「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           天窓事故は想定内

2008-06-22 04:54:20 | Weblog
東京杉並第十小学校の6年生の屋上天窓からの事故は本当に痛ましい。防げなか
ったものだろうか?学校側は”人が天窓に乗ることなど想定外”と新聞に書いてあ
ったが、果たしてそうだろうか?学校当局は日常的に子供に接しており、先生方は
言ってみれば、子供の行動について、よく知っているはずだ。

子供は大人と違い、まったく考えも及ばない行動をする。僕も60数年前の昔をふりか
えり、今でも冷やりとする。山手線の線路の上に釘を置いて磁石を作った悪戯。目黒
川の下水道の奥深く潜入した”探検ゴッコ”などなど。僕の右目は隣の小学校との石
合戦の石が当り失明してしまった。

今でも子供の世界は同じである。悪戯や冒険は子供が大人へ成長してゆく過程での
行動だ。最近の子供は外で遊ばなくなったというが、遊びへの本能が失われたわけ
ではない。ふだん、見慣れない天窓があれば、それに乗ってみたくなる。彼らは天窓
が抜けるとは思っていない。やはり学校内の施設である。前もって危険である旨表示
しておくべきだった。

たまたま偶然とは思うが、事故のあった小学校は、あの”夜スペ”で話題になった学校
教育に”塾”を取り入れた中学校の近くである。そんなことはないと思うが、この近辺の
子供たちは、日頃”塾”におわれて遊びや悪戯に餓えているのではないだろうか。

子供時代は二度とはこない。思い切って遊ばせてやろう。遊びの中から社会のいろいろ
の姿が見えてくる。