現状には、市役所周辺からも市長自身の監督責任を問う声が上がる。ある幹部OBは、次のように話している。
「私設秘書が市政に介入するなど言語道断。彼が、中洲で飲み歩いているという話もよく聞く。業者からの接待なら、事件化してもおかしくない。職務権限がないからといって、好き勝手できる訳ではないだろう。政治資金について市長は、すべてを政務秘書に任せているという。秘書の後ろにいるのは北九州の県会議員だ。福岡市政は、北九州人脈に牛耳られているといってもおかしくない。歪んでいるのは確か。それを許している市長に、一番の責任がある。官邸や北九州の方を向いた福岡市など、見たくもない」

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・社会 【社会ニュース】  2017年12月20日  09:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
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【HUNTER】:市長政務秘書“謹慎”でざわつく福岡市

2019-01-17 08:10:30 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER】:市長政務秘書“謹慎”でざわつく福岡市

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:市長政務秘書“謹慎”でざわつく福岡市 

 高島宗一郎福岡市長の任期が、残り1年を切った。来年11月には3期目をかけた市長選。失政やスキャンダルを極力避けようと市役所内部がピリピリする中、市長の監督責任が問われる事態が出来し、市役所周辺がざわついている。
 市関係者の話を総合すると、問題を起こしたのは市長の「政務秘書」。身の程知らずの行動をとがめられ、事実上の“謹慎処分”になっているという。一体何があったのか……。

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 ■暴走する「政務秘書」
 とにかく評判が悪い。市の事業に介入し、あれこれ指示を出すなど市役所職員を使用人扱い。何を勘違いしているのか、市の人事にまで口を出すという。夜は若い経営者連中を引き連れて市内の飲食店で豪遊し、高級クラブでは業者からの接待。職員からは「そのうち、(警察に)捕まるんじゃないか」「何様のつもりなんだ」といった声が上がる始末だ。何人もの歴代市長側近を見てきたが、高島氏の「政務秘書」は質の低さにおいて間違いなくナンバーワンである。

 仕えた政治家の“看板”で飯を食っていることを忘れ、自分自身に力があると思い込むタイプの秘書がいるが、彼はその典型。今年3月に行われた下関市長選に出向いた政務秘書は、応援した新人候補の勝ち戦で調子に乗ったらしく、「俺が市長にした」と言わんばかりの自慢話をして回ったとされる。博多座の社長人事に関わったのか、周辺には「社長にしたのに、見返りがない」とぼやいていた。事実なら、救いようのない勘違い秘書だ。

 気になるのは、陳情や頼み事を受ける際の姿勢。政務秘書は、パーティー券購入を割り当てるなど、必ずと言っていいほど「見返り」を求めるだという。斡旋収賄が成立する構図だが、高島市長の政務秘書は“私設”。公務員ではないため、見逃されることになる。市長秘書の肩書を使って様々な利権に介入してくると言われているが、職務権限もないことから野放し状態。あまりの傍若無人ぶりに、顔をしかめる職員や議会関係者は少なくない。その政務秘書が“謹慎”。噂は、市内部はもちろん市議会関係者にまで広がっている。

 ■背景に博多区内の大型開発
 たしかに政務秘書は表舞台から姿を消していた。「最近、市役所では見かけない」(市職員)「市長の政治資金パーティーには来ていなかった」(企業経営者)。頻繁に出入りしていた市役所にはまったく来ておらず、今月5日に開催された高島市長の政治資金パーティーでも、“会場”に政務秘書の姿はなかったのだという。一体何があったのか――。

 取材してみると、裏で高島市長の進退に関わるような「事件」が起きていた。危うい行為に走ったは件の政務秘書。市内博多区で予定される大型開発に首を突っ込み、主導権確保のために動いていたという。これが業界関係者の耳に入り、激怒した関係者が政務秘書の後ろ盾である北九州の県議に通報。市長周辺で協議の上、政務秘書に「謹慎処分」が下されていた。特定業者との間に見返りの約束があれば、市政を揺るがす事件に発展していた可能性もある。図に乗った政務秘書は、踏み込んではいけない領域に足を入れたということだ。

 ■危うい行為、次々に
 問題の政務秘書を巡っては2011年11月、高島宗一郎福岡市長の政治団体が開いた政治資金パーティーの収益を上げるため、市幹部にパーティー券を割り当て、職員らにパー券を購入させていたことが判明。2014年9月には、市の第3セクター「博多港開発株式会社」の幹部に、パーティー券購入の取りまとめを依頼していたことも分かっている。市長の権威を笠に着て、横暴さを増す政務秘書。市役所内部からは、「最近は平和だと思っていた。聞けば政務秘書さんは謹慎中。喜んでいる職員は少なくないですよ」「そのうち事件になるなと思っていました。謹慎程度で済んで、市長は助かったということでしょうね」といった声が上がっている。 

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・社会 【社会ニュース】  2017年12月12日  09:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
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【HUNTER】:福岡市長選啓発でウルトラマンと筋トレに4000万円 

2019-01-17 08:10:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER】:福岡市長選啓発でウルトラマンと筋トレに4000万円 ■投票率は史上最低

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:福岡市長選啓発でウルトラマンと筋トレに4000万円 ■投票率は史上最低 

 現職・高島宗一郎市長の圧勝に終わった福岡市長選。28万5,435票という史上最多の得票で3期目の勝利を飾った高島氏だが、ネット上で話題となったのは市選挙管理委員会が啓発のため広告代理店に制作させたウルトラマンを使ったCMと筋トレ動画だけ。選挙自体は盛り上がりを欠き、投票率は過去最低の31.42%にとどまった。
 啓発の効果はなかったという結果になるが、市選管への情報公開請求で、広告代理店への業務委託に約4,000万円もの税金を投入していたことが分かった。(写真は福岡市役所)

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 ■低い市政への関心
 過去最低の投票率で史上最多の得票――。何とも微妙な結果だったが、高島人気の底堅さは、素直に認めざるを得ない。ただし、当日の有権者数124万に占める高島氏の得票の割合(絶対得票率)は23%に過ぎず、「2割自治」(市関係者)の状況であることも確かだ。なぜ7割の有権者は、そっぽを向いたのだろう。

 身近な政治であるにも関わらず、市政に対する市民の関心は低い。過去5回の市長選の投票率は、1998年(H10年)が43.49%、2002年(H14年)には当時の過去最低である32.46%まで落ち込み、その後2006年(H18年)が42.57%、2010(H22年)が43.67%、2014年(H26年)が38.73%と推移してきた。50%はおろか45%にすら達したことがないというのが市長選の実情である。二人以上の立候補者がいる時だけ10ポイントほど上昇するが、今回のように共産党推薦候補と現職の一騎打ちという構図の場合は、30%を超えるか否かが話題になるという深刻さだ。

 多くの市民にとって、本当に身近な存在と言えるのは居住地域の区役所。普段、市役所に出向く必要はない。かつてのこども病院移転問題のような争点がない限り、市長選で投票所に足を運ぶという気にはならないのかもしれない。高島氏にこれといった失政がないうえ、大手メディアが天神ビッグバンなどの派手な施策ばかり取り上げることも、市政への関心をなくしている原因だ。

 投票率低迷の最大の要因は、「争点」を作り出せなかった野党のふがいなさだ。争点のない選挙は、市長選でなくとも投票率が下がる。つまり、争点を作り出せなかった野党各党の責任ということだ。共産党を除く国民民主や立憲民主党などの野党各党は、候補者擁立さえできずに不戦敗となり、人材不足を露呈した。議会活動が見えずらい現状で求められているのは、市長選などの大型選挙で、きちんと候補者を立てて争点を明示することだろう。

 ■3件の業務委託に4000万円
 選挙管理委員会はあの手この手で啓発に努めてきたが、なにをやっても空回り。今回の市長選では、多額の税金を投じてウケを狙ったものの、31.42%という過去最低の投票率を記録してしまった。

 市長選絡みでネット上の話題になったのは、ウルトラマンを使ったCMとネット上で流された筋トレ動画(*下の画面)だけ。一体どれくらいの公費を啓発事業に使ったのか、市選管への情報公開請求で入手した関連文書を検証した。

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筋トレ投票(広報戦略室twitterより).jpg

 市選管は、業務委託の形で啓発事業を行っていた。下の表に、業務名と契約金額、受注業者をまとめた。

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 委託された業務は3件。ウルトラマンを使ったCMや関連グッズの制作業務を2,699万9,998円で読売広告西部が、民放各局でのスポットCM放送を1,000万円で博報堂九州支社が、筋肉トレーニングの動画を制作してネット上で流す業務を149万9,904円で西鉄エージェンシーが受注していた。3件の業務委託で、計4,000万円近い税金が費消された計算だ。

 選管としては、啓発に向けて努力したつもりだろう。しかし、4,000万円もかけた広報の結果が史上最低の投票率なのだから、明らかな失敗。一般市民にとって、4,000万円という金額がどれほど重いものか分かっていない。むろん、低投票率は選管の責任ではない。市政と市民の距離を縮める義務を負っているのが、議会であり市長であることは言うまでもない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 行政・社会 【行政ニュース】  2018年12月13日  09:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 
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【HUNTER】:福岡市長選・現職陣営 ■「選挙公約」ネット発信せず

2019-01-17 08:10:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER】:福岡市長選・現職陣営 ■「選挙公約」ネット発信せず

  『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:福岡市長選・現職陣営 ■「選挙公約」ネット発信せず 

 今月18日に投開票が行われる福岡市長選で、現職・髙島宗一郎氏(44)の選挙公約がネット上に見当たらない。HUNTERには、「立候補者の公約の検証を行いたいが、一体どこに書いてあるのか?」といった問い合わせが多数寄せられており、確認したところ、選挙戦も終盤に差しかかった11月12日現在、髙島氏の公式サイトやブログなどには今回の選挙における公約がまったく表記されていないことが明らかとなった。
 「情報発信」を掲げて2010年の市長選で初当選した高島氏に心境の変化でもあったのか、それとも単なる“手抜き”なのか……。

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 ◆ネット信奉者が一転して“手抜き”
 選挙における立候補者のネット利用は、2013年4月の公職選挙法の改正で解禁となっている。髙島氏の公式サイトでは、各種メディアによる市政に関する髙島氏へのインタビューが多数掲載されており、熱心にネットを利用していたことは明らかだ。

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 これまで髙島氏は、フェイスブックやツイッター、ブログで市長として積極的に情報を発信してきた。ネット上に仮想行政区「カワイイ区」を立ち上げたとこもある。市長就任直後の2011年度には職員の希望者を集めて、SNSの利用について大々的な研修を行っていたほどだ。それが今回の選挙に限って、ネット上での「公約」発信が皆無。“手抜き”を咎められても仕方のない状況だろう。

 ブログでは11月10日、「たくさん走って、たくさん聞いて、たくさん話してます! 全てがこの後4年間の糧です ありがとう」(原文ママ)として、白いジャージ姿で選挙運動を行う様子を伝える画像数点を掲載しただけだ。出陣式で「市民の声を拾っていく」と宣言した髙島氏だが、選挙初日に訪れた小呂島、玄海島に関する11月5日更新の記事では、「お魚くわえたどら猫を初めて見たけど、玄界島では猫が美味しそうな大きな切り身をくわえてた笑」(原文ママ)とコメント。市民の声から市政の課題を見出し、それをどう解決するかという姿勢は微塵も感じられない。

 ■これが「公約」?
 福岡市選挙管理委員会が配布した選挙公報には、「福岡の成長を、さらに加速させる、これからのビジョン!」として、髙島氏が思い描く市政の“方向性”が書かれている。大まかにあげると、国際会議やスポーツ大会などの誘致や九州の玄関口としての機能強化、都心部渋滞緩和のためのロープウェイの導入、旧市街および農山漁村地域の活性化、起業支援、子育て支援、女性の活躍推進、医療的ケア児の受け入れ、人生100年時代への取り組み、自治協議会など地域活動の支援、持続可能な財政運営(長期的な市債残高削減)など。しかし、どのように実現していくのか、その具体的手法については書かれておらず、いま福岡市で社会的な課題としてあがっている事柄を並べたて「何とかします!」と言っているようなものだ。

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 これが果たして選挙公約と呼べるかどうかはさておき、同様の内容が髙島氏の選挙ビラにも書かれている。併記されているのは、2期8年の実績。市税の増収、人口増、市債残高削減、ノンステップバスの普及促進、全小中学校へのエアコン整備完了など。こちらは、結果が出ているとあって具体的数値も書かれているが、髙島氏個人の市長としての実績ととらえられるかは微妙。税収は企業の経済活動の結果であり、人口増は、都市部への人口流入という社会現象、市債残高削減は髙島氏の市長就任前から具体的な削減計画が決まっていた。小中学校のエアコン整備については、近年の猛暑を受けて国全体で導入が進んでいる。なお、髙島氏肝いりの施策としてさまざまなシーンで強調する起業支援については、その実績となる数値が一切示されていない。

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 その選挙ビラだが、多くの支持者が集った告示日の出陣式ですら配られておらず、選挙スタートから数日経って頒布され始めるという状況。髙島氏の選挙公約が何か、争点は何かを把握している市民は少ないのではないだろうか。

 福岡市選挙管理委員会は、有権者に投票を呼びかける市長選の広報にウルトラマンを起用したり、選挙とは無縁と思える筋トレ動画を公開したりと啓発に躍起だ。しかし、4年に一度、市民が今後の市政について考える重要な機会であるにもかかわらず、現職候補者の公約発信は限定的だ。盛り上がらない市長選――。「投票率20%台」が懸念される状況を招いているのは誰か?

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・社会 【社会ニュース】  2018年11月14日  08:20:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
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【HUNTER】:福岡県知事選 自民選考で噂される4人とは……

2019-01-17 08:00:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER】:福岡県知事選 自民選考で噂される4人とは……

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:福岡県知事選 自民選考で噂される4人とは…… 

 福岡市長選挙は現職・高島宗一郎氏の圧勝に終わった。来年1月には北九州市長選が控えているが、どうやら現職・北橋健治市長の優位は動きそうにない。
 次に注目されるのは、春の統一地方選挙と同時に行われる福岡県知事選だが、こちらは波乱含み。自民党福岡県連が候補者選考組織の立ち上げを決めたことから、小川洋知事の3選に黄信号が灯った形となっている。
 知事候補として複数の名前が挙がる状況となっているが、その顔ぶれとは・・・・・・。

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 ◆小川氏含め4人が浮上
 自民党県連は、来月3日に開く執行部会から候補者選考を正式にスタートさせ、県政を検証する中で小川氏を支援するか否かの結論を出す予定だ。2016年10月の衆院福岡6区補選で関係が拗れて以来、反小川の姿勢を鮮明にしてきた麻生太郎財務相の意向を反映してか、県連内はピリピリムード。「小川の推薦はない」と言い切る地方議員は少なくない。いまだに意中の人物を明かそうとしない麻生氏をよそに、県連内からは複数の候補者名が囁かれる状況となっている。

 まずは小川知事本人。知名度は群を抜くが、前述した通り麻生財務相との間の溝は深く、あっさり自民党の推薦を得られる保証はない。加えて健康面での不安を抱えており、昨年夏に肝臓がんで入院したことが再選に影を差しているのは事実だ。10月には福岡県議会が県の2017年度一般会計決算を賛成少数で不認定とするなど、小川包囲網は確実に狭まりつつある。

 では、小川氏を否定した場合、自民党の知事候補は誰になるのか――。取材の過程で浮かび上がってきたのは3人の名前だった。

・地元民放局の報道番組などでコメンテーターを務めている元厚生官僚T氏。
・財務省出身の大学教授T氏。
・閣僚経験のある現職参議院議員のM氏。

 テレビコメンテーターのT氏は、福岡市長選への出馬も噂された人物。福岡市内の小学校から久留米大附設中学・高校に進み、現役で東大法学部に入学した逸材だ。厚労省では医療畑を歩いたが、外資系企業に出向するなど異色の経歴で知られる。そのT氏が、今年4月から朝・夕のテレビ出演に加えラジオ番組にも起用されたことで、「知事選か市長選を狙っているのではないか」との見方が広がっていた。後ろ盾は麻生財務相とされるが、T氏自身は「小川さんが出るなら(知事選には)出ない」と話しているともいう。

 財務省出身の大学教授T氏は、東大法学部卒。大蔵省(現財務省)の官僚から大学教授になった人物だ。2011年の福岡県知事選で民主、自民、公明3党に推薦願を提出。「相乗り候補」を目指したが民主、自民両党の候補者選考から漏れ、出馬を断念した経緯がある。

 有力視されるのは参議院議員のM氏。当選3回で閣僚も経験済みだ。何より、全県選挙を3回戦ったことが最大の強みであり、支援の輪を広げる術を持っている。懸念材料といえば、M議員の所属が岸田派で同派の前会長古賀誠氏と近いこと。古賀氏と距離のある麻生財務相が「うん」というかどうかにかかっている。

 混とんする県知事レース。ある自民党関係者は、次のように話している。
「小川さんは政党の推薦がなくても出るんじゃないか。ただし、現職で応援するのは武田良太(衆議院議員)さんだけだろう。手足がない状態での全県選挙はつらいよ。古賀(誠)さんは、小川では動かない可能性があるが、子飼いともいえるM参院議員が出れば、もちろん万々歳。麻生さんとだって手を組むかもしれない。実際、小川さんに勝てるのはMさんぐらい。あとは、まず無理だな」

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース】  2018年11月29日  07:40:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
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【阪神・淡路大震災】:神戸・東遊園地 発生時刻午前5時46分に祈り

2019-01-17 06:45:10 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:神戸・東遊園地 発生時刻午前5時46分に祈り

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:神戸・東遊園地 発生時刻午前5時46分に祈り

 しのぶ思いが、胸に迫る。6434人が亡くなり、3人が行方不明となった阪神・淡路大震災は17日午前5時46分、発生から丸24年を迎えた。神戸・三宮の東遊園地には、竹灯籠などでかたどられた「1995 つなぐ 1・17」が暗闇に浮かび上がる。揺らめくろうそくの火を前に、集まった遺族らが目を閉じ祈りをささげた。 

「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時25分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時25分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
阪神・淡路大震災の発生時刻に合わせて黙とうする人たち=午前5時46分、神戸市中央区の東遊園地
 阪神・淡路大震災の発生時刻に合わせて黙とうする人たち=午前5時46分、神戸市中央区の東遊園地

 兵庫県などのまとめによると、震災の重軽傷者は4万3792人。観測史上初の震度7を記録し家屋被害は全壊・半壊が計約25万棟、一部損壊が約39万棟で経済被害は約9兆6千億円に上った。

 県内ではこの日、激震に見舞われた神戸や阪神間、淡路島などの50カ所以上で追悼行事が営まれる。

 東遊園地の会場を訪れた女性(67)=神戸市中央区=は「近年の地震や大災害を見るたびにあの日の神戸を思い出す。市民として静かに祈りをささげたい」と話した。

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  05:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【阪神・淡路大震災】:24年 被災地で追悼の朝迎える

2019-01-17 06:45:00 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:24年 被災地で追悼の朝迎える

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:24年 被災地で追悼の朝迎える 

 6434人が亡くなり、3人が行方不明となった阪神・淡路大震災は17日、発生から24年の朝を迎えた。午前5時46分、観測史上初の震度7の激震に見舞われた兵庫県内の被災地。追悼行事は50カ所以上で営まれ、遺族や被災者らが鎮魂の思いを共有する。防災訓練やシンポジウム、音楽イベントなども各地で開かれ、震災の記憶と教訓の継承が図られる。

「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時20分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時20分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平) 
「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時38分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時38分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
阪神・淡路大震災から24年となる早朝にともる「1.17希望の灯り」=17日午前4時19分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
阪神・淡路大震災から24年となる早朝にともる「1.17希望の灯り」=17日午前4時19分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
神戸新聞NEXT
                    神戸新聞NEXT

 昨年は災害が相次いだ。大阪府北部地震(6月)では住宅被害の99%にあたる約5万8千棟が一部損壊で、多くの被災者が国の公的支援の対象から外れた。死者236人を数え、平成最悪の水害となった西日本豪雨(7月)では、避難生活の体調悪化などによる「災害関連死」が繰り返された。24年前の課題は、今なお続く。

 30年以内の発生確率が70~80%とされる南海トラフ巨大地震で、政府は最大32万人の死者数を想定する。国難となる大災害はいつ起こるか分からない。自力避難が困難な高齢者や障害者らはすぐそばにいる。1人でも多くの命を守るため、助け合える地域コミュニティーの重要性が一層高まっている。(金 旻革)

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  04:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【阪神・淡路大震災】:24年たっても「恐怖で眠れない」 1・17つどい

2019-01-17 06:44:50 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:24年たっても「恐怖で眠れない」 1・17つどい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:24年たっても「恐怖で眠れない」 1・17つどい 

 神戸・三宮の東遊園地で開かれた神戸市の追悼行事「1・17のつどい」には17日午前5時前から参列者が集まった。灯ろうでかたどった「1995 つなぐ 1・17」の文字に順に火がともされ、地震が起きた午前5時46分に合わせて黙とうをささげた。 

 遺族代表として参列した神戸市長田区の柴田大輔さん(31)は、弟の宏亮(ひろあき)ちゃん=当時(3)=と知幸(ともゆき)ちゃん=同(1)=を亡くした24年前を思い起こし「弟たちのような犠牲者をまた出してほしくない」と語った。

阪神・淡路大震災から24年となる早朝にともる「1.17希望の灯り」=17日午前4時29分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
  阪神・淡路大震災から24年となる早朝にともる「1.17希望の灯り」=17日午前4時29分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・後藤亮平)

 久元喜造市長は災害に強いまちづくりを進め、防災、健康分野で貢献していく決意を述べた。(若林幹夫)

 柴田さんの追悼の言葉は次の通り。

 「震災から24年がたちましたが、この日が来ると恐怖があり、眠れません。

 震災当時、父、母、弟2人と私の家族5人は、長田区の2階建ての住宅に住んでいました。私は小学1年生。私たち家族は1階で一緒に寝ていましたが、震災で1階がつぶれ、全員が下敷きになりました。

 父の助けを呼ぶ声、母の弟たちを呼ぶ声、次男の普段と違う泣き声、三男は泣き声すら聞こえなかったこと、今も鮮明に思い出せます。父と私は助かりましたが、母は重傷を負い、弟たちはその場で亡くなっていました。2週間近くを避難所と母が入院する病院で過ごした後、祖母らとつぶれた家を見に行き、自衛隊に掘り出された弟たちの姿を目にしたときは気が動転し、何が何だがさっぱり分かりませんでした。

 その後、身内の家を転々とし、母が退院するまで、仮設住宅で父との生活が続きました。5人の生活と比べて寂しく、地震の恐怖で父と離れたくない思いが強かったことから不登校になりました。しかし学生ボランティアに外に連れ出され、一緒に遊んでもらったことなどでまた学校に行けるようになりました。教室に行きたくないときは、校長先生が校長室で勉強を教えてくださり、担任の先生は放課後に家まで来て勉強を教えてくださりました。

 あの時、たくさんの方々に助けられたことで、自分自身も人の役に立ちたい思うようになり、18歳で消防団に入り、現在も活動しています。2年前からは語り部グループの活動にも参加しています。

 私の弟たちのような犠牲者をまた出してほしくない、防災の役に立ちたいとの思いから、震災体験を語っていきます。これからもずっと、弟たちのことを忘れず、弟たちの分まで頑張っていきたいと思います」

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  06:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【阪神・淡路大震災】:「1・17ひょうご安全の日宣言」 兵庫県民会議が大震災の・・・

2019-01-17 06:44:40 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:「1・17ひょうご安全の日宣言」 兵庫県民会議が大震災の教訓継承訴え

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:「1・17ひょうご安全の日宣言」 兵庫県民会議が大震災の教訓継承訴え 

 「ひょうご安全の日推進県民会議」(会長・井戸敏三兵庫県知事)は17日、「1・17ひょうご安全の日宣言」で、大阪府北部地震や西日本豪雨、台風被害、北海道地震など昨年相次いだ災害を振り返りながら、改めて阪神・淡路大震災の教訓を継承する重要性を訴える。

「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時46分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)
 「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時46分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)

 「ひょうご安全の日 1・17のつどい」は17日午前11時50分から、神戸市中央区脇浜海岸通1の「人と防災未来センター」の慰霊のモニュメント前で開かれ、同会議企画委員長を務める河田恵昭・人と防災未来センター長が宣言を読み上げる。(前川茂之)

(全文は次の通り)

 阪神・淡路大震災から24年が経(た)った

 私たちは国内だけでなく 世界の多くの人たちにも

 この震災の教訓を知ってもらいたい 活(い)かしてもらいたい

 そのように願って 伝え続けてきた 

 昨年6月に大阪府北部地震が発生し

 7月に西日本豪雨が起こり

 台風20、21、24、25号が列島に襲来し

 9月には北海道胆振東部地震が発生し 大きな災害が続いた 

 それぞれの災害では 未経験の被害が起こった

 大阪の地震は 朝のラッシュアワーを襲って 大混乱を招き

 豪雨災害は 36年ぶりに200人を超える水害犠牲者をもたらし

 台風は 忘れていた高潮と強風被害を起こし

 北海道の地震では 全世帯が停電した 

 その後も和歌山で小さな地震が繰り返し起こり

 これらの連続災害が つぎの南海地震へ 国難へとつながるという

 そのような不安が いまも続いている

 単なる心配で終わればよいが 

 平成の時代が閉じようとする中で

 新しい時代を 再び災害で特徴づけてはいけない

 災害を他人事と考えず 正視することが大切だ

 日常防災を豊かにして 安全 安心社会に向かうのだ 

 伝える 活かす 備える 阪神・淡路大震災の教訓を

 震災の教訓は すべての時代に通じる知恵だから 

 2019年1月17日 ひょうご安全の日推進県民会議 

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【阪神・淡路大震災】: 阪神・淡路から24年 母と亡き娘の8767日 明石

2019-01-17 06:44:30 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:阪神・淡路から24年 母と亡き娘の8767日 明石

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:阪神・淡路から24年 母と亡き娘の8767日 明石  

 8767日。あの大地の揺れから、私たちが歩んできた日数です。あなたは1日1日を、どのように過ごしてきましたか。 

 阪神・淡路大震災で犠牲になった兵庫県明石市の市民は26人。このうちの一人、大川美幸さんは当時20歳。

 ホテルオークラ神戸のレストランに派遣で働いていました。

大川美幸さん。1995年の初詣で美佐代さんが撮影した
         大川美幸さん。1995年の初詣で美佐代さんが撮影した
美幸さんの写真を眺める美佐代さん=明石市
           美幸さんの写真を眺める美佐代さん=明石市

       ◆

 1995年の元日は、「1人暮らしがしたい」と美幸さんが19歳の春に家を出てから、初めて迎えた正月でした。

 「おせち料理するから一緒に食べよう」。母親の美佐代さん(70)が声をかけ、久しぶりに明石の自宅で一緒に過ごしました。

 カメラを持っていた美佐代さんは、「せっかくだから」と何枚も写真を撮りました。自宅でも、初詣に行った柿本神社でも。

 「笑って」とカメラを向けると美幸さんは「恥ずかしいやんか」と照れました。今思えば、たまたま撮った写真。遺影になるなんて考えもしませんでした。

       ◆

 美幸さんは17日、遊びに行っていた芦屋市内の友人宅で亡くなりました。

 知らせが届いたのは地震発生から数日後。直後から美佐代さんは美幸さんだけでなく、神戸で暮らす親戚にも電話をかけ続けましたが、誰ともつながりません。不安はありましたが、美幸さんはポケベルを持たずにどこかに避難しているだろうと思っていました。

 「まさか」

 家を飛び出しました。

 家族3人で車を走らせ、遺体が安置されている場所まで一晩ほどかかりました。美佐代さんの頭の中は真っ白です。

 遺体は芦屋市内の小学校にあると聞いていたのですが、到着した時には武庫川沿いの寺に移されていました。雨の降る中、やっとたどり着くと、すでに、たくさんのひつぎが並んでいました。

 美幸さんも、同じようにひつぎの中に寝かされていました。美佐代さんは崩れ落ち、動けなくなりました。家族によると、気絶していたそうです。

 前後の記憶はあいまいです。

 美幸さんの顔が安らかで、きれいだったことは覚えているそうです。死因は圧死でした。

 手続きに追われる日々が続きました。片付けのため、美幸さんが1人暮らしをしていた神戸市兵庫区のマンションを訪ねました。

 そこはほとんど壊れていませんでした。

 「ここにいたら、生きていたはずなのに」。やり場のない怒りと後悔がこみ上げました。芦屋市へは24年がたつ今も、足を運ぶことができません。

       ◆

 震災後、美佐代さんはふさぎ込み、自宅にこもりがちになりました。美幸さんのことばかり考えてしまいます。

 「クッキーを焼くから」と突然電子レンジを買って来たこと。小さい頃「ちゃぷちゃぷ」と歌いながら一緒にお風呂に入ったこと。遺骨を抱え、何度も泣きました。

 「肩の荷が下りた」と感じられたのは、震災から3年ほどたって納骨を済ませた時でした。

 墓を建てられる寺がようやく見つかりました。「やっと自然にかえしてあげられる」。少しほっとしたのを覚えているそうです。

 あの日、なぜ芦屋に行ったのかは今も分かりません。けれど、美幸さんの死後、分かったことがあります。友達の多さです。

 幼い頃は内向的でおとなしかったのに、成長とともに社交的な性格に変わりました。気が利く一面もありました。

 思い出すのは、最後になった元日の初詣。カメラのストロボの電池が切れそうなのを察して、いつのまにかどこかで電池を買い、何も言わずにサッと渡してくれたのです。

 友人は「大川が使っていた物だから」と、ホテルの制服や、財布を持ってきてくれました。今でも「お母さん、どないしてます?」と顔を見せに来てくれます。

 去年の1月17日も、誰かが墓を参ってくれたみたいでした。

 かすみ草の花がぎゅうぎゅうに束になって供えられ、友達と楽しそうにしている写真のカラー印刷がジップロックに入って、飾ってありました。

 ペットボトルのお茶も置いてありました。ふたをちょっとだけ緩めた状態で。

 たくさんの人が来てくれるから、美佐代さんは17日、なるべく自宅にいるようにしています。

 「誰かが訪ねてきたら、ちゃんとお礼しといてね」

 美幸さんから言われているような気がするからです。

       ◆

 きょうで震災から8767日です。

 普段、誰にも話さない記憶。14年前に取材を受けた時は、途中で涙があふれ、洗面所でおえつしてしまったそうです。

 「美幸さん、きょうは大丈夫よね」。今回の取材の日の朝、美佐代さんは仏壇の前で泣いたそうです。だからかどうか、この日、涙はありませんでした。

 「最近は、少しは笑って生きてもいいのかなと思えるようになったんです」。美佐代さんはほほ笑んでくれました。

       ◆

 一つだけ、付け加えます。美佐代さんは美幸さんの服を今も大切に保管しています。季節が変わると、お気に入りの服をハンガーにかけて楽しみます。

 冬、春、夏、秋、冬、春、夏、秋、冬、そして春。

 これからも季節は巡ります。(勝浦美香)

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  05:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【阪神・淡路大震災】:阪神大震災から24年 平成最後の祈りと伝承

2019-01-17 06:03:30 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:阪神大震災から24年 平成最後の祈りと伝承

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】: 阪神大震災から24年 平成最後の祈りと伝承 

 6434人が亡くなった阪神大震災は17日、発生から24年を迎えた。地震が起きた午前5時46分には、平成最後の追悼式典で犠牲者を悼んだ。被災者の高齢化は進み、兵庫県内各地での祈りには、記憶を新しい時代につなごうという決意が込められた。

 阪神大震災で倒壊した阪神高速道路神戸線=1995年1月17日、神戸市東灘区深江南町

 阪神大震災で倒壊した阪神高速道路神戸線=1995年1月17日、神戸市東灘区深江南町

 四半世紀近くがたち、新社会人は震災後生まれが急増。風化が懸念される中、昨年は西日本豪雨や最大震度7を観測した北海道の地震など自然が猛威を振るった。南海トラフ巨大地震も予想され、阪神の被災地で培った教訓をどう生かすのかが改めて問われる。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月17日  06:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【阪神・淡路大震災】:大震災から17日で24年 平成最後の追悼、行事減少

2019-01-17 06:03:20 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【阪神・淡路大震災】:大震災から17日で24年 平成最後の追悼、行事減少

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【阪神・淡路大震災】:大震災から17日で24年 平成最後の追悼、行事減少 

 6434人が亡くなった阪神大震災から17日で24年となり、平成最後の追悼行事で多くの市民が祈りをささげる。当時を知る被災者の高齢化は進んでいる。列島各地で大規模災害が相次ぎ、南海トラフ巨大地震も懸念される中、記憶を新しい時代に継承する重要性が増している。

 兵庫県宝塚市で開かれた阪神大震災の追悼行事=16日夕

 兵庫県宝塚市で開かれた阪神大震災の追悼行事=16日夕

 兵庫県伊丹市の昆陽池公園では16日午後、住民が犠牲者と同じ数のろうそくに火をともして黙とうした。同県宝塚市の武庫川の中州には、石を積んでかたどった「生」の文字がライトアップされた。「1・17のつどい」が開かれる神戸市中央区の公園「東遊園地」では市民らが竹灯籠を並べ、祈りの準備を進めた。(共同) 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【災害・地震、阪神・淡路大震災】  2019年01月16日  21:22:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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