愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

声が裏返るほど情けない「訴え」をしてしまった日本国の首相のはずべき裏に日本国の民意が試されている!

2012-06-26 | 日記
昨日の民主党の臨時代議士会とその報道ぶりは大変興味深いものだった。情緒演説が特異の野田演説は、声が裏返るほど、必死の形相で、訴え深々と頭を下げた。こういう場面は珍しい限りだ。情けないこと、このうえなし!

だが、こうしたやり取りを報道するマスコミは、事の真実を伝えているだろうか?否である。そのポイントは何か、以下みてみたい。

1.国民の消費税増税の声を丹念に伝えていない。確かに、民主党の国会議員の地元の有権者の声を伝えるようになってきた。だが、その報道ぶりは採決にあたってどうするか、自分の議席を「死守」するかということが中心になっている。国民生活がどのようなものになっていくか、国民の声は報道していない。

2.民主党の増税反対派の動きは伝えているものの、広範な国民の運動がどのように起こっているか、ほとんど報道していない。これは外国の民衆の運動を紹介しているのとは大違いだ。こうした国民の消費税増税反対の運動に押されて民主党小沢派議員の動きがあるということを覆い隠している。

3.そういうなかで野田政権を応援する経団連の動きは垂れ流し、野田政権の背中を強く押している。以下の報道を見れば明らかだ。

経団連会長 法案成立に期待感 6月25日 18時13分
消費税率引き上げ法案など、社会保障と税の一体改革に関連する法案が26日の衆議院本会議で採決されることについて、経団連の米倉会長は25日、記者会見で「一体改革は日本にとって最大の政策課題だ」と述べ、法案の成立に期待感を示しました。この中で米倉会長は「社会保障と税の一体改革は、日本にとって最大の政策課題だ。3党合意にこぎ着けた野田総理大臣の強力なリーダーシップを評価しており、26日の採決に向けて着々と進めてもらいたい」と述べ、消費税率引き上げ法案など、社会保障と税の一体改革に関連する法案の成立に期待感を示しました。一方、法案の採決を巡り、民主党内で小沢元代表や小沢氏の近い議員らが反対する考えを示していることについて、米倉会長は「政党政治というものをなんと考えているのか、非常に理解に苦しむ。そういうことがないよう、できるだけ良識を持って対応してほしい」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120625/k10013093711000.html

ある金融関係に働く愛国者の邪論の知人が語った「野田さんはよくやっている」という言葉はNHKのような報道と経団連の「評価」が、その背景にあったのだ。

4.昨日の臨時代議士会の中で、川内博史議員の以下の指摘について、マスコミは無視している。大事な点が覆い隠されている。
臨時代議士会が開催された。野田総理大臣の挨拶は、要約すると「一生懸命頑張るので消費大増税法案に賛成してくれ」というものだった。私からは「代表選挙で総理は、消費税に言及してない。国民に総理が約束しているのは、シロアリ退治をしてからでなければ消費増税の話などできないんですということ」http://kawauchi-hiroshi.net/(引用ここまで)

昨日の夕方のNHKラジオは、川内議員のこの指摘に対して野田首相は「確かにそうかもしれないが、賛同をお願いします」というような言い訳(車の運転中だったのでよく聞きとれなかった)をして、その事実を否定しなかった。

5.全国紙など、マスコミは野田首相の増税の「大義」を「党内手続きを踏んできた」と報道し、増税を容認するばかりか、催促してきた。この野田首相の「言い訳」は増税派の前提が大きく崩れたことを意味している。だが、この件については、NHKラジオだけで、NKテレビには報道されていない。愛国者の邪論の知る限りだが・・・。

6.以上のやり取りでも、今日の採決が、ウソとペテンであることが明らかになったのだが、このような報道が、国民を惑わせているのだ。それは日経とテレビ東京の世論調査をみれば明瞭だ。

小沢系造反の動き「理解できず」53% 本社世論調査 内閣支持率33% 2012/6/24 22:00
日本経済新聞社とテレビ東京が22~24日に共同で実施した世論調査で、民主党の小沢一郎元代表や一部議員が消費増税関連法案に反対し、離党の構えを示していることを「理解できない」とした回答が53%に上った。「理解できる」は38%だった。社会保障と税の一体改革をめぐる民主、自民、公明の3党合意について「評価する」は36%で「評価しない」の52%を下回った
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2400V_U2A620C1MM8000/

7.野田首相の「国難から逃げるのではなく、国難に立ち向かう。苦しいことだが国民に説明し、賛同を得るよう努力していく。こういう政治を実現したい」との指摘に対して、どこも批判していないので、言っておこう。それは何か。そもそも「国難」をつくりだしたのは、誰か、そのことをどこも、誰も指摘し、批判していない。ましてや、その「責任」を誰もとってはいないことをも、だ。そればかりか、国民に負担をかけるまえに「身を切れ」と、「国難」を引き起こしてきた政治家の「身を切る」ことで、さらなる「国民負担」=「国難」を引き起こそうというのだ。国民も、これに気付いていないのだ。

今テレビ朝日の「モーニングバード!」を見ながら、これを書いているが、清水宏保氏・荻原博子氏が鋭い指摘をしている。ここにきてようやく!?なのだ。だが免罪はできない!もっと早くやれ!何故採決に日なのだ!

8.「解散のためには手段を選ばない」自民党の手法も面白い。民主党の人事問題に自民党が公然と容喙しているのだ。国民を無視した民主党の自業自得だが、自民党も国民無視という点では同じなのに、だ。自民党の野田政権批判は増税推進のため、失った議席の回復・政権奪取なのだ。だが、財政危機を作り出してきた張本人である自民党が民主党に増税を要求し推進した責任も免罪できない。経団連への忠犬ぶりを示し、権力にしがみつく民主党野田派は、増税路線を軸にしながら、増税反対の小沢派を切れば政権ができなくなる。かといって自民党の軍門に下るわけにいかない。自民党の攻撃をかわすために「党内融和」をかかげ迷路に入ってしまったのだ。あちらもこちらも立たなくなって進退窮まったのだ。

谷垣総裁“民主分裂なら早期解散を” 6月25日 18時23分
自民党の谷垣総裁は東京都内で講演し、消費税率引き上げ法案などの採決を巡って、民主党の小沢元代表らが反対する考えを表明していることに関連して、民主党が分裂した場合、野田総理大臣は早期に衆議院を解散すべきだという考えを示しました。この中で谷垣総裁は、消費税率引き上げ法案などの採決を巡って、民主党の小沢元代表や小沢氏に近い議員らが反対する考えを表明していることに関連して、「党内の造反者を処分できないようでは、法案が参議院に送られたあと、一緒に審議を進めていくことができるか非常に疑問だ。党議に違反した人たちにきちんとした処分をすることを強く求める」と述べました。そのうえで、谷垣総裁は「民主党が割れれば野田内閣自体、物事を処理していく能力が大きく損なわれる。衆議院を解散して、もう一回政治を立て直すことが早晩、必至になる」と述べ、民主党が分裂した場合、野田総理大臣は、早期に衆議院を解散すべきだという考えを示しました。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120625/k10013094321000.html

9.そこで、こうした矛盾をアウフヘーベンする道は何か、以下、分類してみた。
一つは、国民の要求(世論)に沿って、採決を先送りする。
二つは、政権公約にしたがって、増税をやらないと国民に「約束」する。
三つは、解散して、増税かどうかを、国民に問う。
四つは、増税を採決し、野田政権の下で国民に問う。
五つは、増税を採決し、反対派を切り、自民党・公明党との連立を組む。
六つは、何も決めないで、内閣総辞職し、民主党の代表選挙を再度行い、新しい代表の下、内閣を組織する。
七つは、内閣総辞職し、国民に問う。

さて、この中で、彼らにとってどれが一番相応しい道か?ハッキリしている!

それにしても、だ。現局面における増税反対派の小沢派切りを「既定路線」であるかのように報道する不思議な国、自由と民主主義国ニッポン。これは国民世論を切ることを意味しているのだが、それを覆い隠すのだ。ゴマカシだ。全く奇妙な現象だ。まさに日本の珍百景だ。世界から見たら、恥ずかしい限りだ。

この現象の奥深いところに何があるか、それが全く判っていない。いや。判っているからこそ、ゴマカシているのだ!国民世論がマグマのように蠢き、地表に出てくるのが怖ろしいのだ。だが、このエネルギーを無視しても、人間がいる限り、無視することはできないだろう。これが歴史なのだ。


マスゴミのすすめすすめと叫び居りすすみたる先明るき世なり