「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

残業料廃止と労働組合の声

2007-01-06 07:51:35 | Weblog
「ホワイトカラー・エグゼブション」制度が与党の反対にもかかわらず通
常国会に提出される見込みだという。こんな舌をかみそうな外国の物
真似制度を考える厚労省の役人は何を考えているのかー。こんなくだ
らない法案で貴重な国会審議の時間をつぶされるのはもったいない。

この制度の骨子は、管理職一歩手前前のホワイトカラー、具体的には年
収700万円以上のサラリーマンに対しては残業料を支払わない。個人
の働く時間は自分の裁量で決めるべきだーというもの。もともとは経団
連の提言を受けて考えたものらしいが、経団連の提言では年収400万
円だったという。400万円ではほとんど中堅ののサリーマンがこれに該
当する。

その昔、僕の勤務していた会社で経営者が変わり、合理化の名の下に配
転,解雇と揺れ動き、残業料の見直しが会社側から組合側に提示された。
今回の「ホワイトカラー・エグゼブション」と趣旨は同じだ。新聞社の編集局
では中堅管理職的な”デスク"の残業料をカットしようというものだった。
しかし、さすがの御用組合もこれには反対した。記者という職種から現実
ばなれした提案だったからだ。

今回の「ホワイトカラー・エグゼブション」について「連合」の声があまり聞こ
えてこない。HPで検索、調べてみたら、やはり反対なのだ。だが、その声は
僕らのところまで届いてこない。日本の戦後の発展は正常な労使関係の下
で出来てきた。今回の馬鹿げた制度にはもっと声を大にして反対すべきで
ある。