「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

   防衛態勢は大丈夫なのか 北のミサイル飛翔体

2009-04-05 06:23:53 | Weblog
北朝鮮のミサイル発射はまったく迷惑な話だ。心配された飛翔体のわが国領土への落下は
なく、迎撃もなかった。とりあえず、その意味では一安心だが、ただ先日来のこれをめぐるわ
が国の警戒態勢はみっともなかった。国をあげて警戒していたにもかかわらず防衛省現場の
誤探知など二回にわたるダブルミスで情報伝達態勢に不備があり、大げさにいえばわが国の
防衛態勢の欠陥をを世界に曝け出してしまった。

考えれば無理のない話だ。戦後60年以上も平和な時代が続き、国民の大半があの
戦争の時代を知らないのだ。生きるか死ぬかの時代だったら、とても他国の警戒衛星
に頼り、しかもそれを誤探知するなどといったのんびりしたことは出来ない。

空襲が激化した昭和20年4月、東京では警戒警報のサイレンが鳴らなかったのは、21日
と26日と二日だけ。連日、市民に敵機の襲来を知らせる”ボーーー”というサイレンが鳴り
実際に空襲を知らせる”ボ、ボ、ボ”とせわしない空襲警報が7日も鳴り響いた。都内には
学校の屋上など数十か所に、サイレンを鳴らす装置があり、警報がなると都民は鉄兜や
防空頭巾をかぶり、男は足にゲートルを巻き身をかためた。

広島原爆の時は、敵機が一機だけで警報も警戒警報だけだっと、聞いたことがるが、あの
大惨事になってしまった。"備えあれば憂いなし”という諺もある。もちろん戦争なんてあって
は困るのだが、昨日の体たらくをみると、あまりの平和ボケも困ったものだといいたくもなる。
昔だったら大臣は即刻辞表提出である。