愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

日本記者クラブ主催の11党首討論は第4の権力による日米軍事同盟容認派をふりまく茶番だった!

2012-11-30 | 日記

今日の党首討論会の本質を示す象徴的発言が某「解説委員」からありました。

 自らが特定の党首に意図的に発言の機会を与えたこと、すなわち偏っていたことを弁解・正当化する発言が最後の方にあったことです。最初は野田首相に。この討論会に参カする政党が多くなったことの問題点を質問していました。確かに民主党から脱党していった政治家が存在していることは事実です。

 しかし、二大政党政治を煽ってきたマスコミが、民主党の自民党化によって、国民の批判を受けたこと、何より公約違反の消費税増税を煽って成立させたこと、そのことで多くの脱党者をつくりだしたことのマスコミの責任はいっさいお構いなしなのです。

 しかも、それらの事実は、二大政党政治の破綻を意味しているのですが、その破綻の受け皿になろうとマスコミを利用して登場してきた橋下維新の会をマスコミ自身は煽ってきました。

これは自民もダメ、民主もダメという国民のムード、「なんとかしてほしい」という期待、別の言い方をすれば「既成政党」(二大政党なのですが)のつくりだした閉塞政治を打ち破ってほしいという期待、この期待に対する救世主であるかのように演出・目論んで、盛んにマスコミに登場させてきたこと。このような、いわゆる「ポピュリズム」を煽ってきた責任を投げ捨てて、偉そうに、野田首相に、いや政党自身に責任をかぶせていこうというマスコミの姑息な発言だったように思います。

 第4に権力と言われているマスコミの傲慢さ、上から目線が象徴的に顕れた質問でした。

 そうした視点で質問が行われ、「討論」が展開されていきましたが、最後の方に、特定の党首に質問が集中したことは、政党が多くできた結果であることと、だから討論に時間がかかってしまうということを理由にしていました。

しかし、このことは、政党に「出番をつくってやっているんだぞ」「マスコミに載らないとブームはつくれないぞ」という傲慢な態度・思想が透けてみえていました。

 そのことは星 浩朝日新聞東京本社オピニオン編集長兼論説主幹代理の「左派勢力衰退」・「責任」論にも象徴的でした。

「左派」勢力衰退論の誤りは、志位共産党委員長の、国民の運動の紹介で論破されてしまいました。「朝日」には、中国の反政府運動は、不思議とよ~く見えるのでしょう。しかし、肝心要の日本国内の反政府運動については、全く、ほとんど見えていないようです。

 このことで強調しておかなければならないことは、日米軍事同盟深化派「朝日」の立ち居地です。

 共産党・社民党に「左派勢力衰退」論を持ちかけ、その責任を問うのは、御門違いでしょう。「朝日」は、「左派」の運動をどのように報道してきたか、自分の胸に手を当てて反省したまえ!と、その場にいたら詰問してやりたい気分でした。消費税にしろ、米軍基地にしろ、日米軍事同盟にしろ、そしてなにより原発問題に対する国民の運動を、「朝日」はどれだけ報道してきたでしょうか?そのなかで、一貫しているのは「共産党隠し」でした。

 ま、この星氏の質問は、27日の「インタビュー オポニオン」の「テーマ」「リベラルは消えたのか」「現実を踏まえた『新しい時代の左』へ  後房雄さん 名古屋大学教授」が語っていたことの焼き直しでした。

 「先進諸国の左は、規制でがんじがらめだった大きな政府を変えようと、みずから脱皮していった」「ところが日本の民主党はいまだにそれができていない。それでは経済に活力を与えることができず、見限られますよ」と、自民党化した民主党をもっと自民党化しろ、、いわゆる新自由主義政策を推進しろと励ましているのです。ヨーロッパの国民の運動が、この大学教授には見えていないのでしょうか?

 イタリア共産党の変質を語りながら、日本の共産党や社民党に「政権に就いて現実的に出来ることを積み上げていく発想がなかった」と批判し、今言われている「野合」に批判的コメントをしながらも、社民党の政権離脱の教訓は無視して、「無原則」的に、イタリアを見習えと、共産党と社民党に求めているのです。

 こうした「理論」を背景にした星氏の質問も、事実と異なる意図的質問でした。そんな質問をするのであれば、共産党は日米軍事同盟をどのように評価し、どのように廃棄していくつもりなのか、そのことと関連した政権の枠組みについて、質問しなさいと言いたいものです。ま、できないでしょうが・・・。

 以上のような感想をもった党首討論でした。まさにアリバイ的な党首討論でした。

 本来ならば、テーマを絞って、各党に言いたいことを、第一回発言、5分、それを受けて第二回発言、3分、第三回発言、1分、というような「討論」をすべきです。これこそが公平かつ判りやすい討論会ではないでしょうか?

 この日本記者クラブの党首討論は、最初からシナリオの書かれたものだったことが、改めて判ったということで、大大喝!を与えられても仕方のないものでした。これが民主主義国ニッポンの現状です。中国のことは言えないシロモノでした。

 以下、NHKの、これについてのニュースをみてみると、これまたヒドイシロモノでした。

 日本記者クラブ主催の各党の党首による討論会

党首討論 原子力政策などで論戦 11月30日 19時9分

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121130/k10013877711000.html

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