「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          放鳥されたトキの繁殖

2010-05-12 06:34:15 | Weblog
連休前、隣家の室外器の上の軒下に出入りしていた野鳥のアオジのペアが、このと
ころ、いっこうに姿を見せなくなった。昨年6月、この軒下で巣作りに成功し、雛と一緒
に巣立っていった。今年もこのアオジ一家が巣を忘れずに戻ってきたものと喜んでいた
のだがー。

新聞で佐渡市に放鳥されたトキのカップルが巣作りし抱卵していたが、ちょっと巣を開
けている間にカラスに襲われ繁殖に失敗した、と伝えていた。やはり人工飼育された鳥
は、自然界になじめず弱いのであろうか。4月にも別のカップルが同じように失敗して
いるとのことだ。

隣家に飛来してきたアオジの場合はカラスに襲われた形跡はない。しいてあげれば昨
年巣作りした隣家の居住者が変ったことだ。昨年は夫婦二人だけで、室外器を使用して
いなかったが、今年は、子どもがいて時々、エアコンをまわす音がしている。その環境
の変化をめざとく察知したのであろうかー。

トキが繁殖に失敗したことについて、鳥類学者の方がテレビで、放鳥されたトキは自然界
になれておらず、この失敗を学習したことにより、次回は安全な場所を選ぶことになろうと
いわれていた。やはり、人工飼育された鳥は自然界への学習不足なのだ。変なこじつけ
連想になるが、過保護に教育された人間の中にも、実社会についての学習不足から非常
識、無知な者がいるということを思い出した。

       参院選 民主党の有名人擁立作戦

2010-05-11 06:02:43 | Weblog
女子柔道の”やわらちゃん”こと谷亮子さん(トヨタ自動車)が8月の参院選に民主
党の比例区からの立候補を表明、昨日党本部で小沢一郎幹事長立会いで記者
会見した。彼女の立候補は今年3月、リコール問題で揺れるトヨタ支援について小
沢幹事長に陳情したのがきっかけだという。

鳩山内閣は昨日も普天間基地移設問題で関係閣僚が集まって話し合ったが結論
は出なかった。鳩山総理は依然として詭弁を使って5月決着をいっているが、大勢
はどうやら、いかにして5月以降に引き続き解決を持ち越すか、という線で一致した
ようだ。

読売新聞が昨日発表した最新の世論調査によると、鳩山内閣の支持率はついに24
%と30%を割り込み"危険水域”に入った。8月の参院選で民主党の過半数には反
対と答えた人も62%に上った。

こんな情勢の中で民主党は谷亮子さんをはじめバルセロナ五輪体操の銀メダリスト池
谷幸雄さんや女優の岡崎友紀さん、関西落語の桂きん枝さんなどを比例区候補にあげ
た。一方、自民党もかってのプロ野球読売ジャイアンツの堀内恒夫さん、また立ち上が
れ日本も同じジャイアンツの中畑清さんを擁立している。

有名人は手取り早く票を集められるかもしれないが、政治家としては未知数である。無
党派層を狙っての作戦というが無責任である。”やわらちゃん”は今後も選手生活も続け
次のロンドン五輪では金メダルを目指すと言っていたが、彼女には悪いが、民主党のマ
ニフェストと同じようにみえた。

     大相撲の打ち出し時間、遅くしてみては?

2010-05-10 05:41:00 | Weblog
大相撲夏場所が昨日から両国の国技館で始まった。初日は日曜日ということもあり、
「満員御礼」の垂れ幕は下がっていたが、協会のHPをみると、千秋楽を除き、平日は
たまり席以外はまだ空席がめだつ。戦前、大相撲が年二場所、春(1月)夏(5月)開
催の頃,徹夜で切付を求めて行列したのを知る世代には考えられない。

大相撲の人気がなくなってから、もう久しい。第一の原因は横綱、大関の上位陣が外
国人によって占められてからだが、他に大相撲の興行時間、とくに打ち出し時間が早
過ぎるのではないかという指摘がある。

現在、大相撲は年六場所とも朝の取組み開始から始まって夕方六時に終わっている。
これは多分NHKのテレビ放送にあわせてものだと思うが、テレビ中継以前は、打ち出し
時間はフレキシブルであった。昔の記録を調べて見ると、70年前の昭和15年5月9
日も夏場所初日だったが、この日の打ち出しは午後8時10分であった。双葉山が70
連勝を阻まれた14年春場所4日目の打ち出し時間は6時半であった。

確かに午後6時打ち出しでは、一般の勤め人では土日や休日以外は相撲を見に行け
ない。野球やサッカーでもナイターであり、競馬でも夜間開催がある。相撲協会は打ち
出し時間を遅らせ、勤めが終わった後も観覧できるようにしてはどうかー。戦前の相撲
全盛時代でも、場所前触れ太皷が"江戸八百八町”を回っていた。興行努力をしていた。


           総理の口約束と政権公約

2010-05-09 05:16:46 | Weblog
鳩山総理は"普天間基地移設は最低でも県外”といったのは民主党のマニフェスト
(政権公約)ではない。自分がそういっただけだと、自己弁護したそうだ。総理は当時
民主党の代表で、総選挙を前にしての沖縄での遊説演説だったが、単なる選挙に
勝つための口約束だったのだろうか。何をかいわんやである。

民主党は平成23年度から実施予定の子ども手当を満額支給(2万6千円)するのを
修正し、現行(1万3千円)プラス保育施設の充実などの"現物支給”にすることを検
討、これを8月の参院選挙のマニフェストに織り込む予定だという。その理由は、財政
事情を配慮してのことらしい。子ども手当ては民主党の看板公約であったはずだが。

ギリシャの財政危機がまた世界経済に暗影を与えているが、わが国は大丈夫なのだ
ろうかと、ふと思った。国債の発行高は先進国の中でも一、二である。経済専門家によ
れば、ギリシャとは違うのだそうだが、僕が心配しているのは、普天間にみる鳩山総
理の舵取りである。あれだけ自信ありげに言っていた約束をころりと変えてしまう。

鳩山総理は、任期中の4年間は消費税率の引き上げはしないと何度もいっている。これ
はどうも総理自身の希望的な発言のように見えてきた。長妻昭厚生労働相は、選挙の
前に消費税率をきちんと示し、使途を明らかにすべきだ、と言っている。これは多分、大風
呂敷を広げたのはいいが、現実には何も出来ない大臣の率直な反省であろう。

民主党のマニフェストも総理の発言も信用できない。財政が破綻をきたす前に、選挙では
消費税の税率を真剣に検討すべきである。自分の財産さえ管理出来ない指導者に国庫
を預けるのは危険である。


         110年前の「谷根千」のわが家

2010-05-08 05:21:33 | Weblog
先日,夕方のNHKテレビの首都圏ローカル番組を見ていたら「谷根千」の最新情報が
紹介されていた。「谷根千」とは東京の地名、谷中、根岸、千駄木の略で、関東大震
災、東京大空襲があったにもかかわらず、古い街並が一部残っており、数年前から、
若者を中心にブームになっている地域だ。

わが家も明治30年代に「谷根千」の一角、東京府下日暮里大字金杉150に住んで
いた記録が残っている。110年も前の昔のことだ。古文書を調べていたら、遠縁の人
が昭和17年に、その当時のわが家の模様と「谷根千」の様子を回想して書いた一文
が見つかった。

「K家は谷中御院殿下上根岸の音無川のほとりにあり、庭は広く樹木が生い茂り邸内
には池があって、井戸が二つあった。藁葺き屋根ながら風致があり、門前には藤井福
次郎さんという農家があった。家の後方には牧場があって遠く三河島の農村まで望見
できた。夏には音無川で蛍狩りが出来、春には近くの鴬春亭で鴬の会、肴屋では高価
な万年青(おもと)の品評会が催された」

「谷根千」の内、とくに根岸は、明治時代まではJR「鶯谷」の駅名からもわかるように、鴬
のさえずりがする風雅の地で、文人墨客の住いが多かったようだ。徳川の幕臣だった祖
父は明治20年代までは下谷に住んでいたが、32年に根岸に引っ越している。遠縁の書
いたわが家の回想文によると、昭和10年代までは、農家の藤井さんの家は屋根はトタン
張りに替わっていたが、そのままだったという。今はどうなっているのだろうか。一度訪ね
てみよう。


          鳩山総理にイエローカードを!

2010-05-07 06:53:18 | Weblog
鳩山総理の祖父、鳩山一郎・元首相の東京・谷中霊園にある墓碑が何者かによって
イエローのペンキでスプレーされた。やってはならない行為だが半面、国民の総理に
対する困惑の思いが、示されているのかもしれない。総理はさきの沖縄訪問中にも住
民から"イエロー・カード”を突きつけられている。わざわざ沖縄県民の気持ちを思い、
イエローの”かりゆし・ウェア”を着て訪れたのに、とんだイエロー禍である。

禍の原因は元はといえば総理の発言である。普天間基地移設をめぐって"最低でも県
外”とか"5月中には解決”などと言いながら、迷走し"場当たり発言ではないか”と問わ
れると、そうではないと自己弁護する。いやしくも一国の総理の発言である。”場当たり”
でなければ、さらに重大だ。抑止力にからむ総理の海兵隊発言は、総理のいうように"あさ
はか”すぎる。こんな"愚直な”総理に国をまかせたら危険である。

総理も総理なら、それを支える民主党幹部の発言もおかしい。山岡賢治国会対策委員
長に至っては”普天間問題や政治とカネの問題は国民生活に関係ない。雲の上の話”
だという認識である。輿石東・参院会長は”誠意を示し、誠意をもって謝罪すれば党のダ
メージは少なくてすむ”と発言しているが、彼らの気持ちは小沢一郎幹事長同様選挙に
いかにして勝利するかだけである。

与党の一翼の民社党は、あれだけ普天間の県外移設を主張していたのに、鳩山総理は
5月と期限をきらず時間をかけて話し合いをすべきだと居座りを画している。5月中に決着
がつかないならば、国民はそれこそイエロー・カードを突きつけるべきだ。

          病気にめげずラジオ体操再開

2010-05-06 05:37:03 | Weblog
やっと長い”冬眠”から醒めて近所の早朝ラジオ体操に参加した。例年も冬季はやめ
ているのだが、連休前には再開していた。が、今年はいつまでも寒い日が続き、1週
間遅れての参加となった。やはり身体を動かすのはよい。なまっていた身体がしゃっ
きとして快適な1日が送れる。

5月3,4日のNHKラジオ「深夜便」の"明日のことば”コーナー(午前4時)で、マラソン
指導者の金哲彦氏の話を聞いた。金哲彦氏はかって箱根駅伝やマラソンで活躍した
人だが、数年前大腸ガンを患い手術されたそうだが、退院後も年に8回も市民ランナー
としてマラソンを走っている。昭和39年生まれの若い方だが、大病してもこれにもめげ
ず走っている。たいした元気だ。金氏のモットーは病気に負けるな、ということだという。

僕も今年1月、膀胱ガンが再発して2度目の摘出手術をした。さすがに高齢での手術
はこたえる。ラジオ体操の参加が遅れたのも異常気象のせいだけではない。だが、病
は気からということもある。金氏のようにとてもマラソンは走れないが、ラジオ体操程度
なら大丈夫だろう。

体操会では”みんなの体操”をした後、ラジオ体操の第一と第二をするが、毎朝30人
から40人が参加している。ほとんどが60歳以上の年寄りだが、最高年齢者は90歳
を越えた元艦隊勤務の軍医さんである。「月月火水木金金」で身体の鍛え方が違う。僕と
違って冬場も休まず続けておられる。

       鳩山総理の黄色の”かりゆし・ウエア”

2010-05-05 09:49:08 | Weblog
鳩山総理の沖縄訪問はなんだったのかー。結局、普天間基地の県外移設が出来なか
ったことの釈明とそのお詫び行脚にすぎなかったのではないか。これで自らが国民に
約束していた5月中の問題解決はますます遠のいた感じだ。”身から出たサビ”とはい
え一国の総理の謝罪する姿は見るにしのびない。

鳩山総理の口癖の"沖縄への思い”が今一つ解らない。総理は沖縄訪問に際し黄色の
”かりゆし・ウエア”を着ていた。”かりゆし・ウエア”は沖縄独特のクール・ビズで2000
年の沖縄サミットでも世界の首脳が着用した。だから鳩山総理が着ても問題はないが、
黄色が問題なのだ。黄色は琉球王国時代から王家、支配者の色なのだ。

変な連想だが、鳩山総理の黄色の”かりゆし・ウエア”から小泉純一郎・元総理が紋付
袴で靖国神社を参拝した時のことを想いだした。たかが服装、されど服装である。鳩山
総理は、沖縄への思いがあるのなら、紋付袴で威儀をただし、最低でも県外が出来なか
ったことを県民にお詫びすべきではなかったか。

      桃太郎の家来を知らなくなった子どもたち

2010-05-05 05:35:04 | Weblog
桃太郎が鬼退治に引き連れていった家来がなにだか知らない子どもたちが増えている
という。これは筑波大学大学院の徳田克己教授の調査によるものだが、桃太郎だけで
なく、最近の子どもたちは一般的に、昔から日本に伝わる童話を知らないらしい。それに
は、いろんな原因があるが、一番の原因はお年寄りとの同居世帯が減ってきていること
のようだ。

昭和1ケタ世代の僕らは、よく童話を知ってる。戦前は三代同居世帯が多く、どこの家に
も年寄りがいて昔から伝わる童話を聞いたものだ。思い出すままに挙げてみる。桃太郎、
金太郎、浦島太郎、カチカチ山、舌きり雀、花咲じじい、いなばの白兎、ウサギとカメ、一
寸法師、かぐや姫,コブとり爺、ものぐさ太郎などなど。

今日は「子どもの日」である。昔でいえば「端午の節句」だが、今は連休の中の一日に埋
没してしまって子どもにとってあまり意義はなくなってしまった。今年も自転車に乗って周
囲を回ってみたが、青空に鯉のぼりが泳いでいる家は一軒しかなかった。わが家でも五
月人形を飾るでもなく、柏餅を一個食べたにすぎない。

子ども手当ての支給によって、経済的には豊たかになるが、こうして昔から伝えられてきた
童話も消え、伝統行事も途絶えてしまう。果たしてこれでよいものか考えさせられる。










      ドバイのラクダ・ミルク・チョコレート

2010-05-04 05:44:33 | Weblog
ドバイから一時帰国された日本人の知人からラクダのミルクを使ったチョコレートを
お土産に貰った。ドバイのラッシッド首長の関係するアル・ナサマ社が3000頭飼
育しているラクダ牧場のラクダのミルクを厳選して研究のすえ売り出したチョコレー
トだ。宝石箱に収まったラクダを模ったいかにもセレブな国の製品である。

もともとラクダはドバイの街中にはいなかったし、今も特定の場所にしかみられない。
1962年(昭和37年)僕が初めてドバイを訪れた時、住民はロバに乗って生活して
いたが、ラクダは砂漠の中の遊牧民しか飼育していなかった。今のドバイは高さ10
00㍍に近い豪華なビルが建ち、一泊数万円もするホテルが林立しているが、48年
前は二階建ての12室の「エアラインズ・ホテル」しかなかった。

頂いたチョコレート、珍しいので暫く飾っていたが、賞味期限もあるので老妻と半分づ
つ割って有難く食べた。もともと味には無頓着な僕には特に変った味ではなかったが、
アラビアの砂漠に行ったことがない老妻は"月の砂漠を行く”あのラクダの列を想像し
たのか、ロマンティックな味だと言った。

ラクダ・ミルク・チョコレートの箱の裏面の成分表には、全ラクダ・ミルク,砂糖、ココア、
マカデミア・ナット、蜂蜜、バニラなどと記されていた。ラクダ・ミルクに抵抗はあるが、
これまでお土産といえば、なつめやしだけだったので、話題性も手伝ってドバイのお
土産としては面白い。