「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     "居酒屋タクシー” 落ちた公務員の倫理

2008-06-08 05:09:10 | Weblog
霞が関官庁街の国家公務員が深夜帰宅の際、タクシー運転手からビールやおつまみ
なかには図書券などの金券の”接待”を受けていたという。その数は13省庁の500人
以上に上っていた。なんとも、なさけないというより、みじめな話だ。日本人の役人の倫
理もここまで落ちたのか、と愕然とした。

国家公務員の倫理規定はどうなっているのかー。倫理審査会事務局のHPを調べてみた。
偶然かあるいはこの期を狙ったのか”居酒屋タクシー”が明るみに出た日は6月2日から
9日まで行われている「公務員倫理ホットライン」の最中であった。そのHPにはこう書いて
あった。「業者から金品の受領接待などと思われる行為に気づかれたらお知らせ下さい」

「居酒屋タクシー」を営業していたのは個人タクシーだったという。個人タクシーといえば、
僕ら利用者の目には、経験豊かな安全運転ドライバーに見える。かってはフロントドアに
優の推奨ロゴまで張ってあった車が多かった。官も民も倫理観の喪失である。

40年以上も前の話だが、僕の勤めていた会社でも深夜帰宅ののタクシー券を数人の同
僚が飲み代欲しさにタクシー運転手に売り飛ばしていた。会社は彼らを即刻クビにした。
国家公務員の中には、深夜繁華街で飲んで帰宅する際にも「居酒屋タクシー」を呼んで
いたものもあったという。国家公務員倫理規定を読むと、こんなことまで規定しないでも
という項目もある。だけどどんな立派な規定でも、守らなければ”仏つくって魂いれず”で
ある。