【話題】:SNSでも!通天閣「タワースライダー」一足先に体験「大阪らしさ」10秒間で見事に再現
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【話題】:SNSでも!通天閣「タワースライダー」一足先に体験「大阪らしさ」10秒間で見事に再現
大阪・新世界の観光名所、通天閣に新アトラクション「TOWER SLIDER」が9日、オープンする。オープンに先立って、日刊スポーツ記者が一足先にスライダーを体験した。
地上22メートルから滑ること約10秒。世界でも珍しい免震タワーからの滑り台は、最高時速27キロで大阪のシンボル内をぐるっと回り、気づけば地下1階にゴール。「悲鳴を聞くたびにドキドキしますわ」と言いながら、通天閣観光の高井隆光社長は、滑り降りてきた記者を笑顔で迎えてくれた。
通天閣タワースライダーの内観(提供・通天閣観光株式会社)
タワースライダーを滑る高井隆光社長(左)と背中を押す今西浩司さん(右)(撮影・竹本穂乃加)
通天閣の外観(撮影・竹本穂乃加)
通天閣タワースライダーの外観(提供・通天閣観光株式会社)
このスライダー、乗り込む際にはヘルメットを着用。安全性抜群の再生ポリエステル製の袋に足を入れ、体勢を整える。斜度30度の傾斜のきつさに体がこわばるのを感じつつ、スタートの時をじっと待つ。
いざ。チューブ型スライダーの中に入ると、そこはまさに「新世界」だった。下から上から横から、あらゆる方向から通天閣を見たと思えば、ピンクや黄色のド派手なLEDライトで照らされた暗闇ゾーンに。高井社長がこだわる「大阪らしさ」は、10秒間の中に見事に再現されていた。
奇抜な企画がスタートしたきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響だった。「心も体も弱っている大阪に明るいニュースを届けたい」。高井社長は、そういった声、期待にこたえようと、通天閣を旗振り役として大阪、そして関西全体を盛り上げるために企画・立案。動き始めた。
とはいえ、難題もあった。既存のエレベーター(EV)塔にスライダーを取り付けるのは、想像以上に困難だった。施工を行ったタンデムの専務取締役・今西浩司さんは1カ月で8キロ痩せるほど過酷だった、と当時を振り返る。
当初、取り付けるEV塔は正円と見込んでいた。だが、設計図が完成し現場に入ってからいびつな楕円(だえん)形であることが判明。工期をずらせないため、調整しながら作業を進めていった。30年働く今西さんでも初めての経験だった。だが、愛する通天閣のため、楽しみに待つお客様のために-。一時期は24時間体制で工事に当たった。
「(こんなに大変だと)わかっていたらやらなかった」。高井社長も今西さんも口をそろえてこう語った。だが、通天閣のためなら、と大阪の企業が集まりワンチームで進めた。高井社長は「大阪の絆を感じた」と感慨深げに語る。
これまでも、皆をあっと驚かせる企画で地域を活気づけてきた高井社長。「古いものを守っているだけではいけない。新しく挑戦して世間に発信していく。通天閣を『パワースポッ塔』にする」と熱を込めた。
5月2日には、ニッポン放送ラジオでも取り上げられ、SNSでも話題になっている。反響も大きく、「暗い時代に電気ショックを」という高井社長の言葉どおり、オープン前から通行人の好奇心を刺激している。【竹本穂乃加】
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・大阪・新世界の観光名所、通天閣に新アトラクション「TOWER SLIDER」が9日、オープン】 2022年05月06日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。