桜田義孝五輪担当相がまたぞろ東日本大震災の被害者を傷つけた発言をしたとして安倍晋三総理に辞表を提出、事実上更迭された。桜田大臣はさきの競泳女子の池江瑠花子選手の白血病公表の際も”がっかりした”と失言したり、言わずもがなのPC打てない発言などなど大臣としては問題が多すぎる。更迭は当然かもしれない。が、よく言えば、口下手なこんな人物を大臣に任命した総理の責任はどうなのか。
安倍総理は12年前の第一次内閣から数えると総理在任日数は、今年11月で歴代1位になるそうだが,登用大臣数も、更迭大臣数も多い。あまり自慢かどうかわからないが、第一次の時も柳沢伯夫厚労相の”女性は産む器械”発言や久間章生防衛大臣の”原爆は仕方がなかった”失言など1年足らずの内閣で二人も大臣が更迭されている。これを受けたた07年7月の参院選挙では自民党は大敗し、安倍内閣は8月解散においこまれた。
今年夏には参院選挙がある。安倍総理の頭には当然、12年前、”歴史的大敗”を喫した苦い経験がある。野党は”ドミノ失言”だとして、安倍総理の任命責任を追及し、参院選挙に臨むのは当然だ。しかし、12年前と違うのは、野党の足並みがバラバラであり、総理も10年の体験とその自信から勝算ありとみこみがあるのだろう。野党の”言葉狩り”作戦も食傷気味だ。深追いすれば、ブーメランとして返ってくる。
偽札防止のため、2024年をめどに紙幣の図柄を一新するという。僕には普段あまり縁がない1万円札も福沢諭吉から渋沢栄一に変わるそうだが,とたんに、なんでも文句をつけたがるお隣の国、韓国がイチャモンをつけてきた。無学にして知らなかったが、聯合ニュースによると、日韓併合前の1901年、大韓帝国で営業していた第一銀行が当時頭取だった福沢諭吉の肖像画を使用していたようだ。韓国のマスコミはこれをとらえ、”朝鮮半島の経済を収奪した人物をまた、紙幣に使用するとは配慮がたりないというのだ。
"おっとり刀”で渋沢栄一の昔の朝鮮半島での足跡を調べてみたら、実業家として大活躍だ。韓国のソウルと釜山を結ぶ鉄道の幹線、京釜線の近代化にも関与しているし、韓国農業の発展の礎石となったた会社も設立している。僕からみれば、併合時代の渋沢栄一の韓国インフラ整備の活躍に対しては銅像が建ってもよいようにも思われる。
韓国では日本統治時代の35年間を日本帝国主義の植民地略奪の歴史としかとらえていない。慰安婦も徴用工もそうだが、韓国人は日本統治前と後の「動画」を比較したあことがあるだろうか。台湾では当時の建物を歴史遺産として残しているが、韓国は刑務所を反日遺産として残しているだけだ。京畿道地方議会は、日本製品に「戦犯」レッテルを張るとかどうか騒いでいるそうだが、過去の歴史をいつまでも被害者意識だけ見ても、未来志向にはならないのではないだろうか。併合の時期35年より、戦後倍以上の70年の歳月が流れている。
玄関先の郵便受けに区議会(東京)選挙に立候補する二人の顔写真入りのチラシが入ってきた。東京では統一地方選挙は、全国とは異なり1965年の自主解散以来、都議会は統一選挙年からずれて中間年に知事選挙もこれにならって実施されている。このため区議選だけが統一選挙の後半戦に実施される。
先日終わった前半戦は全国的に関心が薄く、全選挙区で無投票が4割に上り、平均投票率44.08%、前回(2015年)の45.05%を下回り戦後最低であった。後半選は14日に告示され、14日に実施されるが、選挙民の関心のほどはどうか。日常的な身の回りの問題が争点だけに国政とは違う。告示前なので、どの党から誰が立候補するのかわからないが、都議会で最大会派の小池百合子氏与党の「都民ファースト」の区政へのかかわりがはっきりしない。
告示前なのに、事実上選挙戦は始まっており、チラシには自分の写真や推薦人の名前まで入っているが、僕が見る限り自民党、立憲民主党推薦の立候補者はいたが、「都民ファースト」の推薦はない。「都民ファースト」は都議会だけの会派で、区政には無関係なのか。それとも一時ほどの人気がなくなった小池知事との関係を避けているのだろうか。
それより心配なのは、若年層の選挙へ無関心だ。その昔、投票所で棄権防止のため風船を配っていたが、人気キャラでも配布したらどうだろうか。足腰が弱ってきた僕だが、何とか事前投票で一票は投じたいと思っている。
日本水泳選手権の男子1500m決勝を昨夕4時からのテレビ中継で見た。結果は平井彬嗣選手が15分080秒で優勝したが、世界選手権派遣記録の14分54.0秒に達しなかった。しかし、平井選手のこの記録は、戦後すぐの時代、古橋広之進、橋爪四郎両選手が世界記録を続発し”フジヤマのトビウオ”と呼ばれたのを知っている世代にとってはまさに驚異的だ。
70年前の昭和24年6月、まだ占領下の時代だったが、古橋、橋爪両選手は招かれて全米選手権に出場したが、その時の古橋の優勝記録は18分29.9秒、二位の橋爪は18分32.6秒で共に当時の世界記録であった。平井選手の記録はこれを3分以上も上回る。当時、大学1年で関東インカレの予選に出場したことがある僕からみれば、平井選手の記録は神業である。
敗戦で国民全体がうち虐げられていた時代だ。古橋さんの自伝を読むと、合宿所からリュックを背負って買い出しに行き、サツマイモを食べていた時代である。それなのに、一番体力が必要な1500m競泳で、二人が優勝を重ねたのか不思議である。二人の後も長距離競泳は日本の御家芸だったが、いつの間にか予選さえ通過できなくなってしまった。飽食が災いしたのであろうか。
来年の東京五輪では”フジヤマ.トビウオ”日本の復活をのぞみ金メダルを期待したい。それには世界舞台で挑戦させることだ。”派遣記録”という枠にこだわらず、有望選手は出場させることだ。
外国人就労者の受け入れ拡大に伴い、実習生を送り出す国の現状はどうなのか。その歴史も古く数も多いインドネシアについて現地の日本語紙「じゃかるた」新聞が連載記事(4月4日)”実習生 人間改造(上)「バカヤロ」「スミマセン」”の中で一つの問題を提起している。
インドネシアから日本への実習生送り出し制度の歴史は古く平成4年からアイム.ジャパン(中小企業国際人材育成事業団)という団体がインドネシア労働省と合意の下で、ほぼ独占的に実習生を派遣しているが、発足時から問題含みで、僕は平成13年1月号の雑誌「月曜評論」(廃刊)の中で”アイム.ジャパンが日イ友好を破壊”という記事で、失踪者が続出していたアイム.ジャパンを強く批判している。
あれから十星霜、実習生制度も改善されたと思っていたがそうえもないらしい。今回の「バカヤロ」騒動の発端はアイム.ジャパンの責任者が、事前教育がスパルタしすぎるという批判に対して”人間改造”も必要だと発言したのに関連があるようだ。この発言を受けて、ツィター上に「バカヤロ」教材(製作者.団体名不明)が紹介されている。
インドネシアでは日本軍政下の労務者制度が悪名高く、今でも”romusa"が強制労働という意味で辞書に載っている。アイム.ジャパンが発足したとき、ジャカルタの雑誌「tempo」に早速”第二のromusa制度だ”と投書が載っていたのを想い出す。今でもインドネシア人の年寄りの中には日本兵から”アンポンタン”と言われたと覚えている。言葉は慎重にすべきである。