「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

建国記念日 安倍総理はメッセージより祝典を

2014-02-11 05:46:33 | Weblog
「日本の繫栄を希求」-今日2月11日、建国記念日に当たり安倍晋三総理が国民へのメッセージを発表した。政府が建国記念日にメッセージを出すのは歴代政権で初めての事。建国記念日は昭和42年(1967年)祝日法により”建国を偲び国を愛する心を養う”意図から、戦前の紀元節の日と制定された。しかし、残念なことに、その精神はまったく形骸化し、国の奉祝典さえ行われていない。

戦前紀元節を祝った世代も少なくなった。紀元節は神話に基づき、ニニギノミコトが高天原から高千穂に降臨し、その曾孫にあたる神武天皇が橿原の地で初代天皇として即位した日である。紀元節の日は授業はなく、学校でこれを祝う式典があった。御真影が飾られた式場で国旗が掲揚され「君が代」と式典歌”雲にそびゆる”を合唱、校長先生からの話があって紅白の饅頭を貰った。そして、子供ながらに建国の遠い昔を偲び、国の繁栄を祝ったものだ。

紀元節が戦後連合軍によって廃止され、昭和42年「建国記念日」として復活した直後は、僕の記憶では国の後援による奉祝行事があったような気がするが、今は一部の民間団体が主催しているだけだ。世界各国には、建国を記念した祝日があるが、日本のように式典もなくなにも行事ががない国は珍しいのではないかー。

先日,ソチの冬季五輪の開会式の模様をテレビでみて、ロシアの大地を切り拓き歴史が始まる壮大な画面「ロシアの夢」にそれなりに感激した。画面を通じてロシアの歴史や伝統文化を誇示する姿勢が覗えた。しかし、この国には建国の歴史がないのである。しいていえば1991年、ロシア共和国がソ連邦からの主権を宣言した「ロシアの日」である。

わが国には、神話にせよ2674年の歴史がある。これは誇るべき悠久の歴史である。自民党は「建国の日」を政府主催で行うことを公約している。自民党総裁の安倍総理はメッセージではなく、堂々と記念式典を主催すべきだ。