「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        何だったのか大震災直後の首都圏”計画停電”

2012-03-12 06:51:29 | Weblog
1年前の東日本大震災当時の小ブログを改めてチェックしてみた。震災翌日のブログは震災当日の家族の動静について書いているが、13日には早くも”後手後手の政府の地震対策”と批判、14日には”しっかりしてくれ、無計画な対策”そして15日には”首都圏は無政府状態”と突如発表になった東京電力の”計画停電”について庶民のいらだちと怒りをブログにぶつけている。

僕だけではなかっただろう。おそらくあの時期、大半の国民はそう感じていたに違いない。テレビの画面は大地震と巨大津波の模様を刻々伝えているのに、政府が正式に緊急対策本部を立ち上げたのは12日の持ち回り閣議であった。本来なら緊急非常時宣言をだしてもおかしくないのに、菅総理は原発事故だけに目がむき、事故現場の視察にでかけ災害全体の司令塔役を果たせないでいたのだ。

その後もやたらに○○対策本部とか▼▼統合本部とか××委員会はつくったが、全体をまとめる司令塔がなかった。災害直後は人命救助が第一なのにもかかわらず、自衛隊の出動要請も小出しに行われていた。早かったのは閣僚たちが、背広を脱いで作業服に着替えたことだけだった。

こんな中で、東京電力が13日深夜、首都圏に”計画停電”を実施すると発表、翌14日早朝の記者会見で枝野官房長官が内容を明らかにしてる。この突然の発表で14日の首都圏は交通網が混乱して、まるで無政府状態になってしまった。原発事故によって東電管内の電力が不足するのは、あらかじめわかっていたはずである。にもかかわらず”計画停電”を突如発表し、政府がこれを是認したのか、僕は今でも理解できない。結果的にはわが家の場合、一度も停電はなかったが、大震災の直後だけに心理的な負担は大きかった。まさか東電のサボタージュではなかったのかと疑いたくなる。