「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

"火に油" 無i意味な小泉中東外交

2006-07-15 05:53:33 | Weblog
レバノンのベイルートはかって"中東のパリ”といわれた。昭和37年僕は取材で
この町を訪れ、オープン・カフェでお茶を飲んだ。このべイルートがイスラエル
軍の陸海空からの攻撃を受けて破壊されている。
名目は同国内の反イスラエル組織「ヒズボラ」がイスラエル兵士を拉致して
返さないということだ。折も折、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンを訪問
した小泉首相が日本独自の中東和平提案を行った。現地からの報道は、これを
”若葉マーク”提案と評しているが、僕にいわせれば無謀運転、カネの浪費に
すぎない。


中東和平の難しさは、パレスチナ戦争いらい半世紀以上経過しているにもかかわらず、一向に改善されないことからも判る。宗教的な怨念がからみ、かっての宗主国さえ解決に手を焼いている。、
わが国は欧米と違いアラブ、イスラエル双方に利害関係がない。だから独自提案というが、果たしてそうだろうかー。今回のイラク戦争のわが国の政治姿勢をアラブはどう評価しているかー。”頂くものは頂く”というのが彼らである。今回の北朝鮮非難決議案にもろ手をあげない彼らのしたたかさをみればわかる。

インドネシアのユドノヨ大統領は、この時期予定していた北朝鮮訪問を延期した。
賢明である。日米、中国、ロシアの同国に対する政治的影響力を勘案してのことだ。
これに反して小泉外交は、政治的パーフォーマンと外交日程の消化にすぎない。中東外交は”プレスリー外交”みたいに一筋縄ではゆかない。
われわれの血税をかれらにやっても”ざるに水”である。