「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            政治の乱れと自然災害

2011-09-06 05:51:55 | Weblog
政治の乱れと自然災害とは、何か相関関係があるのではないか、と台風12号による豪雨のツメ跡をテレビでみて思った。紀伊半島を中心に河川が氾濫し、土砂崩れなどによる自然破壊は、まるで3・11大地震の津波の時のような惨状である。野田新政権の災害に対する対応が遅すぎたという批判が出ているが、どこか行政全体のタガが緩んでいるのではないだろうか。

昔、中学の国語の時間に源実朝の”時によりすぐれば民の嘆きなり八大竜王雨止めたまえ”という和歌を習った。実朝(1192-1219年)の時代も民を嘆かせるほど雨が多かったのだろう。多雨だけでなく同時代の作家、鴨長明の方丈記(1212年)によると、治承には大竜巻(1180)、養和には二年続きの大飢饉(1181-82年)が起き、数万人が餓死している。鎌倉時代は乱世であった。

戦争に負けた昭和20年(1945年)も自然災害が多かった。前年(昭和19年)12月7日に東南海大地震が発生、大被害が出たばかりなのに、1月13日、三河大地震(M7・1)が発生、1千名以上の犠牲者がでている。そして、さらに敗戦直後の9月17日には、鹿児島の枕崎地方に大型台風が上陸、死者2,734名、行方不明1,237名という犠牲者が出ている。

今年も年頭から菅政権の失政が続く中で3月11日の東日本大震災が発生、翌日には長野の栄村でも震度6という強震に見舞われている。さらには台風シーズンになってもゲリラ豪雨などで新潟でも河川が氾濫、大被害を出している。そう思いたくはないのだが、自然災害と政治の乱れとは何か関係があるよう思われてならない。

昔から鯰には地震の予知能力があるとされているが、泥鰌には八大龍王のような大雨を止めさせる超能力は持ち合わせていないのだろうか。