「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

             あわせて百六十歳、老”夫婦万歳”

2012-03-23 06:47:37 | Weblog
昨日老夫婦そろって地域の老人会の誕生パーティに参加した。会場の住区センターの畳の大広間には12月から3月までの4か月間に生まれたお年寄り約60人が集まったが、その大半は70代以上とおぼしきお婆ちゃんたち。僕のような男性は5人だけ、いつものことながら都会のお爺ちゃんたちは老人クラブがお嫌いのようだ。

誕生会の余興で老妻が「別れの磯千鳥」をフラで踊った。老妻のフラは老人会に入ってから覚えたものだが、今でも週に1回、同好のお仲間と一緒に楽しんでいる。僕は老妻には悪いが、ハワイアンもフラダンスにも一向に興味がない。「別れの磯千鳥」といった日本調の歌をフラで踊るのは邪道ではないかと思っていた。ところがである。ネットで調べると意外や意外。ハワイに関係がある歌なのだ。

”逢うが別かれのはじめとは、知らぬ私じゃないけれど”で始まる「別れのお磯千鳥」の作曲者、フランシスコ.座波(本名座波嘉一)は沖縄出身、ハワイ生まれの日系二世だとのこと。昭和16年の作曲だが、なぜかこの歌が第二次大戦中、イタリア戦線に出兵した日系アメリカ人部隊、第442部隊の兵士の間でよく歌われたという記録がある。日本に入ってきたのは戦後昭和27年、近江俊郎がハワイ公演の際持ち帰ったものだといわれている。そんな関係で戦後、ハワイアンのバンドで、この歌がよく演奏されるようになった。

老妻の踊ったフラダンスには、あまり興味はなかったが「別れに磯千鳥」にまつわるこの話には僕は関心を持った。何事にも関心を持つことが認知症の防止策だという。老夫婦万歳といったところだ。