「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ケネデイ君からの手紙

2006-07-20 05:46:12 | Weblog
数年ぶりにケネデイから手紙をもらった。ケネデイといっても米国35代
大統領ジョン・F・ケネデイ大統領の一族ではない。スマトラ(インドネ
シア)メダンに住む、かっての教え子のケネデイ君からである。
1997年、僕はインドネシアの友人に頼まれて、4か月メダンの外国語
学校で日本語を教えたことがあるが、彼はそのときの生徒の一人である。

ケネデイ君はインド系のインドネシア人である。多分本名もあると思うの
だが、学校ではケネデイと呼ばれていた。オランだ時代労務者としてメダン
へ沢山南インドから移住してきた。彼のご先祖も、その一人である。彼は
日本語のクラスでは、抜群に好く出来た。数年前までは難しい漢字を駆使
した立派な日本語の手紙を頻繁によこした。

暫らく便りがないので心配していたが、バンカ島へ働きに出かけていたのだ
という。メダンには就職口がないため比較的仕事がある、シンガポールに
近いバンカ島で力仕事をしたが、身体をこわし帰郷したのだという。
彼の手紙の骨子は、せっかく学んだ日本語だから、日本に関係のある職に
つきたい、できたら日本に留学して大學の先生になりたいというのである。
彼に限らず、相変わらずインドネシアの若者の間では、日本語の学習熱が
高いのだが、問題はせっかく学んだ日本語を役立つ仕事がないことだ。
なんとかならないものだろうか。