愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

五穀豊穣を願う日の丸の礼拝、長寿を祝う賀の歌君が代の斉唱を強制しなければならない成熟国日本を嗤う

2013-09-20 | 日の丸・君が代

またまた大阪からトンデモナイニュースが飛び込んできました。大阪の政治と教育、経済はどうなっているんでしょうか?ま、それもこれも、府民が選択した政治家がやっていることですから、仕方ありません。民主主義ですから。しかし、それにしても、だからと言って、放置しておく訳にはいかないというのも、また事実です。そこで、考えてみました。

その前に、以下の記事をご覧ください。

君が代斉唱・日の丸礼拝で「愛国心」を、という詭弁が猪瀬都知事の口パク発言で浮き彫りに!不道徳に大喝!(2013-04-13 23:44:06 )

国歌「君が代」強制こそ、伝統文化の破壊・不道徳の極地、日米軍事同盟深化派の愛国心教育を断罪する!(2013-04-14 22:06:30)

面白いのは、日の丸・君が代を強制する人たちと、それを支持する人たち、共感まではいかないけれども、ま、仕方ないかな、と思っている人たち、公務員なのだから憲法違反とは思わない、当然のことと思っている人たち、君が代・日の丸の歴史を誤解乃至曲解している人たちが、今回の問題をどのように考えるか、です。そこで以下の記事をご覧ください。

君が代・日の丸強制を支持する人たちは、実は中華人民共和国の国旗国歌の「指導」「義務化」と日本で起きていることがm、ほぼ同じであることを知っていないか、知ってはいるが、ゴマカシテいるか、死なぬふりをしているかではないでしょうか。特に自由と民主主義の価値観の異なる中国というコピーを繰り返している安倍首相はどうなんでしょうか。大爆笑もんです。

こういうスリカエが幾重にも繰り返されながら、今日があるのですが、ツィッター時代にあっては、長い文章は読まないのでしょうか。短文・短絡が時代に合っているのでしょうか。不思議な現象ですが、これこそが、現代日本のイデオロギー状況を反映しているのでしょう。何としても解明していく必要があるように思います。

諸外国における国旗,国歌の取扱い

中国の愛国主義教育に関する諸規定 - [PDF]

(4)国歌の意味 正しく理解 : 教育ルネサンス : 教育 : YOMIURI ONLINE ...

では、この問題を伝えるマスコミの記事を検証してみたいと思います。ポイントは以下のとおりです。

1.中原教育長の言葉に注目です。ふざけんな!ですよね。

(1)「職務命令に従っただけ」って、順法精神の発揮を錦の御旗にしていますが、憲法違反の条例や法律を「是」とする思考停止脳ですね。これは。憲法尊重擁護義務違反の自覚なし!です。日本の最高法規である憲法の軽さが浮き彫りになりましたね。

(2)「口が動いているかどうかはどうでもいいこと。不斉唱の確認は、厳粛な式を妨げていないかどうかで判断するべきだとの趣旨から通知した」というのも、ホンネが出たという意味では、正直で宜しい!と褒めてやりましょう!しかし、アホですね。この教育長!「厳粛な式」にふさわしいとして日の丸・君が代を強制してきたのではないのではなかったか!「口が動いているかどうかはどうでもいいこと」って、これが「指導するものとする」ということの中身だったんですね。

(3)日の丸・君が代の意味や由来、歴史、果たしてきた役割などはどうでも良いことなのです。しかも、命令を出す自分の責任は不問・免罪です。こんな無責任は人間が校長をやり、出世し、教育長になる大阪府、日本なのです。日の丸・君が代は泣いているでしょうね。本来の意味など、無視されているのですから。これって不道徳の極みですよね。

2.次は松井府知事の発言です。これも無責任の極みです。井戸端会議のレベルの話で通用すると思っているのでしょうね。府民もバカにされたもんです。ここでも、日の丸・君が代の意味や由来・歴史、果たして来た役割の教育の話などは関係ないのです。あるのは、ただただ服従精神の発揮を強制することですね。どっかの国と同じではありませんか。

(1)「教育公務員として規則にのっとった行動を取るのは当然」って規則は個人の尊厳に違反しては成り立ちません。しかも、教育公務員のやるべきことは「教育する」ことではないんでしょうか?

(2)「そのチェックは教育委員会の役割であり、しっかりやってもらいたい」って、教育委員会の最大の仕事は現場の仕事をやりやすいものにするために、教育環境を整えることではなかったのか?こんなことが「役割」とは、呆れます。憲法と地方自治、教育の条理など、知ったことか、ですね。

(3)「起立斉唱を指導する立場の教員が、それをやらなかったら子どもたちが『そういうことが大人の社会で、ルールは破るためにある』と思ってしまう」って憲法違反のルールは変えていきましょう。不服従を教えることも立派な教育です。教育は、憲法違反の法や条例に従順になれと教えるべきではないということです。

(4)「こういう条例は、本当は無いほうがいいが、それだと指導してもやらない教員が出てしまうことが一番の問題だ」って、自分たちがつくったくせに、よく言いますね。他人事です。指導してもやらない教員がいることそのものが立派なことです。何故か、憲法違反に対しては抵抗すべきでしょう。これこそが「不断の努力」で維持発展させるべきことです。

3.次は、教育委員会の対応です。この組織は自分の頭を使って、独自に、創造的に、想像的に行動するという規範・常識がないのですね。奪われているのですね。右倣え思想の塊集団こそ、教育委員会と言えます。ヒタスラ間違いを犯さないために、「ほうれんそう」思想でやらせていくのです。この最大の被害者は、子どもですね。

(1)「起立斉唱しているかの判断基準」は「総合的に現認し、公務の信頼性を維持するため、十分な誠意ある態度をとっているかどうかで判断すべきだ」

(2)判断が困難な場合は、詳細を報告し、府教委に相談するよう指示している。

これでは「いじめ」がなくならない訳です。この組織に配属されている人間は、こうした体質について、疑問を持たないのでしょうか。全く不思議な組織と人間集団ですね。恐ろしくなってきました。子どもの教育を司る部署が、一番非教育的だったとは!こうした集団の下における現場はどうしたら良いのでしょうか。体罰事件が起こるのも当然ですね。

4.日の丸(国旗)礼拝・君が代(国歌)斉唱のネライはハッキリしました。国の象徴である旗や歌をとおして、国際社会に失礼のないようにとか、わが国の有り様を理解するとか、いろいろもっともらしい理由と口実をつけて、国民を納得させようとしていましたが、あるのは、命令に対して絶対服従と無責任を徹底するための口パク監視体制の強化づくりのために、日の丸と君が代を利用することでした。日の丸が泣いていることでしょうね。君が代が悔しがっていることでしょうね

5.それにしても、マスコミが、どのように評価しているかです。淡々を事実を伝えるだけで、公平観を装っているだけです。憲法違反であることを検証しているのはありません!ここに日本の特殊な状況があります。つづく 

君が代斉唱 口元で確認求める通知 NHKニュース -  9月19日 12時23分

通知では、入学式や卒業式などの式典で教職員が君が代を起立斉唱するよう、校長などが職務命令を出すことを促しています。そのうえで、教頭や事務長が、これまでどおり起立していることを確認するのに加え、実際に斉唱しているかを口元を見て確認し、従わなかった教職員の名前を報告するよう求めています。大阪府では、おととし6月、公立学校の教職員に対し、式典での君が代の起立斉唱を義務づける全国で初めての条例が施行され、これに従わなかったとして、これまでに延べ81人の教職員が減給や戒告などの懲戒処分を受けています。大阪府教育委員会は「ことしの入学式で、起立したものの斉唱しなかった教員がいたことなどから、確認を徹底し、条例を守るよう促すことにした」と説明しています。これについて、大阪府の府立高校の教職員で作る組合の志摩毅執行委員長は「君が代の起立斉唱を義務づけることは思想の自由などを侵すもので、心の内面に近い斉唱しているかどうかを細かく確認することは人権侵害のおそれがある」として反発しています。大阪府の松井知事は記者団に対し、「教育公務員として規則にのっとった行動を取るのは当然だ。そのチェックは教育委員会の役割であり、しっかりやってもらいたい。起立斉唱を指導する立場の教員が、それをやらなかったら子どもたちが『そういうことが大人の社会で、ルールは破るためにある』と思ってしまう。こういう条例は、本当は無いほうがいいが、それだと指導してもやらない教員が出てしまうことが一番の問題だ」と述べました。引用ここまで

東京 君が代斉唱、口元監視を正式通知 大阪府教育委員会 ..2013年9月19日 02時00分

 大阪府教育委員会が全府立学校に対し、教職員が入学式や卒業式で実際に国歌斉唱しているかを教頭ら管理職が目視して確認し、校長が府教委に報告するよう求める通知を出していたことが18日分かった。府立高校長時代に教職員の口の動きをチェックして議論を呼んだ中原徹教育長の意向を踏まえた。「口元監視」は当時、教育委員の一部が行き過ぎだと指摘する一方、中原氏は「起立斉唱の職務命令に従っただけだ」と反論していた。正式な通知としたことで議論が再燃する可能性もある。府教委によると、通知は今月4日付。教育振興室長名で府立高138校、支援学校31校の計169校に出された。(共同)(引用ここまで

君が代斉唱、教職員を目視でチェック…大阪府教委 (2013年9月19日  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20130919-OYT8T00896.htm

 大阪府教委が、全府立校に対し、入学式や卒業式での国歌斉唱について、教職員が行っているかを目視で確認するよう求める通知を出していたことが分かった。通知は9月4日付。校長の職務として、「教頭や事務長が目視で確認し、実施状況を報告する」と指示。不斉唱かどうかの判断基準は「行為の一部だけを取り上げるのではなく、誠意ある姿勢・態度をとっているかどうか」としている。府教委幹部は、チェックの対象になる行為について、「明らかにうつむいていたり、司会者として参列者の方を向いているのに歌っていなかったり、式の進行を妨げる事態を想定している」と説明する。府教委の中原徹府教育長は、府立和泉高校長だった昨年、卒業式で、国歌斉唱時の教員の様子を口の動きで教頭に確認させ、「行き過ぎではないか」と議論を呼んだ。中原教育長は19日、読売新聞の取材に対し、「口が動いているかどうかはどうでもいいこと。不斉唱の確認は、厳粛な式を妨げていないかどうかで判断するべきだとの趣旨から通知した」と話した。(引用ここまで)

毎日 君が代斉唱:教職員の口元「確認を」 大阪府教委が通知 2013年09月19日 07時00分

http://mainichi.jp/select/news/20130919k0000m040116000c.html

 大阪府教委が、入学式や卒業式で教職員が実際に君が代を起立斉唱しているか、管理職が目視で確認し、結果を報告するよう求める通知文を府立学校に出していたことが18日分かった。中原徹府教育長は府立高の校長時代、君が代斉唱時に教職員の口元の動きをチェックし、論議を呼んだ。今回も同様に口元を確認し、徹底を図る方針で、再び議論が起きる可能性がある。通知は9月4日付。全ての府立高校138校に出され、支援学校全31校にも出す方針。秋入学・秋卒業を取り入れている一部学校で、9月に開かれる卒業式に間に合わせた。通知文では、「公務に対する府民の信頼を維持する」ことを目的とし、入学式や卒業式での君が代斉唱の際の校長・准校長の職務として、「教職員の起立と斉唱をそれぞれ現認する。目視で教頭や事務長が行う」と明記。結果を文書で報告するよう求めた。起立斉唱しているかの判断基準は「総合的に現認し、公務の信頼性を維持するため、十分な誠意ある態度をとっているかどうかで判断すべきだ」とした。判断が困難な場合は、詳細を報告し、府教委に相談するよう指示している。大阪府は橋下徹知事時代の2011年6月、教職員に君が代の起立斉唱を義務付けた条例を制定。違反した場合は処分の対象とし、12年1月、府教委は各校長に起立斉唱を徹底させる通達を出した。同年3月、当時、府立和泉高(岸和田市)校長だった中原教育長が卒業式で、実際に教員が歌っているかどうか口の動きを教頭にチェックさせた。(引用ここまで 

朝日 「君が代斉唱、目視で確認」 大阪府教委、府立校に通知 2013年9月19日15時21分

http://www.asahi.com/politics/update/0919/OSK201309190011.html

「君が代条例」成立後の動き

 入学式や卒業式の君が代斉唱の際に教職員が実際に歌ったかどうか、管理職が目視で確認するよう求める通知を、大阪府教委が府立学校に出していたことがわかった。4月に就任した中原徹・府教育長は、府立高校長時代に教職員の口元チェックを指示して議論を呼んでおり、目視での確認を改めて文書で通知し、徹底を図った形だ。 通知は9月4日付。秋入学・卒業を取り入れている府立3高校に出し、全138高校と31の支援学校にも同日の臨時校長会で資料として配布した。年度末の卒業式に向けて、改めて通知を出す方針。 通知では、入学式や卒業式での君が代斉唱の際、「教職員の起立と斉唱をそれぞれ現認する。目視により、教頭・事務長が行う」と明記。校長と准校長の職務として、結果を文書で府教委に報告するよう指示している。判断が難しい場合は、詳細に報告し、府教委に相談するよう求めた府教委高等学校課は、「目視確認をするのは従来通り。形式的な口元チェックを指示したものではない」と説明。「口が動かなくても感極まって歌えなかったようなケースは配慮するとの趣旨だ」という。 府では、橋下徹知事時代の2011年6月、教職員に君が代の起立斉唱を義務づける条例を制定。違反した場合は処分の対象とし、昨年1月には校長や准校長にその趣旨を徹底するよう求める通達を出していた。 中原教育長は「口が動いているかや、声が出ているかといった細かいことはどうでもいい。公務員として誠意ある姿を見せるべきだという意味の通知」と説明した。引用ここまで 

日経 君が代斉唱「目視確認を」、大阪府教委 各校に通知  2013/9/19 13:27

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http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG19023_Z10C13A9CC0000/

大阪府教育委員会が、入学式や卒業式で教職員が国歌を起立斉唱しているか、管理職が目視で確認するよう求める通知を府立学校に出していたことが19日、分かった。中原徹府教育長は府立高校長時代、国歌斉唱時に教職員の口元をチェックして論議を呼んだことがある。通知は4日付で、府立高138校と特別支援学校31校に配布した。 通知は、入学式や卒業式の国歌斉唱の際の校長・准校長の職務として「教職員の起立と斉唱をそれぞれ現認する。目視で教頭や事務長が行う」と明記。従来求めていた「起立していない人数や氏名」の報告に加え、歌っていない教職員の人数や氏名の報告も求めた。 大阪府の松井一郎府知事は19日午前、通知について記者団に「教育公務員として規則に従って行動するのは当然だ。行動しているかどうかチェックするのは教委の役割だ」と述べた。 大阪府は橋下徹大阪市長が知事時代の2011年6月、教職員に国歌の起立斉唱を義務付けた条例を制定している。(引用ここまで

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国民公約ないがしろのドーピング国際公約表明の安倍首相の責任追及を曖昧にしたマスコミの恥の上塗りは

2013-09-20 | 日記

昨日安倍首相がフクシマを訪問しました。首相としてはじめて原発の廃炉を指示したことは、ある意味画期的でした。世論と運動の勝利です。以下を見ると、そのことがよく判ります。

「突然の廃炉要請、驚き」5、6号機立地の双葉町長、国に説明求める 2013.9.19 21:25 [原発]

 

…伊沢史朗町長は、廃炉は前提とした上で「突然の話で驚いている。国は重大な事故が起きた原発立地町村と、もっと連携する必要がある」とし、早急な説明を求めた。一方で、双葉町から郡山市の仮設住宅に避難している自治会長の天野正篤さん(75)は安倍首相の覚悟が感じられると決断を評価した。そして、「首相がこれまで5、6号機について言及することはなかった。それだけ汚染水問題が深刻で、そうせざるを得ない状況なんだろう。東電は相当な覚悟で応えなくてはならない。もっと早いうちに判断をすべきだ」と語気を強めた。(引用ここまで

 

しかし、この安倍首相の指示は、国民のためでないことは明らかです。自分のためです。東京五輪招致レースに勝利するために違法のドーピングを使用したことのツジツマ合わせです。

 

今日の朝日は、2面で「実体なき『ブロック』」というテーマのなかで、「汚染水の流出自体をブロックできていないことは政権もみとめており、今後も流出が続く場合、表現として使い続けることが適切であるかどうか問われそうだ」と書いています。ここに朝日の姑息というか、ジャーナリズム精神の欠落ぶり、筆の腐敗が透けて見えてきます。以下をみると、そのことはいっそう明らかになります。

 

「『現場の何がわかって、ブロックやコントロールと言っているのか』。福島第一原発で汚染水をためるタンクの建設に関わっていた男性は、『完全にブロックされている』と繰り返す首相に納得できない…『人間のやること仕事じゃない。作業員はこのままじゃもなねぇ。首相も、現場で一日働いてみれば現実が見える』」「26日にも試験操業を再開する相馬双葉漁協。佐藤弘行組合長は『(首相は)全くわかっていない。【汚染水は現在も海に流れているが、幸いにも水揚げする魚や沖合いの海水は汚染されていない】と正確に言わないと消費者には信じてもらえない』と批判した」と書いているのにもかかわらず、首相への批判のペンがさび付いてしまっているのです。

 

そもそも、首相の「ブロック」「コントロール」発言が、「IOC委員を安心させ、東京五輪を勝ち取る一因となった。『国際公約』とも言える言葉だけに」という朝日のいう日本語に、朝日のスタンス、思想が見えてきます。この思想が、首相を批判する記事を書いているようでいながら、実は、事実上、首相を応援する記事を書くというトリック、スリカエるのです。

 

このことは、他の新聞でも同じです。以下検証してみました。

 

読売

首相、福島第一原発5・6号機廃炉を東電に要請 (2013年9月20日01時01分)

…首相は5、6号機の廃炉要請について、汚染水対策など「事故処理に集中するため」と説明した。2020年夏季五輪・パラリンピックの東京招致が決まった先の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、国が前面に立った事故処理方針を表明したことから、今回の視察や廃炉要請で、その姿勢を内外にアピールする狙いもあったとみられる。首相は、記者団に「事故の処理、汚染水処理は、国が前面に出てしっかり対応したい」と語った。(引用ここまで)

 

毎日

安倍首相:5・6号機廃炉要請、「汚染水注力」アピール 2013年09月19日 21時41分

安倍晋三首相は2020年夏季五輪の東京開催を決めた国際オリンピック委員会(IOC)総会で、汚染水事故を「完全に問題ないものにする」と訴え、汚染水対策は事実上の国際公約になった。首相は東京電力福島第1原発5、6号機の廃炉要請で、汚染水対策に作業を重点化させ、公約の実現を狙うが、費用や作業員の確保などが大きな課題となる。(引用ここまで

 

東京

首相が福島5、6号機の廃炉要請 「年内判断」と東電社長 2013年9月19日 19時35分

安倍晋三首相は19日、東京電力福島第1原発を視察し、事故後に廃炉が決まった1~4号機と同じ敷地内にある5、6号機について「事故対処に集中するために廃炉を決定してほしい」と東電側に要請した。視察に立ち会った東電の広瀬直己社長は「年内に判断する」と回答し、原発の汚染水漏れに関し「2014年度中に汚染水浄化を完了する」との意向を首相に伝えた。視察後に首相が記者団に明らかにした。首相は、20年東京五輪の招致に際し汚染水問題について「状況はコントロールされている」と国際社会に約束した経緯を踏まえ、自らの責任で解決に全力を挙げる姿勢を国内外にアピールする狙いとみられる。引用ここまで

 

産経

原発汚染水対策で関係閣僚初会合 東京五輪の国際公約へ姿勢示す 

…政府は10日午前、首相官邸で「廃炉・汚染水対策関係閣僚会議」の初会合を開いた。2020年夏季五輪の東京開催が決まり、東京電力福島第1原発の汚染水問題の解決は「国際公約」となったことから、対策を加速させていく。引用ここまで

 

首相、19日に汚染水視察 東電福島第1原発

汚染水漏れをめぐり、首相は2020年東京五輪招致に向けたプレゼンテーションで「状況はコントロールされている」として東京に影響を及ぼさないと明言した。招致決定から時間を置かずに訪問することで、責任感を国際社会にアピールする狙いもありそうだ。首相は就任直後の昨年12月29日に第1原発を訪れ、敷地内をバスで移動しながら視察した。(引用ここまで

 

首相、福島第1原発5、6号機の廃炉要請 

一方、汚染水漏れ問題をめぐって、首相は「状況はコントロールされている」と明言してきたが、19日も「汚染水の影響は湾内の0・3平方キロメートル以内の範囲において完全にブロックされている」と明言した。首相はこの日、防護服を着用し、汚染水が漏れた貯水タンクのほか、汚染水から放射性物質を回収する多核種除去装置(ALPS)や汚染水の拡散を防ぐための水中カーテン「シルトフェンス」などを視察。東電作業員らを激励した。(引用ここまで

 

日経

首相「汚染水、私が責任者」 現地視察で政府主導強調 (2013/9/19 21:54)

安倍晋三首相は19日、東京電力福島第1原子力発電所を視察した。貯蔵タンクから高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏れた問題などで「しっかりと国が前面に出て、私が責任者として対応していきたい」と述べ、政府主導で解決する姿勢を強調した。7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で汚染水対策を事実上、国際公約したことから、海外の不安を払拭し野党からの批判をかわす狙いだ。首相の福島第1原発視察は、首相就任直後の昨年12月29日以来、2度目。19日は防護服を着て施設内に入り、汚染水対策の進捗状況を確認した。敷地内をバスで移動した前回よりも現場を直視する姿勢を鮮明にした。背景にはIOC総会で、汚染水は「全く問題ない」と政府主導の解決を約束したことがある。引用ここまで

 

どうでしょうか。五輪東京招致レースに勝利するための「方便」として使った「ブロック」「コントロール」という言葉のツジツマ合わせのための福島原発視察とその「対策」であったことが明らかになったと思いませんか。

 

繰り返して言います。本来であれば、「国際公約」の前に「国内公約」「国民公約」として、いや総選挙と参議院選挙公約として掲げるべき「公約」でした。しかし、このことをマスコミは、意図的に見逃して不問に付しているのです。それもこれも、安倍自公政権を応援するというスタンスからです。

 

更に言えば、本来であれば、「国際公約」の前に、「国民公約」として掲げなければならなかった問題は、汚染水問題、廃炉問題、原発再稼動問題、原発輸出問題であったはずです。しかし、マスコミは、このことをいっさい不問に付しています。安倍首相の「国際公約」とは、国際社会の誰に向かった「公約」なのか、それよりも「日本国民」に向かった「公約」こそが、問われなければなりません。しかし、日本のマスコミは、そのことをいっさい不問に付しているのです。これは国民に対する冒涜・裏切りです。「日本の」マスコミを返上すべきです。

 

こうした恥ずべき退廃的スタンスに立つ最大の要因は何か、です。それは二大政党政治を煽ってきたこと、その二大政党政治の破綻が明らかになり、それを取り繕うために煽ってきた第三極も、二大政党政治、自民党政治の補完勢力であることが明らかになってきたこと、しかし、それらの勢力と真っ向対決する共産党を持ち上げることのできず、消去法で行くと、自民党しかなく、首相がコロコロ替わる日本の政治の「不安定」よりも「一強他弱による政治の安定」を求めるマスコミという構造です。

 

そこに大いなる間違いがあります。歴史の激動・胎動・エネルギーを拒否するという保守思想です。日本の政治の変革期には、一見すると、「不安定さ」が見えるのですが、それは「旧弊」が打ち破られるからこそ、つくりだされる「不安定さ」なのです。しかも「不安定さ」を意識・自覚するのは「旧弊勢力」の側についているに人間なのです。

 

ということは、現在の「不安定さ」とは旧弊、すなわち自民党政治の枠組みを打ち破る歴史の胎動です。これを「不安定」として描き、拒否するマスコミの思想です。大問題です。

以上の視点で、「国際公約だから」論を吹聴して安倍自公政権の原発政策、エネルギー政策を容認するマスコミ、その政策の大本にあるアベノミクス成長戦略を容認するマスコミ、更に言えば、アベノミクス成長戦略を推進する日本の多国籍企業の戦略を容認するマスコミ、そのことは日米軍事同盟深化派のネライがありますが、それを容認するマスコミという構造があります。

 

こうしたスタンスから書かれる記事に使われている日本語、思想・イデオロギーを検証していくことこそが、国民のための政権づくり、歴史の胎動を前にすすめていくことになるのではないでしょうか。

 

そうした歴史の大転換点に立っているとき、共産党がどのような「公約」を国民に明らかにするか、です。しかし、昨日の総会の「決議」なる文書を読むと、実に、これまた内向きの思想です。日本の歴史の胎動に対する自覚と責任が欠落したものと言えます。国民が、今何を政治に求めているか、その「受け皿」論が、「一点共闘」論と「抜本的」論でごまかされています。これでは、「第4の躍進」を求めることになるでしょう。次の「階級闘争の弁証法」に打ち負かされることになるでしょう。国民にとって、これほどの不幸はありません。

 

自民党政権を打破させた細川政権誕生、そして民主党政権という政治的経験を体験した国民を、更に運動によって、すなわち政治的経済的思想的運動によって量的質的に転換していくために何が必要か、判っていないのです。

 

「自力」を「更生」と「中長期目標を達成」してから民主連合政府を樹立するという段階論に固執している限り、その政権が来ることは難しいでしょう。民主連合政府の前に「よりまし政権」構想は一顧だにありません。「民主連合」と「よりまし政権」の違いと一致点は深められていません。統一戦線政府論が全く欠落しているのです。統一戦線政府論は多様なものです。統一戦線運動も然りです。「一点共闘」論と民主連合政府論とよりまし政権構想論の綱領的解明はありません。ここに国民との乖離があります。

 

共産党の思想・理論的基礎である史的唯物論の立場から言えば、また階級闘争論から言えば、自民党政治は永遠のものではないでしょう。江戸時代の百姓一揆が繰り返し展開されて徳川政権が倒されたように、また生産様式が、手工業から工場制手工業へと転換しながら、商業(人)資本から産業資本へと大きくな転換して、また19世紀の寺子屋の発展があったからこそ、資本主義の芽が封建社会の胎内から噴出していったのです。そうして明治期の文明開化・殖産興業・四民平等・富国強兵の基礎が形成されていったように、現在現れている国民の運動や経済の生産システムは、次の社会を準備していることは確実です。その方向に向かって歴史も転換していくことは明らかです。 

江戸時代には革命政党はありませんでしたが、歴史は着実に前進したのです。しかし、現在は違います。正確な綱領を掲げ、自民党と真っ向から対決し、抜本改革を提案している自負している共産党が存在しているのです。その主張が、光り輝くためには、「今何を」です。

最後にまとめてみます。共産党は、福島第一原発の放射能汚染水の危機打開のための緊急提言(9月17日)を発表しました。しかしこの「緊急提言」は、本来は政権構想論の一つとして、国民に向かって提起すべき問題ではないでしょうか?そういう視点のない共産党に安倍自公政権を本当に倒して、国民生活を守り発展させていく気があるかどうか、安倍自公政権の憲法改悪改憲に抗して、憲法を生かした政権づくりの先頭に立っているかどうか、国民は注視しているのではないでしょうか。

 

今必要なことは、批判や提言ではなく(勿論全く不必要というものではありません)、実効性のある政策と国民が判断するための批判や提言、運動なのです。この批判や提言が、国民の飯を食わせるかどうか、その一点なのです。国民が求めているのは。

そういう点で言えば、自公政権が、最も関心のある点は、政権党として、国民に飯を食わせるという点にこそ、その存在意義を見出しているのではないでしょうか。勿論実際は大きく違っているのですが、少なくとも国民が、そのように考えてくれることを第一に考えて政権を維持している。ゴマカシとスリカエによってですが、少なくとも国民のための政権づくりはこのことを意識して政権を奪取し維持する、統治能力を発揮するのではないでしょうか。そのための批判と提言と運動のような気がします。

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