迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

むかしこいしきときのわか。

2014-02-13 23:25:08 | 浮世見聞記
庶民は能舞台に立つことが許されなかった江戸時代、京の町衆は座敷で謡曲を嗜むことで、その欲求を満たしていた。 今宵の国立能楽堂で催された“謡講(うたいこう)”は、その一形式。 日が落ちた頃、謡い手は障子や屏風の向こうに座って聴衆から姿を隠し、謡う“声”だけを聴かせる。 聴衆はおのれの耳だけを頼りに、謡の世界で遊ぶ。 そして素晴らしい出来栄えならば、謡が済むと、 「よっ」 と、小さく声をか . . . 本文を読む
コメント