「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        年金の世代格差と”ミドルエージ”

2010-09-16 05:25:47 | Weblog
NHKテレビの特集番組「ミドルエージ・クライシス」をたまたま見た。日本の30代
が直面している”危機”をいろんな角度から取り上げているみたいだ。僕が見たの
は30代が将来受給できる年金が、現在の高齢者の受給額に比べて低すぎる、そ
の世代間格差についての不満のようであった。

日本の年金制度は、確かに世代間の格差が大きく、僕ら高齢者が貰っている年金
は、将来今の30代が貰う額の3倍も高額だと、本で読んだことがある。これでは30
代から文句が出るのは理解はできる。しかし、これは僕ら高齢者の責任ではないし
恨まれる筋合いの話ではない。

僕ら後期高齢者が30代だったのは、昭和30年から40年にかけての頃だった。当時
の僕らの年収は1000㌦(36万円)以下で、僕らは何時になったら欧米なみの給料を
貰えるかと話あったものだ。毎月貰う給与袋の明細書を見ると、多額な厚生年金が
差し引かれていた。年金には、ほど遠い年齢だった僕らは時には、これを恨んだりし
たが、正直いって世をあげて”モーレツ”の時代で、あまり年金の話などしたことがな
かった。

今の30代は就職氷河時代に大学卒業期を迎え、いまだに定職がなく”親がかり”の
生活をしている者もいるという。しかし、僕らの時代もけっして容易に仕事があった時
代ではなかったが、30代で親の家でブラブラしていた者はいなかった。今の30代は、
”団塊二世”といわれ、世の中について、ちょっと”甘え”があるのではなかろうか。

高齢化時代である。果たして30代が”ミドルエージ”かどうかだ。将来の日本を背負っ
てたつ世代である。不満をいう前に自分たちで解決策を考えたらどうか。