「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

地球温暖化と62年前の冬

2007-01-28 07:56:18 | Weblog
きのう東京の最高気温は15℃を記録した。3月下旬の暖かさだ
そうだ。まだ1月だというのに自転車で買物に出かけたところ、う
っすらと汗をかいた。確実に地球の温暖化が進んでいるのを実感
した。

戦争に負けた62年前の冬は異常に寒かった。亡父の2月1日の日
記には”元旦以来未曾有の寒威(ママ)”と書いてある。僕は1月初
めから蒲田の工場に勤労動員されていたが、何度か大雪を経験して
いる。とくに2月25日は50cm以上積もり、ゲートルまでびっしょりに
なったのを記憶している。

地球の温暖化はオゾン層の破壊や人類が排出した”温室効果ガス”
によるものだ、という説がもっぱらだ。昨年12月のヨーロッパの気温は
史上最高で、平年差+0.41℃を記録した。わが国でも各地で暖冬に
よる異常現象が続出している。

先ごろ公表された国連の”気温変動に関する政府間パネル(IPCC)”
によると、この世紀末には冬の平均気温は最大で6℃上昇する。日本
では北海道以外のスキー場では雪不足、本州の多くの県では米の収
穫高が最大40%減少する、という。

暖冬は日常生活にとって楽でよいが、将来人類の破滅を招くかもしれな
い大問題である。しかし大国のエゴでいまだに米国は京都議定書で合
意をみている”温室ガス”最低限7%削減を国として批准していない。核
保有の問題と同様、人類の存在にかかわる問題なのにである。