向かいの席に座ったその人は、わたしを見て、驚いたやうな瞳(め)をした。
わたしはてっきり、あの人がわたしの目に、再び見えてしまったのかと思った。
見たくないと願うわたしの心底を、嘲るかのやうに。
わたしはすぐに、その人はわたしを誰かと勘違いしていると思った。
そう、思うことにした。
ほら、瞳(め)が違うだらう。
宿に着いたわたしのもとに、二通の便りが届いていた。
一通は明 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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