「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           お寺さんとお墓参り代行

2011-09-21 06:02:27 | Weblog
暑さ寒さも彼岸からー日本列島は台風15号の接近でお彼岸とともに陽気が変わった。その彼岸の入りの昨日、テレビの番組で全国的に流行していると言う墓参り代行業務のことを紹介していた。話には聞いていたが、確かにネットで調べると、あること、あること。それだけ、いろんな事情から自分でお墓参り出来ない人が増えているのだ。

僕も昭和40年代から50年代にかけて北海道に勤務、東京にある墓参りが出来ないで困った。家事には疎かった僕は、この期間どうしていたのか老妻に聞いてみたら、お盆と春秋二回のお彼岸に、そのつどお寺さんに幾ばくかのおカネを添えて郵送していたとのことだ。

お墓参り代行業務の流行の一方で、最近、例の秋川雅史が歌ってヒットした”「千の風に乗って」以来、若い人たちの中には"お墓の前で泣かないで、私はそこにはいない”を信じ込み、お墓参りしなくなってきたそうだ。僕はこの話を、あるお寺の法話で聞いた事があるが、この原因の一端は、お寺さんにもあるように思った。

東京のような大都会では、お寺と檀家との関係が年々薄れてきている。お墓参り代行といった業務も本来、両者との関係が日頃から密接なら成り立たないのでは。代行業者の方がどんなに熱心にお墓を掃除して拝んで貰っても、あくまで、お墓の下のご先祖とは他人で見ず知らずだ。やはり、ここは檀家寺に頼んで僧侶に拝んで貰うのが筋ではないだろうか。昔は寺男がいて墓場の掃除をしてくれた。お寺も少し”商売気”を出して墓参りの時期だけでも、檀家から依頼があれば、”寺男"を臨時にや雇ったらどうだろうか。そのほうが檀家との関係が密接になると思うが。