「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       炎天下 行列ができる”かき氷”店

2010-09-05 05:07:34 | Weblog
9月に入っても東京の猛暑は一向に収まる気配がない。昨日、朝まだ涼しいうちにと
自転車で外出したら、すでに陽はギラギラと照っている。その炎天下、近くの目通り
の「ちもと」という和菓子店の前に人だかりがしている。(写真)前から気になっていた
のだが、聞いてみると、お目当ては、この店特製の”かき氷”だそうだ。

僕みたいな老人には、とても行列して食べる勇気も体力もない。なにがそんなに人気
なのか、ネットで調べてみた。目玉の”かき氷”は”おまかせ”といって”かき氷”の高さ
が20㎝もあるジャンボ・サイズで、氷のかき方が綿菓子みたいに繊細。かけてある”蜜”
は抹茶と練乳が半々、その下に店自慢の和菓子が10種類も入っているのだという。お
値段は1050円だが、十分満足感があるそうだ。

この炎天下、ご苦労さんの話だが、これもネット情報だが、休日など2,3時間待ちは覚
悟しなければならない。お客は店が用意したノートにまず名前を記入し、店員に大体の
入店可能時間を聞いて、また再来店するのだという。お客の中には、近くの図書館で時
間をつぶす人もいるという。これでは、とても老人には無理だ。

僕の想い出の中にある”かき氷”といえば、毎年、避暑地の海辺のよしず張りの店で食べ
た”スイ”だ。昔から”かき氷”のシロップはイチゴ、レモン、メロンが定番だったが”スイ”
といって砂糖水だけのものがあった。今でもあるのだろうか。鉢巻きをしたおじさんが汗だ
くになって、大きな氷をかんなの上でかいていた姿が目に浮かぶ。こんな”かき氷”なら
食べてみたい。グルメが食べられなくなった老人の僻みである。