アマチュア無線局 JO1KVS

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電信級(現3アマ)を受験した理由

2012年01月12日 20時25分37秒 | アマチュア無線

 電信級を受験したのは電話級を取ってからずいぶん年月が過ぎてから。

 開局から幸いにも5階建ての団地の屋上に7~28MHzの逆V(もちろんフルサイズ)、50MHzのGP、HB9CV、144・430のGP、430のスタックを上げることが出来た(リグもアンテナも徐々に増えていったんですよ)幸せな青春時代。SSB、FMでなに不自由はなかったし、10Wでもよ~く飛んだ。7MHzでも多摩市は珍しいとかなりの時間パイルの主になったこともある。ただ、カード交換が面倒で仕方なかったので、あまり出てはいなかったけれど・・・。

 勉強や努力が嫌いだったので電信を覚えようという気持ちは全くなかったし、興味も無かった。面白そうだとも思っていなかった。仲の良いローカル局が電信をやっていて、結構国内国外アチコチとスイスイ交信しているのを隣で見ていたことはあったけど、ふーん、くらいしか思っていなかった。

 そんな自分が電信級を受験しようと思った理由は、受信1分から受信2分に変更になると聞いたから。当時の電信級は電話級を持っていれば受信の実技のみ合格すれば取得できた。だからほんの1分受験すれば取れた。(でしたよね・・・)

 次の国試が最後の1分間テスト。ラストチャンス。

 まともにアルファベットを覚えていない、もちろん受信なんて殆どダメで、今ならレピーターのIDのCWも聞き取れるけど、当時はただの音でしか無かったレベル。ダメで元々だけど合格することが出来るとしたらこの1分のうちに受験するしか無い、と思ったんです。

 この時の電信級の国試は過去最大の受験数だったと思う。考えることは皆同じ。

 いざ受験。明らかな勉強不足。受験直後、「ダメだった・・・」が正直な気持ち。

 つまづいた文字を聞き飛ばす技も無く、途中でわからなくなって、というか問題に入る前の始まる前の決まり文句からしてもうなんだかわからなったからなんだかめちゃくちゃ。なんとか回答は書いてきたが、電信が流れ終わるとすぐに終了の合図が出るので、思い出したり考えて埋めることは不可能。落ち込んで帰ったのでした。

 1~2ヶ月して合格通知が届く。不合格通知は中学生の頃電話級でももらったことがあるので、きっとまた不合格が来るなぁと思っていました。そこにきた合格通知。もしかしておまけしてくれたの?と思いつつ、喜んで免許申請。

 その後電鍵を買って、免許状も変更して、電信にデビューしたのでありました。

 当時は7MHzはあまりやらなくて、21MHzの21.130MHz前後のゆっくりと交信する周波数帯で、北米やEU、オセアニアなどと交信していました。もちろん10Wです。コンディションがいい時だったので、EUの局とでも10分くらいかけてのんびり交信するのが普通の交信スタイルでした。相手の地名や名前はちゃんとこちらに届いていましたが、私の頭が変換しきれず、わかったふりをして交信を続けていた感じでした。(本当は聞き返せばいいんでしょうけど、聞き返してもコピー出来なかったことでしょう。いけませんね。)

 国内7MHzも、CQを出して、コールサイン、レポート、名前、QTHは最低交換しましたし、アンテナとリグとパワー、天気、気温まで送るのは普通の交信でした。あの時真剣に交信し続けていたら今はもっともっとうまくなっていたかな~と思っています。

 というわけで若ければ若い人ほど沢山CWやったほうがいいですよ、とアドバイスをさせていただきます。

 そのうち、電信級は25Wまで出せるようになり、やがてそれは50Wまで緩和され、1アマ、2アマの試験でも電信級で実技試験を受けて合格している人は実技免除になり、早速(飛び級で)1アマをゲット(この時は真面目に勉強しました)。資格制度の最も美味しい道を歩くことが出来ましたあの時、電信級を受けていなかったら、今でも電話級だったかも、と思えるくらいのきっかけになっています。

 

 さて、電信、今の自分にとっては「面白い!」です。海外との交信は「よく飛ぶ」だけでなく「内容が簡単」なんです。きまり文句だけで海外との交信がサクサク出来てしまいます。このハードルの低さはSSBの比ではありません。SSBは自分の下手な発音が周囲の日本人に丸聞こえ。それが苦手な人はそれだけで出にくいものです。しかも本当の英語力が必要になります。電信は英語の平文を打たれない限りは英語力は要りません。

 国内でも大変良いのは、パイルが小さく、弱い局でもすぐに拾ってもらえること。弱い電波を嫌うSSBの世界と違い、弱い電波も積極的に拾おうとするCWの世界では、弱小局でも十分楽しめるんです。たとえば大変コンディションの良い7MHz。賑わいも絶頂の時は10WSSBで呼んでも、呼んでも呼んでも他局に負けて1時間に1交信できればいいほう。そんな時でもCWに行くと1時間に5~10交信くらいは確実に成功します。進まなくてイライラしているログがスイスイ進むのです。これは本当に面白いです。

 というわけで、不順な動機で資格を取って、ろくな電信スタートを切っていない自分ですが、CWはオススメします。是非チャレンジを。 

コメント (8)
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