「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      パレスチナ国連加盟 米国は拒否権使うな

2011-09-25 06:58:15 | Weblog
パレスチナ自治政府のアッパス議長が国連への加盟申請書を提出した。が、加盟は審議の段階で米国が安保理で拒否権を行使し、実現する見通しはない。パレスチナ問題は半世紀以上に及ぶ世界不安の火種である。そして欧米を除く世界の百か国以上がパレスチナに同情的であり、存在を認めている。この際、米国はパレスチナの加盟を認めるべきである。

僕は”江戸っ子”的な正義感の持主であり、勝手に他国に侵入して領土を返さないイスラエルが大嫌いである。イスラエルには行った事がないが、1962年、中東諸国歴訪取材のおり、レバノンにあったパレスチナ難民キャンプを訪れたことがある。故郷を戦乱で追われたパレスチナ人が悲惨な生活を送っているのに同情した。最近の資料によると、こういったパレスチナ難民は4百万人いるという。

1960年代後半だと思うが、当時のイスラエルのメイヤー首相が訪日、白金の迎賓館でレセプションが催された。いま思えば若気の至りである。僕は酒の勢いも多少あって、メイヤー首相に対してに、パレスチナ問題の解決を迫ったところ、メイヤー首相が、真っ赤な顔で怒り、僕をにらみつけてきたことをいまだに覚えている。

その後1995年だが、僕はUNRWA(パレスチナ難民救済事業機関)からJICA(国際協力機関)の技術研修員として来日した3人の青年を1か月、北海道で面倒をみたことがある。ヨルダン国籍2人、レバノン国籍1人だったが、彼らが見知らぬ国で熱心にわが国の技術を学ぶ姿に打たれた、今年8月、JICAはUNRWAとの間に教育、保健、福祉などの面で包括的な援助協力協定に署名した。

西欧と違い、日本は歴史的に中東に変なしがらみはない。パレスチナの国連加盟に対して、さらさら西欧に追従する必要はない。積極的にパレスチナの加盟を支持すべきである。