「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     在中国邦人の安全保護は大丈夫なのか

2010-09-26 05:58:43 | Weblog
中国の在留邦人の安全保護は大丈夫なのだろうかー。旧日本軍遺棄化学兵器(毒ガス)
の処理施設建設に参画しているゼネコン「フジタ」の関係者4人が中国側に拘束、調べら
れているが、日本側のその対応は遅すぎ、弱腰すぎる。「尖閣諸島」の漁船船長釈放に
みせた中国側の強腰とはあまりにも対照的だ。

4人の拘束の一報は23日、中国国営の新華社によって初めて明らかにされたが、この時点
で在北京日本大使館は"事実関係確認中”と、日本のマスコミに発表している。しかし「フ
ジタ」の4人が拘束されたのは20日で、3日も前である。「フジタ」は支店がある上海の日本
総領司館に21日に4人の行方不明を報告している。多分20日が「敬老の日」で総領事館が
休日のため翌日になったのであろう。それなのに北京の大使館は23日になっても"事実関係”
確認中なのである。

「フジタ」が請け負っている遺棄兵器の処理施設建設事業は、2004年の日中間の同意覚書
によって実施されているもので、秘密でもなんでもない。「フジタ」もそれを承知の上で調査し
ていたのであろう。中国側のいう"軍事施設への侵入”はこじつけすぎる。”尖閣”に対するし
っぺ返しとみられても仕方がない。

中国はこわい国である。小ブログ(9月21日)は、文化革命当時、まったく身に覚えないスパイ
容疑で中国官憲に逮捕され5年2月も「北京の檻」に収容されていた元商社員、鈴木正信さん
のケースを紹介した。その当時は日中間に国交がなく、鈴木さんは日本政府からも見捨てられ
た。しかし、今は両国間は"戦略的互恵”関係にある。邦人の安全保護は国の義務であり、一日
も早く4人を釈放すべきである。菅総理自ら釈放を中国側に働きかけるべきだ。