【天風録・12.21】:仮装とリレーで犯罪撲滅へ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録・12.21】:仮装とリレーで犯罪撲滅へ
仮装やリレーというと運動会の競技を思い浮かべるかもしれない。でもこれ、犯罪者を捕まえるために重要な取り組みである。北九州市のファストフード店で中学生の男女が殺傷された事件。容疑者の逮捕につながったのが「リレー捜査」だ
▲レジに並ぶ2人を、容疑者は十数秒間で刺して逃げた。警察は防犯カメラとドライブレコーダーの映像を百数十も収集。怪しい車を捉えた映像をつなぐリレー捜査で、行方を追った。容疑者の男を割り出し、捕らえた
▲塾帰りの女子生徒と同級生の男子。軽食とおしゃべりをして、勉強も頑張ろうとしていたのだろう。そこを突然、凶行が襲った。理由もなく、命を奪われ、傷つけられた2人。どれほど恐ろしく、無念だったろうか
▲昨年、殺人・強盗などの重要犯罪は前年より3割増えた。警察庁調査に治安が悪くなったと答えた人は約72%いた。最近は闇バイトによる強盗事件への不安が大きいはず。「仮装身分捜査」で、犯人を捕まえるという
▲架空の身分証で、捜査員が闇バイトに。雇われたふりでグループを一網打尽に―。「仮装」捜査や「監視」社会が広がる怖さもある。卑劣な犯罪撲滅へ、さらに知恵を絞らなくては。
元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】 2024年12月21日 07:00:00 これは参考資料です。転載等は、各自で判断下さい。
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