「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         終い(つい)の住いは50万円

2009-04-07 06:52:28 | Weblog
老妻が老人会の"OB”で、近くの有料老人ホームに入っている100歳近くの
女性を見舞ってきて曰く。”一か月に50万円もかかるんだって”ー都会の高
級住宅地のお城みたいな建物。至りつくせりの施設だ。そのぐらいは必要な
のかもしれない。僕ら僅かばかりの年金をあてに生活している者にとっては
夢の夢だ。

わが家で新しくとりだした新聞に月2回「定年新聞」という無料の新聞が折り込
まれてくる。タブロイド版12ページの新聞だが、僕ら後期高齢者には結構、面
白い。中でも広告に関心の目がゆく。ターゲットが年寄り一本に絞られている
から、高齢者社会の関心事が何なのだかが判る。

この日の新聞広告で一番多かったのは、有料老人ホームの案内だ。有料老人
ホームといっても先日悲劇のあった群馬県の無届施設とは違う。ちょっと目を
通してみると、どれも都内の高級住宅地か交通の便利のところにある。もちろん
国の認可をえた有料介護つきの施設である。問題は価格である。広告によれば
入居一時金が1千万以上とか月の自己負担金が30万ちかいものばかり。庶民に
は高嶺の花だ。

”介護有料ホームに入るなら、元気なうちに見つけなさい。足腰が弱くなったり、
どかに疾患を負うとあちらこちらを見学できなくなります”-と、同じ新聞に老人
コンサルタントの女性が書いている。こういった老人ホームの「内覧会」も流行して
いるらしい。実際体験会もあって、一回6500円払えば可能である。

さてさて、僕ら老夫婦はいかがしたらよいものか。