「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

古希の女性のイタリア一人旅

2006-07-01 05:59:05 | Weblog
息の長いイタリア・ブームが続いている。僕の家のある私鉄沿線の
小さな駅の周辺だけでも7軒もイタリア・レストランがある。日本
蕎麦屋の数よりはるかに多い。食だけはない。服飾も家具も日本人は
イタリア好きだ。この現象はもう20年は続いている気がするがー。

亡くなった親友の古希をすぎた夫人が来月イタリアへ行く。一人旅
しかも飛行機、列車、フェリーを乗り継いでの長旅である。親友が
退職後イタリア留学したさい、つきあって習ったイタリア語だった
そうだが、昨年は、そのイタリア語と日本語で童話を出版した。
東京の公園に捨てられていた縫ぐるみの犬が、イタリア人女性
(彼女のイタリア語の先生)に拾われてイタリア旅行をするといった
内容。彼女は今回、この本をイタリア語の先生の故郷、ナポリ湾に
浮かぶ小島、イスキア島の幼稚園ほかへ寄贈するのが旅の目的で
ある。

僕らの世代はイタリアとドイツに親近感をもっている。子供時代の
日独伊三国防共協定(昭和15年9月)の影響である。当時のイタリア
ムッソリーニ青年隊の歌「ジョヴィネッツァ」も覚えている。歴史の
舞台はまわり、66年後のいま日本では、イタリアとドイツのサッカー
試合に一喜一憂している。彼女の小さな国際親善旅行もそうだが、
平和とは好いものだ。