「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

張り手より、薄氷を踏むような横綱相撲は見たくない

2018-01-15 05:54:14 | 2012・1・1
大相撲の初日を昨日テレビでお茶の間観戦した。横綱日馬富士の暴行事件に始まって、これにからむ貴乃花親方の相撲協会への”反乱”そして立行司式守伊之助のセクハラなど不祥事続き直後の場所だったが、あけてみると、土俵は大入り札止め、結びの白鵬の相撲には44本の懸賞がつくという盛況である。協会に取っては”災い転じて”であった。

暦の干支の組み合わせで吉凶を占う「暦注」によれば、昨日は1月の亥の日で三隣亡で、物事を始める日としては忌日で、ふさわしくない。僕は「暦注」を信じるわけではないが、”凶事”が起こらなければよいと心配した。幸い、土俵は横綱稀勢の里が負け、この相撲に行司が差し違えがあっただけで、他の二横綱、二大関に波乱はなかった。

しかし、横綱白鵬の相撲は土俵際で阿武咲の怒涛の押しをやっとこらえ、突き落として勝つという薄氷の相撲だった。横綱審議会がクレームが出ている張り手はでなかったが、横綱相撲ではない、在位61場所の大横綱だから心配はないが、他の二横綱が心配だ。鶴竜は初日は勝ったが、二人とも四場所欠場後の場所である。早くも協会ご用立ての評論家の中には、稀勢の里弁護論が出てきて、完治するまで休めという意見もある。

ここ数場所相撲を見ていると、今、大相撲は世代交代期にあるのではないか。稀勢の里に勝った貴景勝、白鵬を土俵際まで押し込んだ安武咲を中心に若手の力士の台頭が目立つ。白鵬の相撲に難癖をつける前に素直に若手の活躍を評価すべきであろう。張り手は禁じ手ではない。それより、欠場続き、名前だけの横綱は引退させるべきだ。薄氷を踏むような横綱の相撲は見たくない。