「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       留学生に自虐観史を押し付けたら困る

2011-09-23 06:19:36 | Weblog
昨日インドネシアのスラウェシ関係の研究会に出席したら同席のインドネシアからの女子留学生から”誰か戦争中のスマトラの旧日本軍の組織を教えてくれないか”と尋ねてきた。聞けば彼女の友人で、バンカ島のパンカル・ピナンから来ている友人が調査研究しているのだが解からないのだという。研究会の席上なので僕は連絡先のメモを渡し、後日再会を約して別れた。

彼女の友人が何の目的でスマトラの旧日本軍組織を研究しているのか知らない。バンカ島はスマトラ本島ではなく比較的パレンバンに近い沖合いの昔から錫の生産地として有名なところだ。本日のブログの主題とは関係ないが、10数年前、僕は幕末、徳川幕府がオランダに派遣した榎本武揚らの乗った蒸気船が、この島の近くで座礁し島民に助けられた古事を調査に出かけたことがある。戦争中バンか島にも当然、日本軍は駐留していた。たまたま訪問時、僕がホテルの近くの夜店を冷やかしていたら、子供用のセルロイドの玩具の舟を売っていた男が、僕が日本人だと判ると、自分は戦争中日本軍の兵補だとなつかしそうに日本語で話しかけてきた。

インドネシアの留学生の中には、戦争中の日本の軍政を研究に来る学生が多い。ところが受け手の日本の大学には残念ながら適当な学校がない。あっても変な自虐観で「スマトラの穴」で象徴されるような、まったく虚偽な日本軍による虐殺を教えたりする。僕は昨日出会った留学生がどこの大学で勉強しているのか聞かなかったが、かりに、その先生たちが教える大学だったら、と思うとゾッとする。日本軍は獰猛で残虐だったという間違った歴史をアジア諸国に拡散するだけだ。日本の国費による留学生だったらまったく税金のムダ使いである。