迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

いまさらあってもしょうがない。

2012-02-02 21:03:21 | 浮世見聞記
懐かしい人々に、何人も夢枕で出会った。 こちらへ手招きする人もいた。 しかし、招かれた先には、何もありはしない。 それなのに、わたしは心を惑わす。 黒い服を纏った青白い手が、わたしの袖を掴む。 “さぁ、みんなあなたを待ち望んでいる” その囁きは、 甘露の音色となって、 疲れたわたしの心を、 桃色に潤す。 疲れた? 何に? わたしはその時、 目を醒ます。 . . . 本文を読む
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