「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      お墓の管理と”千の風にのって”

2010-09-24 05:27:07 | Weblog
”暑さ寒さも彼岸までとは、よく言ったものだ。真夏日71日と記録的に暑かった
東京も、昨日お彼岸の中日を境に一気に涼しくなった。しかし、あいにくの雨で
ある。いつもは、この日老妻とお墓参りに行くことになっていたが中止するこにし
た。

わが家には先祖代々のお墓とは別に谷中霊園の一角にもう一つ墓がある。明治
時代に亡くなった遠縁の遺骨が埋葬されている。僕はほとんど詣でたことはない
が、毎年墓地管理費は払っており、お彼岸には老妻が清掃をかねてお参りしてい
るが、今年になって霊園管理事務所から、このお墓一帯を公園化するから整理に協
力してくれと手紙が届いた。一帯には徳川時代からの無縁墓が多いらしい。

”私の墓場の前で泣かないで下さい。そこに私はいません。眠ってなんかいません”
ー秋川雅史がNHKの紅白歌合戦で「千の風にのって」を歌って以来、日本人の墓
地に対する感じ方に変化が出てきたという。それだけでなく、葬儀自体にも変化が
出てきて葬儀も儀式を否定すうような”直葬”が流行しているという。

少子化が進み、家によっては将来、誰が先祖代々のお墓を維持し管理するのか、と
いった問題が出てきている。霊園事務所からの手紙には、整理された墓地の遺骨は
三代に限って管理されるとのことだ。そういう時代なのかもしれないが、日本人の考え
方も時代とともに変わってきた。