
東急東橫線で平日夜間、澁谷始發(折り返し)の下り“隔停(急行)”四・五號車で運行してゐる座席有料車「Qシート」の乗車料金を、来る11月13日(月)~12月29日(金)まで、『おためし半額キャンペーン』と稱して、一回の乗車につき¥500を¥250の半額で實施云々。
──やうするに、利用者數が伸び悩んで失敗してゐることを認めた、と云ふことでせう。
停車驛が通過驛より多くて“隔停”と揶揄されるほど遅過ぎる上に、帰宅混雑の時間帯を過ぎてもゴチャ混みが續く急行の、10両のうち2両も潰すなどムダに混雑を引き起こすだけの愚策中の愚策、極め付きには驛の券賣機からでは切符が購入できず、販賣専用サイトに會員登録しなければ乗車出来ない不便さなど、これだけ事前に失敗要素が出揃ってゐながら盛況を本氣で見込んでゐたとしたら、現在の東急首脳陣はよほどオメデタイと申し上げねばなりますまい。
該當車両は、運用時間帯以外では普通車として座席の背面を窓側に回してロングシート化してあり、平日昼間の空ひてゐる時間ならば結構座れたりするので、向きにさへこだはらなければ、とりあへず座り心地だけは確かめられて、私などはそれで充分でしたね。

そもそも、澁谷(東京)と橫濱(かつて櫻木町)を最短距離で結んでゐる東橫線、隔停で乗り通してもせいぜい三十分程度、とりあえず普通車に座れたらそれでよいでせう。
混雑緩和のために10両化したのに(ただし一部隔停のみ)、それを2両も潰してかつての8両に戻す逆行ぶり、澁谷のムダな再開發工事といひ、東急電鐵は線路を外れてどこまで迷走するやら……。