「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         「朝ラー」「屋台」の流行

2010-09-11 05:53:55 | Weblog
東京のサラリーマンの間で朝食にラーメンを食べるのが流行しているらしい。略して
「朝ラー」というのだそうだ。今年のような猛暑でも朝から行列が出来る店もあるとネ
ット情報にあった。朝食抜きよりは健康的だが、僕のようなリタイヤーが長くなった老
人には、ちょっと抵抗があるが。

「朝ラー」と同じように、今、都会の若者の間で屋台に人気があるとテレビ番組が紹介
していた。新宿西口のガード近くの「思い出横町」みたいな、狭い店内で飲んだり食べ
たりするのが若い人には珍しく、なにか知らない昔の郷愁があるのかもしれない。僕ら
戦後の焼跡派は、たいがい飲むのは「思い出横町」みたいなバラックかガード下が多か
った。多かったというより、それしか飲む所はなかった。

それで想い出すのはシンガポールだ。1966年初めてシンガポールを訪れた時は、町の
至る所に屋台があったが、今はホーカー・センターといって高層集合住宅の中に吸収さ
れてしまった。ホーカー・センターは観光客目当てのものもあるが、僕は住民の生活の
匂いのするほうが好きだ。

僕のシンガポールでの定宿であったMRT東線「Raya Leba」駅近くのホーカー・センター
は中国系,インド系、マレー系それぞれの「屋台」が集まっていて朝から賑あっている。僕
は毎日、このセンターで中国、インド、マレーの朝食を食べ歩いた。ホテルの朝食よりずっ
と安く美味しかった。

東南アジアにはシンガポールだけでなく、こういった屋台料理がどこにでもある。そして長い
華僑食文化があるから、どこでも麺が美味しくて安い。日本の「朝ラー」屋台の流行もその
影響を受けているのかも知れない。