「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        15年前の円高、猛暑の年

2010-09-09 05:17:12 | Weblog
先日来の連続猛暑は1995年(平成7年)以来15年ぶりの記録だそうだが、今度は
昨日、東京外為市場で、同じく15年ぶりという対ドル83円35銭という円高最高値を
つけた。”15年ぶり”という1995年という年は、どんな年だったか、改めてチェックし
てみた。

調べると、確かにこの年も異常な年であった。1月には阪神・淡路大震災が起き、3
月には地下鉄サリン事件、夏には0157食中毒事件が発生している。政治的にも不
安定な年で、前年に発足した社会党の村山富市・委員長を首班とする「自社さ」連
立政権が行詰まり、8月には内閣改造をしている。

円高はこの年の4月19日、瞬間最高値だが、79円75銭をつけ、その後も9月まで80
円台で推移している。これは政治の混迷につけこみ、当時のクリントン米政府が意図
的に市場介入を繰り返ししたからだ。

現在の円高について、野田財務相は”円高定着”に危機感を抱いており、白川日銀総
裁も再度にわたって金融緩和策を表明しているが、今のところ効果はない。やはり、問
題は民主党代表選にみられる政治の混乱である。同じ党内が二つの党に割れている印
象を与えては、政治的に安定しない。中国漁船の尖閣諸島での違法操業も、なにか
この時期を狙った意図的なものさえ感じる。

"今年は円高と猛暑と”15年ぶり”の記録破りが多いのが、何か一つ気になる。