「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

日韓併合時代35年 戦後の歴史は倍の69年

2014-02-26 06:05:31 | Weblog
韓国の朴菫恵大統領が政権について1年、日韓関係は悪化する一方である。それも韓国側の一方的な”従軍慰安婦”の名を借りた日本側の「歴史認識」への批判から来ている。安倍総理は繰り返し朴菫恵大統領に会談を呼び掛けているが、一向に応じる気配はない。日本が朝鮮半島を統治したのは1910年から45年までの35年間だが、戦後韓国が独立してからすでに69年、倍近くの歳月が経過している。日韓基本条約が締結された1965年からでも49年、ほぼ半世紀が経っている。

日韓併合時代を知っている世代は両国とも少なくなっている。敗戦の日の翌日、僕は勤労動員先の多摩川べりの軍需工場で、朝鮮半島から徴用されてきた工員が”マンセイ マンセイ”と喜んでいた記憶がある。当時14歳だった少年にも植民地下の人たちの喜びの気持ちが理解できた。しかし、戦時下、徴用されたのは、朝鮮の人だけではなかった。例えば、東京都内の商店主は店をたたみ旧満州や北海道の僻地へ開拓団として入植した。苫小牧の郊外には当時の名残か「三軒茶屋」という地名が最近まであった。

”従軍慰安婦”で抗議している団体の一つ「韓国女子挺身隊問題協議会」の”挺身隊”は、当時軍需工場へ動員された女性の事で「慰安婦」とは関係がない。戦時中、日本内地では”ああ愛国の陽は燃えて我等乙女の挺身隊”(西条八十作詞 古関祐而作曲)という歌さえあって”五尺の命ひっさげて国の大事に赴いた”(学徒勤労動員の歌)僕も動員先の工場で口ずさんだことがる。

朴菫恵大統領の父親、朴正煕大統領時代の1965年、日韓両国は過去を清算して日韓基本条約に調印した。この条約で日本側は植民地時代の賠償を兼ねて韓国に対して無償3億ドル、有償2億どる、民間借款3億ドルを提供した。これによって韓国は、いわゆる”漢江の奇蹟”の高度経済成長を達成できた。この半世紀の日韓の歴史を朴菫恵大統領はどう評価しているのか。日本統治時代、極貧の家庭に育った父親が苦労して授業料が無償の当時の師範学校を出て、さらに軍官学校(士官学校)を卒業したことも同時にきちんと検証してもらいたい。