「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        政府の放射能除染計画は大丈夫なのか

2011-09-27 05:52:07 | Weblog
環境省の試算によると、放射能で汚染され除去しなければならない量と面積は東京ドームの13杯分、2800万立方㍍に上るという。面積は福島県の13%に及ぶ広さだということだ。素人の僕がみても大変な量である。ところが、昨日の国会答弁で細野豪志・原発担当相は除染作業の効果は”やってみなければ判らない”と無責任な発言をしていた。大丈夫なのだろうか。

これで思い出されるのは、原発事故発生直後の政府の対応である。政府が原発事故をINFS(国際放射能安全尺度)をチェルノブイニ並のレベル7に引上げるまで、国民の大半は政府の発表を信じて、それほどたいした事故ではないという認識だった。4月中旬、郡山市が独自に市内28小中学校の校庭の表土を1cmから2cm除去した時も政府はただ手をこまねいていた。あの時国会答弁した高木義明文科相と細川律夫厚労相の白々しい態度がいまさらのように思いだされる。

放射能の除去作業は、とりあえず”モデル事業”として始めるようだが、これも細野大臣の言葉を借りれば、(効果)は”やってみなければ判らない”では、心もとない。福島市では、政府の計画とは別に大掛かりな除去計画を立て、実施に移すようである。原発事故地から遠く離れた茨城県守山市では母親を中心に、独自に放射能値の測定を行い、除去作業も実施するとの事だ。

原発事故の直後いわき市では、いち早く市民に放射能対策として安定沃素剤を配布した。これが過剰反応であったかどうかは今の段階ではなんともいえない。原発事故から半月経過したにもかかわらず、いまだに政府の事故対策は、はっきりしない点が多い。放射能汚染土の処理が”やってみなければ判らない”では、無責任しすぎるのではないだろうか。