5日の衆議院環境委員会で共産党の吉井英勝議員がとんでもない事実を確認させた。
原発再稼働は論外/事故が起きれば1000倍の放射性物質
http://www.441-h.com/kokkai.html#0606
福島第1 敷地境界で年956ミリシーベルト 吉井議員 「再稼働は現実無視」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-06-06/2012060602_01_1.html
詳しくは、以下のブログを検索していただきたい。文字起こしができていて、細野豪志大臣や深野原子力安全保安院長がしどろもどろになっている。それほど鋭い質問だったし、大飯原発の危険性が福島原発事故で実証されてしまったのだ。とてもじゃないが暫定的措置とか限定的措置で再稼動などというシロモノでないことが判る。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1970.html
マスコミの中で唯一報道したのは報道ステーションだった。アッパレをあげたい。
そこで、野田首相が30日の関係閣僚会議で「責任をもって」再稼動を決めると発言したが、以下のやり取りをみると、細野大臣は吉井議員の指摘を認めながらも、実際は曖昧にしながら再稼動をするというのだから、これでは、福島の時と同じように責任は取らないなと思った。
こんな政府が続くことは、日本国にとって不幸極まりないのことだが、それもこれも国民が決めることだ。こういう吉井議員のような国会のやり取りを国民に伝えないマスコミの責任は大きい。3.11の前にも吉井議員は福島の事故を予言した質問をしていたのだから。あの時、あの質問に対して対策が講じられていたら、現在のような悲劇は起こっていなかったかもしれない。
そうした視点に立つと、5日の質疑を報道しない、黙殺するマスコミは、結果的に政府を支えてしまっている。しかも今報道されているのは、オウム逃亡犯やAKB48の「総選挙」だとか、自公の談合など政局報道が繰り返し流されているのだ。事の本質を国民に報せる責任などという視点は毛頭ない。
マスコミの再稼動問題は、以下の動きの方に関心を向けさせているようだ。
電力逼迫時に限定など 京滋知事が政府に再提言2012.6.6 23:09 [野田内閣]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120606/lcl12060623090003-n1.htm
政府を糺す場面を一部紹介しておこう。
吉井
わたしはこれは一昨年にも経産委員会で、当時の経産大臣相手に議論したんですが、「全電源喪失になれば、炉心溶融になるだろう」と。
そうしたら、「メルトダウンは起こさない構造になっています」と、これは当時の答弁だったんですよ。
で、今もね、細野大臣は今朝ほど来お聞きしていますと、「そういう事故を起こさせないように取り組んでいるんだ。頑張っているんだ」というお話しは随分伺いました。
しかし、その取り組みは当然の事なんですよ。ただ、当然のことだけれども、それを超えた場合にですね、実際に事故をやった場合に、放射線被ばく量の敷地内にとどまるという、とどめるという、その対策なり、その基準なりですね、そういうものを何かお考えなのかどうか?あればうかがっていきたいと思います。
細野
あのーー、昨年の事故を受けまして、えー、特に深刻な影響を与えた津波についての対応として、先ほどらいご説明しています通り、えーー、仮にですね、東京電力等の福島原発と、えー、同様の津波が来た場合にも、炉心損傷には至らないという、ま、そういう、あの、考え方を、基準、えっと取ってですね、基準1と基準2というのを、あの~~、クリアしたという事でみなさんにご説明をさせていただいております。ま、つまり、あの、今吉井議員の方がお指摘になった、そういう事態を起こらないための対策をして、えー、そのもとで、えーー、さらに安全性を高めていくという判断を、えー、しているという事でございます。
(略)
細野
ま、吉井委員は、本当に専門家でおられますし、311の前に、もっとも、ある意味こういう事を想定をされていた、あの、方でありますから、えー、そういう方のお話しという事で、しっかり、あの~、今のお話しは受け賜らなければならないというふうに感じております。(以上引用は終わり)
さてこの質疑は時間切れで終わってしまったのだが、残りのやり取りは、是非ともテレビでやってほしい。政府と吉井議員とのバトルを企画してみたら、原発政策は大きく転換するだろうな。「原発仕事人 原発ムラを」という企画だ。これこそ視聴率は稼げるぞ!と言いたい。だが、これは絶対にしないだろう。テレビのスポンサーが許さないからだ。これが自由と民主主義の国の実態なのだ。
今日は、森本敏防衛相の辞任要求が出されたことを軸に、沖縄からみた、さらには地方紙の今回の野田政権の改造に関する社説を検討してみる予定だったが、変更してみた。
日の本のいたるところの断層の上に居並ぶ悪魔捕へむ