「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         理不尽な中国の覇権主義

2010-09-21 05:34:41 | Weblog
日本の領土の尖閣諸島沖の中国漁船が違法操業をし、これを取り締まろうとした巡視船へ
漁船がぶつかり逃げようとしたのは、公務執行妨害であり、日本が自国の法律に照らして
船長を逮捕して調べ、取り調べを完全なものにするため裁判所が容疑者の拘置延長を認め
るのは当然なことである。中国はやはり法治国家ではなかったのだ。こんな当然なことに対
して理不尽な対抗措置を次々ととり”脅し”に出ている。

先週の土曜日僕はある会合で鈴木正信さんと再びお会いし話を聞く機会があった。鈴木さん
のことは、小ブログ(7月24日)で紹介したが、中国の文化革命中、まったく身に覚えのない
スパイ容疑で中国の官憲に逮捕され、5年2か月もの長い間、北京の刑務所に収容されてい
た元商社員の方だ。鈴木さんは、この体験を「北京の檻 幽閉5年2か月」(文藝春秋2006年)
という共著で書かれているが、当時日中間に国交がなかったといえ、まったく無法国家である。

会合は鈴木さんの話を聞く会ではなく残念だったが、鈴木さんは会での短い発言の中で、今
の尖閣諸島沖の事件は、領土問題であり中国がめざす覇権主義の表れである。沖縄も危ない
と言い切った。鈴木さんは、単に「北京の檻」に5年幽閉されていただけではなく、戦前の中国
生まれ、戦後も昭和28年まで中国に残留、この間、中国解放軍の衛生兵として勤務したことも
ある。

日中は”戦略的互恵関係”にあり、昨年12月には小沢一郎・民主党幹事長(当時)が国会議員
143名を含む600人の代表団を引き連れ北京詣でをした。鳩山前総理もニコニコ顔で要人との間
に日本から「日本青年上海万博訪問団」を送ると約束したがが、ドタキャンされたようだ。日本の
マスコミには中国に”鈍菅”内閣などの活字がでてきたが、尖閣問題は中国の日本へのゆさぶり
を狙った覇権主義である。菅内閣の正念場である。日本の国益にあったしっかりした対応を望む。