「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            日本人は運動不足か?

2011-09-16 07:36:55 | Weblog
がんや糖尿病など非伝染疾患による死亡者が、わが国では全体の約8割、計90万人にのぼり、その要因は”運動不足”によると、WHO(世界保健機構)が発表した。WHOの”運動不足”の定義は”ジョギングなど適当な運動を1週間に30分ほど行う”ことだそうだ。この統計を見て、僕は”なるほど”と思う一方、他国の中には、まだ伝染性疾患による死者の割合が高い国もあるのだということ改めてを知った。

僕の場合は6月からスポーツクラブへ通いだし、今は週に4回30分以上、汗を流しているからWHOのいう”運動不足”には当てはまらない。しかし、僕の周囲の後期高齢者だけに関していえば、確かに”運動不足”が多い。”鶏が先か卵が先か”論になるかもしれないが、がん患者や糖尿病患者が多い。WHOの定義を満たしている老人が少ないのは事実だ。

でも、後期高齢者でもやっと健康志向に”目覚めて”きているの事実である。老妻の兄(82)に先日長野であったら、偶然だが、僕と同じようにスポーツクラブに入会したという。義兄の場合は義姉に先立たれ一人暮らしで、どうしても家に閉じこもりなので、周囲が勧めて入会させたものらしい。僕の親友も数ヶ月前から、近くの1周1・5㌔の公園をウォーキングし始めている。

WHOの発表によると、日本の”運動不足”人口は約65%と高いが,中国は30%と低い。その理由は不明だが、僕の推察では都会の公共交通機関の普及の差とか自動車の所有差ではないかと思う。日本では最近は地方都市でも歩く機会が減り、病院通いも自分で運転した車で行くという老人もいるようだ。

戦前の日本は国民病とも言われた結核など伝染性疾患による死亡者が多かった。これに比べて今は医療体制の充実で非伝染性疾患の死者の割合が増えてきたのだろう。将来は人間の知恵で非伝染性の病気も撲滅される時代もくるかもしれない。