「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

靖国非参拝宣言の愚 谷垣財務相

2006-07-28 06:12:19 | Weblog
自民党の総裁選に立候補した谷垣禎一・財務相がきのう三つの政権公約を
明らかにした。その一つとして”アジア外交建て直しのため、総理になっても
靖国神社は参拝しない”と公約”近隣諸国の首脳が会談できないのは異常だ”
と小泉外交を批判した。

数日前の産経新聞は一面トップで「安倍氏参拝8・15ない?」とくだらない
観測記事を掲載していた。政治家といいマスコミといい、そんなに「靖国」を
政争の具に使用したいのだろうか。そもそも「靖国問題」は小泉首相が前回の
総裁選の公約として8・15参拝を掲げたことに端を発している。谷垣氏が
非参拝を宣言すれば、対立候補もこれに答えざるをえなくなる。

マレー・シンガポール作戦に従軍した先輩が電話をかけてきて訴えた。「神
さん(英霊)をこれ以上政治の道具にしないで欲しい」ー。先輩は戦死した
戦友の小指を切って遺骨にし、ブキテイマに日章旗を掲げた勇士である。

「靖国」の問題は小泉首相がいみじくも言ったように心の問題である。参拝の
是非を踏み絵にしてはならない。その意味で谷垣氏がいちはやく非参拝を
公約にしたのは、政治家として愚かである。靖国問題を政争の具にする
こと自体、近隣諸国の嗤いを買い思う壺である。日本国の総理は靖国神社へ
参拝すべしとは憲法には書いていない。私人として黙って参拝すればよい。