「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

節分 立春 初午

2014-02-04 08:40:17 | Weblog
4日は暦の上では立春だが、皮肉なことに昨日節分の日は東京では春のような季節だったのに、今日は冬に逆戻り、夕方には都心でもうっすらと雪化粧された。年々歳々、こうして足踏みをしながら春がやってくるのだが、加齢のせいだろう。今年はしとしきり春の到来が待ち遠しい。

昨日老妻と共に近くの神社の”豆撒き”の行事にでかけた。有名人の参加もないのに会場は500人ほどの人で一杯。老妻は例年「福豆」を拾うのが上手なのだが、今年はリハビリ中の僕を気遣ったのか動きが悪く一つも拾えなかった。夕刻、帰宅して恒例の家の”豆まき”をした。”鬼は外””福は内”-大声を上げて豆をまいたが、隣近所からは何処からも声は聞こえてこない。昔、東京では夕方になると”豆まき”の声がこだましたものだったが。

戦争中、少年だったが、何故か僕は神社仏閣の”豆まき”に参加した記憶がない。近くに有名な神社仏閣がなかったからであろう。これに対して初午には楽しかった想い出がある。町内に二つ稲荷神社があり、それぞれに初午の催しがあった。町の大人たちがリヤカーに甘酒の鍋を載せて、子供たちに配って歩いた。甘味のなかった時代だから格別美味しく感じた。

わが家でも昨日「恵方巻」を食べた。昔は東京ではこんな習慣はなかった。しかし、この10年近く節分に「恵方巻」を食べるのが東京でも定着してきた。想い出はないが、今の子供たちが成人すれば「恵方巻」が節分の楽しかった想い出になるのあろう。吉田兼好の時代には節分は大晦日だったと本で読んだことがある。こうした行事も時代と共に変わってゆくものなのだろう。