「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     福田総理 ”民主党を信じちゃいけません”

2008-03-21 06:38:48 | Weblog
福田総理が日銀総裁の後任人事選びの失敗をふり返り、民主党の重鎮にだまされ
とぼやいていたという。新聞で読んだ話だが、福田総理は武藤敏郎氏(元財務事務
次官)で、四役(民主党)をまとめられる、というこの重鎮の言葉を信じていたのたの
だという。もし、これがが事実だとすれば、信じられない。政治家として甘すぎるので
はないのだろうか。

民主党の四役を説得でき、総理とパイプがありそうな重鎮といえば限られてくる。例え
ば、総理と大學が同窓の自称「黄門さま」のあの方や元大蔵大臣経験者でよくテレ
ビの画面に出てくる人物の顔が、僕の目には浮かぶ。かりにそうならば、二人とも75
歳、世に言う後期高齢者である。政治家としては"賞味期限”切れである。

民主党の四役は小沢一郎代表、菅直人代表代行、輿石東・同代行(参院議員会長)
鳩山由紀夫幹事長で、ときには山岡賢次・国対委員長をいれて五役ということもある
そうだが、いずれもよい言葉で言えば”一騎当千"、悪く言えば"曲者”ばかりだ。民主
党の体質からいって、この幹部連中をすべて説得できる重鎮などいない。

民主党は、もう名前も忘れかけた「新生党」「新進党」「太陽党」「自由党」を渡り歩いて
きた”海千山千”議員に旧社会党、旧社民党の生き残り議員もいる寄り合い所帯だ。
現四役の中には、日教組の県委員長もいる。政界のサラブレッドの福田総理や周りの
毛並みのよい世襲議員とは違う。それに「黄門さま」たちも年とりすぎてしまった。

渡部浩三・民主党最高議員が、例の「メール事件」の際、いみじくも言った。”政治家は
人を見る目がなくてはならない”。総理、人を見る目を養ってください。

         「暗拳殺」の日の出来事

2008-03-20 06:34:41 | Weblog
昨日の僕の運勢は「暗剣殺」のようだった。誰かに暗闇から斬りつけられているみ
たいな日だった。早朝、家の階段下の電柱脇に大きな犬の糞を見つけたのが始ま
りだった。こんなに愛犬家のモラルが叫ばれているのに、まだ他人の迷惑など考え
ない人がいる。

お彼岸の墓参をかねて帰郷する老妻と近くのバス停で待ち合わせたのだが、多少
ボケも手伝ってか、行き違いになり、僕は一時間もJRの駅で待ちぼうけを食ってし
まった。僕がバス停に妻の姿が見えなかったので、先に出かけたとカン違いしたが
いけなかったのだ。

そのバスの中での出来事。若い女性が手に口も当てずに、何度も大きなセキをして
いる。困ったなあ、と思っていたら、後から乗ってきたマスクをした僕と同年配の老人
が見かねて注意をした。しかし、若い女性はアッケラカンの表情。昔、大和撫子という
言葉があったのだが。

帰りのバスの中ではこんな出来事。やはり若い女性がバッグからヨーグルドを持ち出
し大口あいて食べ始めた。終点まで乗っても一時間足らずの路線である。僕は横目で
観察しながら”こんどはお化粧かな”とみていたら、案の定だった。推理の当ったのは
嬉しかったがー。

どうも馬齢を重ねると怒りっぽくなる。新聞に"切れた年寄り”などと書かれないように
注意しなければならない。それにしても、最近の若い女性のモラル低下は目にあまる
ものがある。もてなくなった老人のヒガミではない。

      福田総理のKY  小沢代表のさらなるKY 

2008-03-19 06:34:25 | Weblog
福田総理が”熟慮”の上、日銀総裁の後任人事に国会に再提示した田波耕治・国際
協力銀行総裁(68)も参院で民主党など野党の不同意で、またもや否決された。
これで20日以降、わが国の中央銀行総裁不在という異常な事態となってしまう。円
高、株安で市場が混乱している最中、国の”舵取り”はどうなっているのか、不安で
ある。

民主党など野党の田波氏に対する反対理由は、同氏がかって大蔵省事務次官を経
験しており、同党の主張する「財政と金融の分離」に反するという”何を考えている
のか分からない”(福田総理)ものだ。山岡賢次・国対委員長は"武藤氏に不同意し
たのに田波氏に同意するわけにはいかない”と、かたくな態度。鳩山由起夫・幹事長
は”二人とも同じ経歴の人物だ。党として認められない"-と教条主義だ。

こんなことは最初から判っていたことだ。素人の僕でさえ読めていた。なのに福田総
理にはKY(空気が読めなかった)だったのだろうかー。そうだとすれば、”お粗末”の
一語である。総裁人事をめぐる国会空転の責任は大きい。

民主党はそれ以上に、日本の現状についてKYである。日銀総裁が空席ならば、わが
国の経済金融政策に対する国際信用は低下し、国民生活に影響してくる。福田総理の
KYよりは、同党の小沢一郎代表のほうが、よりKYである。国民は同代表の過去の政
治歴をよく知っている。またもや"壊し屋”政治が始まったのかぐらいの認識だ。これで
民主党は小沢氏を代表とする限り、選挙には勝てない。かっての社会党より悪質だ。
日本人は閉塞感でイライラしている。




        老人クラブに入会はしたものの

2008-03-18 06:15:00 | Weblog
老人クラブの”顔役”の老妻から無理やり区(東京)の主管する老人会に入会させ
られ大枚1500円の年会費を支払った。僕らの住む区内には25の「老人憩いの家」
があり、カラオケ、ヨガ、フラダンス、健康体操など35種目の教室がある。老妻はフ
ラダンス、書道、クレヨン画、棒体操などほとんど毎日のように参加、その上、会費
の徴集役までやっている。

正直いって毎日このような雑文を書いていると、一日は結構忙しい。今は”休眠中”
だが、もう少し経つと朝のラジオ体操にも参加する。そんな訳で老人会には参加し
たくなかったのだが、老妻の”顔”を立てて参加した。が、区内報で老人教室を見る
と、ほとんどが”おばあちゃん”向けであって”おじいちゃん”向けはあまりない。昭和
一桁の男性は”仕事人間”が多く、無趣味な人間ときている。

旧友の一人は毎朝9時半に家を出て、近くの図書館へ行くのが日課になっている。
雨の日も風の日もである。現役時代のリズムを崩したくないのだという。サラリー
マンの悲しいサガである。近くの大型スーパーへ行くと、休憩場所で、買ってきた弁
当を開き、中にはカンビールを飲んでいる同年齢のご同輩もいる。

”おじいちゃん”達は、行き場がないのである。老人クラブに参加すれば好いのだが、
無趣味の昭和一桁は、今さら習い事かという意識もある。さて、僕もどうしようかと
迷っている。一つのメリットは老人傷害保険に入れて、ケガをしたとき有利な保険金
が貰えるのだそうだ。しかし、わざわざケガをするわけにはゆかない。

          チベットの"文化大虐殺”

2008-03-17 06:40:53 | Weblog
チベットの首都ラサの暴動の模様をテレビ画面でみた。中国は暴動による死者は
10人と発表、一方亡命政府側は80人といっている。中国政府が全容を明らかにし
ないから真相は判らない。しかし、問題は死傷者の数ではない。チベット仏教の指
導者で、インドに亡命中のダライ・ラマのいうように、これは漢民族による"文化大
虐殺”である。

日本の歴史教育は伝統的に”大国主義”で、小国の歴史には触れない。ましてチベ
ットとかクルドといった”国のない民族”の歴史を教えない。歴史は繰り返すが、49
年前の1959年3月10日にもチベットでも中国に対する暴動が起きている。当時“駆
けだし”記者だった僕は恥ずかしながら、チベットについて、あまり知らず、中国共産
党軍によって占領され弾圧を受けている事実も知らなかった。もちろん、ダライ・ラマ
の名前も初めて聞く名前だった。その時読んだ本が河口慧海の「チベット旅行記」
(講談社学術文庫)だった。

河口慧海は黄檗宗の僧侶で1901年から03年まで、仏典蒐集のため単身チベットへ
渡り、仏教修行のかたわらチベット文化の研究や植物標本を蒐集し、帰国後これを
「チベット旅行記」にまとめている。この本を読めば解るが、チベットは中国の属国
ではなく、れっきとした文化、宗教を持ち、チベット語という単一言語を持つ単一民族
なのである。

今回のチベットの暴動は中国の覇権に対する抗議であり、大国のエゴに対する反抗
である。ダライ・ラマのいうように中国政府は”文化大虐殺”を行っているのだ。抗議
しよう。

        福田内閣 と「きぼう」の扉 

2008-03-16 06:19:40 | Weblog
国際宇宙ステーション(ISS)に設置された、わが国初の宇宙拠点(実験棟)
「きぼう」から宇宙飛行士の土井隆雄さんが呼びかけてきた。「日本の皆さ
んこちらは「きぼう」です。「きぼう」の中で働けることは私にとって大きな喜び
です。日本の新しい宇宙時代の幕開けです。皆さんおめでとうございます」
わが国がペンシルロケットで宇宙開発にスタートしたのが1959年だから約
半世紀ぶりの偉業である。

1957年10月4日、旧ソ連が世界初の人工衛星「スプトニク」1号を打ち上げ
た当時を想い出す。僕は新聞社でこの担当部門に勤務していた。大変な
感動だった。仲間の一人は、自分の子供に「宇平」という名前をつけた。当
時展開されていた米ソ間の宇宙開発にちなみ、その平和利用を願っての
命名だった。別の友人は月に到達した月衛星「ルナ」(月)にあやかって娘
にルナと名前をつけた。

日本人は、この半世紀の間に感動を失ってしまったのだろうかー。偉業を
達成した土井宇宙飛行士からの"日本の皆さまおめでとう”とのメッセージに
福田総理をはじめ関係閣僚でさえ"ご苦労さん”の声さえかけていない。
「きぼう」の扉が開かれ、わが国の宇宙開発の新時代がやってきた。なのに
与党も野党も目先の党利党略に走り、日銀総裁さえ決められずにいる。

「きぼう」によって宇宙開発のの新しい扉が開かれた。福田総理ももっと感動
を表に出してもよい。将来が展望できる新しい希望への扉を開いて欲しい。




           怒れ! 後期高齢者

2008-03-15 06:07:41 | Weblog
昨日の参院予算委員会で共産党の小池晃議員が後期高齢者医療制度について良い
質問をしていた。制度そのものもさることながら、こんな制度を作った日本人の後期高
齢者に対する差別、蔑視である。具体的には忘れてしまったが、升添厚労相の通り一
遍の答弁に対して”テレビを聞いている後期高齢者は怒るに違いない”といわれていた
が、まったくその通りだ。僕もハラをたてた。

75歳以上の後期高齢者に対する医療制度は、この4月から実施されるが、一番悪評な
のは年金同様説明不足なのと僅かな受給年金から医療保険を天引きされることだ。
しかし、それ以上に僕ら後期高齢者が頭にくるのは、なぜ75歳で線引きして医療を区別
するかである。例えばガンの国民検診は適用外とか”お前たちは早く死んでくれ”といった
制度があちこちにある。まさに”姥捨て山”医療制度だ。

後期高齢者は戦後の日本共産党の”火炎ビン”戦術を知っているだけに、共産党ギライ
が多いが、こと高齢者問題については的をえている。問題は政党ではなくて升添厚労相
もそうだが、団塊世代の対老人感にあるように思われる。同世代と思われる新聞記者が
比較的老人には読者の多い新聞に"暴走老人のお通りだい”とこんなことを書いていた。
「行き場所を失って老人は病院、図書館、ショッピングモールに"居座り空間”を求めて群
をなしている」-これが主題の「暴走老人」とどのように関係があるのかー。暴走するのは
老人に限ったものではない。ストカーまがいに生徒に脅迫メールを送った高校長は団塊
世代である。むしろ暴走者が多いのは団塊世代である。

日本の美徳だった敬老精神が、そういう精神と一番薄いとみられていた共産党議員から
指摘のあったのは皮肉である。2030年には後期高齢者の数は現在の2倍になるそうだ。
そのときには団塊世代は、自分たちに有利なように制度を変えるのだろう。




        戦友会の解散と国際親善

2008-03-14 07:20:16 | Weblog
メナド(Manado)のインドネシアの知人からFAXが届いた。メナドは大東
亜戦争の時日本の落下傘部隊が降下した地。そして堀内豊秋落下傘
部隊長の善政で、いまでも親日家が多い。FAXの文面は自分の息子と
娘が日本に留学しているので「日本インドネシア友好協議会」の人たち
に紹介してくれ、という内容である。

文面の団体は大東亜戦争中、いまのインドネシアの地に駐屯していた
旧大日本帝国軍人で組織している戦友会の総元締め団体。この人たち
がまだ元気だった平成のはじめ頃には、全国百数十の戦友会が加盟、
年に数回の総会には日の丸と軍艦旗の下「ブンガワン・ソロ」など現地
の歌をノスタルデイックに合唱したものだ。

ところが、今やこの世代も80歳なかばを越え、ほとんどの戦友会は解散
し、元締めの団体も"開店休業”なにも活動していない。僕は従軍世代
ではないし、戦友会についての理解はないが、ただ一つ感心するのは、
彼らが必ず、会に在日インドネシア人を招待し、郷愁と感謝の念をこめて
昔習った片言の現地語でともに親善を深めていたことだ。

メナドの知人は、昔在日インドネシア大使館に勤務していた。多分戦友
会に何回も招待されたのであろう。残念ながら、もう、かっての戦友会の
親善風景はない。戦後、インドネシアに勤務した日本人は、大日本帝国
の軍人の数よりもしかすると多いかもしれない。しかし、彼らには現地で
の草の根の交流はないみたいだ。ともに歌い、ともに語る機会は少なくな
り、親善の度も薄くなってきた。

      政治家の劣化と甘え、そして老害

2008-03-13 07:46:43 | Weblog
「国会サボってハワイでゴルフ」と週刊誌が大きく伝えている。主人公は自民党
元幹事長の中川秀直氏と赤松広隆・民主党選対委員長である。今朝の新聞は
日銀総裁の人選が民主党ほかの反対で"不同意”に終わったと報じているが、
ことゴルフとなると違うらしい。仲良く手を取り合って遊べるらしい。

先日の新聞の政治面に自民党の伊吹文明幹事長、谷垣禎一政調会長、二階俊
博総務会長、古賀誠選対局長の党四役が渡辺恒雄読売新聞グループ会長と料
亭で密談したと、小さく報道されていた。福田内閣になってから例の自民民主大
連合をはじめフィクサー役として登場してくる人物だ。

中川秀直氏は安倍内閣当時の党幹事長である。そして週刊誌を騒がせる常連で
ある。こんな男に党の幹事役を任せたことが安倍内閣の崩壊を早めさせた。政治
家の劣化である。一方では政治家の甘えも目にあまる。なんで第一党の四役がね
じり現象で国会審議が事実上ストップしている時に、ガン首そろえてフィクサーまが
いの人物と会うのだ。政治家の甘えである。

ナベツネこと渡辺恒雄氏は82歳、渡辺氏を動かしていると噂される中曽根康弘
元総理は5月の誕生日がくれば90歳である。いくらわが国が老人国であっても
こういった超高齢者が新聞の活字になるのは異常である。それとも政治家の劣
化を見るに見かねて口を出すのであろうかー。

与党も野党もへんな意地の張り合いをやめて欲しい。国民はいまの政治のあり
方に”不同意”である。政治不信を深めるだけである。

       ”ルック・イースト”とされた国はいま

2008-03-12 06:55:21 | Weblog
先日のマーレシア総選挙で統一マレー連邦組織(UMNO)を中心とする与党連合
が過半数を制したものの議席の三分の二の安定数を維持できなかった。39年ぶ
りである。同国のドン、マハティール前首相の言葉を借りればUMNOの指導者は
日本人なら当然”ハラ”を切るほどの敗退であった。

マハティール氏が首相であった1980年代の日本は、高度成長期の絶頂にあり、
”Japan as No-1"(エズラ・ボーケル著)と世界からおだてられた時代であった。
当時の日本人はバブル景気に酔いしれ、一方では自信に満ちていた。マハティ
ール氏が、この時期に日本や韓国に学べと"ルック・イースト”政策を唱えたの
もうなずける。僕も東京で、マレーシアから来たこの研修員の面倒をみた。

"ルック・イースト"政策の背景には、複合国家である同国のマレー人種優先の
”プリブミ”(土地の息子という意味)政策があった。ところが、先日の選挙ではイ
ンド系住民や華人から不満の声が出てきて”プリブミ”にもほころびが見えてき
たようだ。そして"ルック・イースト”もかってのような活気がなくなった。

責任はわが国にもある。東南アジアにおける日本の経済力は退潮し、かっての
ような力強さを失っている。国内をみれば、くだらない政治論争で、金融の舵取
役の日銀総裁さえ、決められない状態が続いている。マハティール首相のいう
ような”ハラ”をきってまで仕事する、責任ある政治家がいなくなった。これでは
"ルック・イースト"されなくなるのも当然だ。