米国内で原因不明の子どもの急性肝炎が100人以上報告されたことを受け、米疾病対策センター(CDC)は6日、保護者らに対し幼児の嘔吐(おうと)や色の濃い尿や白っぽい便、肌が黄色くなる黄疸(おうだん)といった肝炎の症状に注意するように呼びかけた。

 子ども向けの予防接種を確実に受けるほか、手洗いなどの感染症対策に努めるよう求めた。

 3歳前後の幼児に多いが、原因究明は難航が予想されている。CDCは主に疑われているアデノウイルス以外にもさまざまな原因が考えられると指摘。心配であればかかりつけ医に相談することを勧めた。手洗いのほか、せきやくしゃみの時は口を覆う、目や鼻、口を触らないなどの注意点も挙げた。

 英保健当局は6日発表した報告書で、新型コロナウイルス流行に伴う行動制限などで子どもが感染症にさらされない期間が続き、アデノウイルス感染時に体が過剰反応した可能性などを挙げた。

 新型コロナなど別の感染症に同時にかかったとの説や、新たな病原体が出現したとの見方なども検討しているというが、決め手は見えていない。(共同)