「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        おかしな”隣りの大将”の国

2010-09-30 06:05:30 | Weblog
北朝鮮はおかしなマンがチックな国である。金正日総書記の三男、金正銀〔キンジョン
ウン)が、突如「大将」に昇進し、軍の副委員長に選出された。これで金正銀が「朝鮮
人民共和国」の三代目を継ぐことは決定的となった。古今東西どこに27歳の若造がこ
れといった功績、経験もなく「大将」に任命される「人民共和国」があろうかー。

北朝鮮は共和国である。昔、この地を支配していた「金王国」ではない。「人民共和国」
で三代にわたって権力が同一家族によって世襲だれる国が、この二十一世紀に存在す
るなんて驚き千万。マンがやアニメの世界なら別の話だが。

僕ら戦争中銃後の小国民だった世代は「大将」といった兵隊の位に敏感だが一方,変に
懐かしさもある。それは子供の時読んだマンがの「ノラクロ」が原因している。僕も野良犬
「ノラクロ」が猛犬連隊に「二等兵」として入隊、大尉で除隊するまで愛読したものだが「ノ
ラクロ」の世界には一回も「大将」は出てこない。それほどえらい存在だった。

大正から昭和の初期にかけてベストセラーだったマンが「のんきな父さん」(麻生豊・作)
の中に主人公の親友として「隣りの大将」が出てくる。でも、この「大将」は兵隊の位では
なくて、愛称の「大将」である。いつも頭に鉢巻きしていた「のんきな父さん」と同じのんき
な愛すべきキャラクターな持主だった。

北朝鮮の「隣りの大将」はどうか。拉致問題にほほかぶりしている国である。とてもとても
「のんきな父さん」の「隣りの大将」みたいにのんきなことを言っている訳にはいかない。