路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【 大谷昭宏のフラッシュアップ・04.11】:「キツネ目の男」と呼ばれた亡き宮崎学君は戦争を心底憎んだ

2022-05-16 08:01:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【 大谷昭宏のフラッシュアップ・04.11】:「キツネ目の男」と呼ばれた亡き宮崎学君は戦争を心底憎んだ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【 大谷昭宏のフラッシュアップ・04.11】:「キツネ目の男」と呼ばれた亡き宮崎学君は戦争を心底憎んだ 

 新聞や雑誌に随分思い出を話したが、改めてこのコラムにも書いておきたい。

 宮崎学君が亡くなった。76歳。京都・伏見のヤクザの家に生まれた彼は、学生運動が燃え盛る早稲田大学のキャンパスで共産党系組織の武闘派として暴れまくった。

 社会に出て20年。彼はグリコ・森永事件のキツネ目の男として浮上する。私は社会部の記者として犯人を追う立場。事件は未解決に終わったが、何度「人生、こんなめぐり合わせもあるんだ」と語り合ったことか。

 そんな自身の半生をつづった「突破者」が大ヒットした後も、彼の軸足は常に不当に差別されている人、理不尽にしいたげられている人の側にあった。権力をかさに着てそういう人たちを踏みつける者に、ときには批判を覚悟でアウトローも巻き込んで、火の玉のような怒りをぶつけていった。

 その宮崎君と私を半世紀以上も結び付けたのは、ともに終戦の年1945年生まれで、日本国憲法の下で教育を受け、戦争を心底憎むことにあったように思う。

 彼が2003年から2年余り、東京新聞にコラムを連載していた時にイラク戦争が起き、自衛隊が海外派遣された。そのとき彼は「戦争とは精神と知性の全くの退廃だと考える」と戦争に突き進む人間に、その愚かさをぶつけている。

 だが、その宮崎君の訃報が載った日の東京新聞は、ウクライナ侵攻から1カ月余り。ロシア兵の暴虐の記事で埋まり、〈公開処刑 略奪 暴行 遺体に地雷…〉の黒々とした見出しが並んでいた。

 近しい人たちだけの火葬式。翌日のメディアによる報道。その2日間、東京は札幌よりも冷え込み、花散らしの雨が降り続けていた。

大谷昭宏のフラッシュアップ

 ■大谷昭宏のフラッシュアップ

 元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】  2022年04月11日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【沖縄復帰50年】:玉城デニー知事「克服すべき多くの課題が残されています」記念式典式辞要旨

2022-05-16 00:10:50 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・核兵器禁止条約

【沖縄復帰50年】:玉城デニー知事「克服すべき多くの課題が残されています」記念式典式辞要旨

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【沖縄復帰50年】:玉城デニー知事「克服すべき多くの課題が残されています」記念式典式辞要旨 

 沖縄県の玉城デニー知事の沖縄復帰50周年記念式典での式辞要旨は次の通り。

   ◇   ◇   ◇

 はいさい、ぐすーよー ちゅーうがなびら。みなさま、こんにちは。

 沖縄県は、先の大戦で20万人を超える尊い命だけでなく、貴重な文化財や県民の財産のほとんどが失われるなど耐えがたい苦難を経験しました。

「沖縄復帰50周年記念式典」を終え、引き揚げる岸田首相(左)と玉城デニー知事(共同)「沖縄復帰50周年記念式典」を終え、引き揚げる岸田首相(左)と玉城デニー知事(共同)

 その後、米国民政府の統治が戦後27年間にも及び、産業の発展は立ち遅れ、パスポート無しでは日本本土への渡航も許されない時代が続きましたが、沖縄の日本復帰を願う全ての方々の努力や、政府関係者のご尽力が実り、50年前の本日、日本復帰を果たしました。

 社会基盤の整備によって本土との格差は縮小され、社会経済は着実に進展しました。また、観光関連産業や情報通信産業の成長が沖縄経済をけん引し、今後の発展がますます期待されています。

 しかしながら、1人当たり県民所得は全国平均の水準に達しておらず、自立型経済の構築はなお道半ばにあり、子どもの貧困や離島における不利性など、克服すべき多くの課題が残されています。

 復帰から50年たった現在も、わが国の国土面積の0・6%に過ぎない沖縄県に全国の在日米軍専用施設面積の70・3%が集中し、県民は過重な基地負担を強いられ続けています。

 政府には、沖縄県民が渇望し続けている沖縄の本土復帰の意義と恒久平和の重要性について国民全体の認識の共有を図っていただき、すべての県民が真に幸福を実感できる平和で豊かな沖縄の実現に向けて誠心誠意取り組んでいただきますよう申し上げます。

 我したうちなー(沖縄)には、大きな可能性や潜在力が秘められています。広大な海域は日本の国土総面積に匹敵し、海洋から得られる資源と恩恵は未来への可能性を有しています。

 私たち沖縄県民は、子や孫たちのために、豊かな自然を守り、県民一人一人が生きがいを感じられ、ゆいまーる(助け合い)で支え合う人と人とのつながりと、誰ひとり取り残さないチムグクル(真心)を大切に継承してまいります。万国津梁(ばんこくしんりょう)の精神のもと、アジア太平洋地域の持続的安定と平和に貢献し、県民が描く自立と自主性が尊重された未来に向かってさらに力強くまい進してまいります。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・沖縄復帰50周年】  2022年05月15日  21:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2022年05月14日 今日は?】:幕内優勝31回など数々の記録を残した横綱千代の富士が引退

2022-05-16 00:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2022年05月14日 今日は?】:幕内優勝31回など数々の記録を残した横綱千代の富士が引退

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2022年05月14日 今日は?】:幕内優勝31回など数々の記録を残した横綱千代の富士が引退

 ◆5月14日=今日はどんな日

  幕内優勝31回など数々の記録を残した横綱千代の富士が引退(1991)

涙を流しながら引退を表明する横綱千代の富士(1991年5月14日撮影)涙を流しながら引退を表明する横綱千代の富士(1991年5月14日撮影)

 ◆出来事

  ▼米国が初めての宇宙ステーション「スカイラブ」打ち上げ(1973)▼北朝鮮が弾道ミサイル発射。約800キロ飛行し日本海に落下(2017)

 ◆誕生日

  ▼ジョージ・ルーカス(44年=映画監督)▼エド・はるみ(64年=タレント)▼日村勇紀(72年=バナナマン)▼豊田綾乃(76年=TBSアナウンサー)▼吉野紗香(82年=タレント)▼黒田エイミ(88年=モデル)▼早乙女友貴(96年=俳優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2022年05月14日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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